現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2008年05月16日

メルマガVol.790「譜めくりの女」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_               ______________
  Vol.790「譜めくりの女」★★★       2008.5.1(木)
 ̄                ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   あるピアニストの下に、臨時の子守として雇われた若い女。
   彼女は気に入られるが、その背後には不気味な感情があった。

  【2】Michelin
   シネスイッチ銀座、渋谷シネアミューズでの2館上映。

  【3】Review
   軽やかなピアノが奏でる、密やかな愛憎劇と鮮やかな復讐。

  【4】Column
   子ども時代の怨恨は、純粋な心に、深く刻まれてしまう。

______________________________________La Tourneuse de pages

最近、日本での公開作が多いカトリーヌ・フロですが、今回は、
ピアニストになるそうで。ピアニストの横には譜めくりがいます。
そう言われてみれば、テレビでもたまに見かけたりしますよね。
あの人はどんな人なんだろう…その謎が、謎を呼ぶサスペンス。

<オフィシャルサイト>
http://piano.cinemacafe.net/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

子どもの頃にピアニストを目指したが、試験に落ちた若い女。
彼女は細い糸をたぐるようにして、試験官だった女に近づく。
子守としてそのピアニスト宅にやってきた彼女は、親密になり、
譜めくりとして採用され、すっかり気に入られたのではあるが…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

シネスイッチ銀座での上映です。
来週からは渋谷ではレイトショーのみになります。
そんなに混んでもいないようでしたが、
レディースデー(銀座は金曜日)はやや混みの模様。
http://www.cineswitch.com/konzatu/

▼銀座 シネスイッチ銀座
11:10/13:20/15:30/17:30/19:30〜21:05(終)

▼渋谷 シネ・アミューズ イースト/ウエスト
5/2(金) 10:30/12:35/14:40/16:45〜18:35(終)
5/3(祝)〜 21:35〜23:00(終)
※ 5.3(祝)〜は予告編上映なし


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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★<
単純な復讐劇に渦巻く愛憎を、静かに描き出していく。
オリジナルではないが、抑えた演出がいろんな感想を引き出す。

>ストーリー ★★<
物語もまた単純で、予想したとおりに進んでいく復讐劇を、
最後の結末を気にしながら、見送っていくだけ。短いのが○。

>キャスト ★★★★<
セリフがほとんどない状況が多いが、その沈黙のなかに、
二人の女優が恨みと愛情をない交ぜにした緊張感を漂わせる。

>スタッフ ★★★★<
できるだけ抑えた演出と、シンプルな物語のなかに、人間が持つ
複雑な感情をあぶり出そうとした目的はとても明確で、楽しめる。

>総評 ★★★<
なんてことはない映画なんですが、意外と面白かったです。

要はこの女が復讐するんだろ、と思いますし、
実際にそういう展開に見えますが、一方で、
決してそれだけではないんですね。

復讐というのは、単純な恨みだけが、
作り出すものではないということを、
わずか1時間半のなかに、うまく描きます。
主演の2人と、ピアノの音がとても印象的。
ちょっと違う映画を、あっさり観るにはとてもいいかも。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

つい、何日か前の不愉快な事件など、
すっかり忘れてしまうものだが、
子どもの頃の不愉快だった事件は、
意外と良く、覚えているものである。

確かに、年をとったせいもあるだろうが、
決してそれだけでは、ないようにも思える。
子どもの頃は、それだけ世界が狭くて、
そして、ずっと純粋であったのだ。

目の前に迫った、ピアノの試験。
ピアニストになれるかどうかは、
その一瞬で、決まってしまうと思っていた。

後になってみれば、決してそうではなく、
チャンスは意外なところにあると分かるが、
狭い子どもの世界では、チャンスは一度だけだ。

そのチャンスを、大人の気まぐれで潰されては、
子どもにとっては、忘れがたい事件になる。
子どもの頃の恨みは、大きくなっても覚えている。
決して忘れまいと、純粋な心で誓うからだ。

そして、長い時をかけてでも復讐を願う。
少女は、恨めしいピアニストを追いかけ、
ついに標的を、目の前に捉えるに至った。

しかし、出逢ってみればどうだろう?
その相手は普通の人間で、しかも孤独の淵にある。
決して悪意に満ちているわけでもなく、
全てが完璧で嫉妬心を駆り立てるでもない。

長く閉ざされていたフタを開けてみると、
意外な真相が分かり、かつての少女は戸惑う。
復讐すべき相手は、実は意外にも、
自分自身とも似たような相手だったのだ。

思えば、子どもの頃の出来事を、
今の今まで忘れて来なかったのは、
あの頃が幸せだったことの裏返しでは?

そして、その幸せが奪われてしまった、
その理由をすべて、この事件のせいに、
この女のせいに、押しつけてきたからでは?

そう思えると、なぜか復讐の相手さえ、
途端に愛おしくも見えてしまうから不思議だ。
想い出のなかに深く刻み込まれた彼女の存在は、
一方で、想い出をつなぎとめるシンボルでもあった。

誘拐犯を愛してしまう被害者のように、
復讐する者も、その対象を愛してしまうのか。
特別な瞬間を、想い出を、共有していた、
特別な相手に対して、愛しさと憎しみが入りまじる。

さて、彼女はどちらを選ぶのだろうか。
大人たちの何気ない振る舞いと、傷ついた子どもたち。
人は、いつどこで誰を傷つけているか分からない。

そのことに、大人はすっかり気づいてしまうから、
不愉快な出来事も、簡単に忘れられるのだろうか。
まあ、それでも忘れがたい出来事は存在するのだが…。

2008/5/1 渋谷シネアミューズにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「I'm not there」…………………………………………

ボブ・ディランを6人のキャストで多角的に描き出す意欲作。
監督は「ベルベット・ゴールドマイン」のトッド・ヘインズ。
キャストはクリスチャン・ベイル、ヒース・レジャー、そして、
ケイト・ブランシェットと超豪華。ディラン知らなくても大丈夫?

で、次回もお楽しみに。次回は土曜の予定。
http://www.imnotthere.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

えー、遅れを取りもどすべく、
この連休は映画館へ行きます(汗)。

最大の話題作は「There Will Be Blood」でしょうね。
ダニエル・デイ=ルイスの、主演男優賞受賞作です。
またポール・トーマス・アンダーソンが長い映画撮ったな…。
http://www.movies.co.jp/therewillbeblood/

あとは、ビミョーな群像劇を2本。
フランス映画と北欧映画。
前者は「愛する者よ、列車に乗れ」の脚本家によるもの。
後者はオフビートの王国、北欧の鬼才による作品との噂。

「モンテーニュ通りのカフェ」
http://www.montaignecafe-movie.jp/
「愛おしき隣人」http://kittoshiawase.jp/

その他、今月は以下のような予定。
やっぱりキム・ギドクの新作は気になるなあ。
サラ・ポーリーが監督業に進出とか、
篠原哲雄監督がまた田中麗奈を起用、とか。とか。

というわけで、これからもお楽しみに。

「ブレス」http://www.cinemart.co.jp/breath/
「ミスト」http://www.mistmovie.jp/
「チャーリーウィルソンズウォー」http://www.charlie-w.com/
「マンデラの名もなき看守」http://mandela.gyao.jp/
「アフタースクール」http://www.after-school.jp/
「パリ、恋人たちの2日間」http://www.paris-2days.com/
「アウェイフロムハー」http://www.kimiomo.com/
「山桜」http://yamazakura-movie.com/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.790 2008年5月1日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2008 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 09:57| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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