現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2008年04月09日

メルマガVol.780「ノーカントリー」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.780「ノーカントリー」★★★      2008.3.21(金)
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  【1】STORY
   砂漠で銃撃戦の現場から、現金を持ち去った男が1人。
   しかしそのカネは、狂気の殺人鬼が狙ったものだった…。

  【2】Michelin
   日比谷シャンテ、六本木ヒルズなど。シャンテは混んでそう。

  【3】Review
   独白が多く、盛り上がりはないが、狂気の存在感は強い。

  【4】Column
   他人も、家畜も、自らを肥やす意味では、何も変わりがない。

_____________________________________No Country for Old Men

ついに、というか、まさか、というか、コーエン兄弟の監督作が、
オスカーを獲ってしまったこの作品。今回は「ファーゴ」以来の、
凶暴な殺人鬼を描くサスペンスで、コーエン流の皮肉もたっぷり、
そしてハビエル・バルデムの鬼気迫る演技が印象的な作品です。

<オフィシャルサイト>
http://www.nocountry.jp/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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砂漠で銃撃戦の現場から、大量の現金を持ち去った男が1人。
しかし、そのカネを追うのは、誰彼問わず殺す狂気の殺人鬼。
用意周到かつ手慣れた方法で、全ての関係者を抹殺する追跡者に、
男は何とかカネを守って、逃げ延びようとするのだが…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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日比谷シャンテ・シネほか、
いくつかのシネコンでやってます。

たぶん、シャンテはものすごく混んでるはずです。
一方で、シネコンはそれほどでもないはずで、
事前予約もできますから、こちらの方が便利なはず。

参考までに、シャンテ・シネの混雑状況は、以下のサイトに。
http://www.chantercine.com/schedule/


▼日比谷 シャンテ シネ
10:40/13:20/16:00/18:40〜21:00(終)

▼六本木 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
3/22(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼お台場 シネマメディアージュ
3/22(土) 17:00/19:40/22:20/1:00〜3:15(終)
3/23(日)〜 17:00/19:40〜21:55(終)

▼渋谷 渋東シネタワー
3/22(土)〜 20:20〜22:35(終)

▼新宿(歌舞伎町) 新宿トーア
3/22(土) 10:10/12:30/15:00/17:30/20:00/22:25/0:40/2:55〜5:00(終)
3/23(日)〜 10:10/12:30/15:00/17:30/20:00〜22:15(終)


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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★★<
現代社会の軽薄さが生み出したモンスターを、皮肉たっぷりに、
しかし今回は、無力感と諦めも込めて描き出す叙述が印象的。

>ストーリー ★★<
大金を手にしようとして、物語が二転三転するのはいつもと同じ。
しかし独白と解説が主体にあり、ラストは意外と盛り上がらない。

>キャスト ★★★★★<
見た目も異様で不可解な殺人鬼を、ハビエル・バルデムが怪演。
意外と、道行く老人たちの素朴な物言いが、どれも印象に残る。

>スタッフ ★★★★<
モノクロのように暗い影を使った、殺人場面はコーエンらしい。
独特の会話や、妙な発信器など、小ネタやジョークも相変わらず。

>総評 ★★★<
まあ、いつものコーエン兄弟の映画でした。
大金を手に入れようとして、失敗して、
人々の悪意をかいま見るのは、「ファーゴ」などと同じ。

ただし今回は、殺人鬼が冒頭から存在感たっぷり。
悪意はつねに画面に充ち満ちており、
もはや隠されたものではなくなっている。

その一方で、老保安官を中心として、
人々の独白が多くなり、そのほとんどは無力感、
この社会に対する諦めのようなものになっています。

両者の対比がはっきりすることで、
テーマとしては、すっきりしていますが、
その無力感には出口も解決策もないので、
物語としては、ハッキリしないラストを迎えます。
その点も、「ファーゴ」の裏返し、ですかね。

と考えると、コーエン兄弟監督作の中で、
本作が特別に抜けているわけではないのですが…。
まあ、オスカーは純粋に作品だけで評価してる、
ってわけじゃないので、しようがないですかね。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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私たちの社会には、多くの人々が住んでいる。
私たちと、ともに暮らしている人々は、
きっと私たちと同じように、誰かを愛したり、
愛されたりして、同じように、頑張って生きている。

だから、手を取りあって、ともに頑張ろう。
せめて、他人を傷つけて生きることはやめよう。
そう思って、多くの人々は生きている。
そのはずだ。そういう前提で社会はある。

しかし、その前提は壊れはじめている。

私の他に、生きているものはない。
私以外に、必要なものなんてない。
私は私だけで、生きていけるのだから。

証拠も一切残さない、天才的殺人鬼。
必要なものは、全て他人から奪えばいい。
それだけの才能と経験が、彼にはあるのだ。

クルマがなければ、道ばたで奪えばいい。
薬が欲しければ、外で騒ぎを起こせばいい。
カネが欲しければ、持っているヤツを追えばいい。

奪ったヤツは、生かしておかない。
何で、そんな必要がある?
警察に通報されれば、面倒なだけだ。

なぜ、他人を生かしておく必要があるのか。
殺人鬼の人生に、他人はもともと不要なのだ。
厄介なものは、すべて消してしまえばいいのだ。

まるで、家畜を屠殺するかのように。
ウシも、ブタも、ウマも、そして人間も。
与えられるためには、殺さなければならない。

かつては、知らない他人とはいえ、
まずは挨拶をして、世間話をしたものだ。
それは、お互いに仲良くやりましょう、
という前提が、つねに社会にはあったから。

しかし、そんな世間話は要らない。
誰かと仲良くなろうとする必要はない。
そんな古い前提の、老人たちなんて必要ない。

先日、混雑した電車の中に、
2人の老女が乗って来るのをみた。
誰も、席を譲らない。誰も、指摘もしない。
寝たふりをする客。何という厚顔無恥。

それも、お互いが良心を示す必要がないからだ。
いまの都会をよく表している光景に目を覆った。
No country for old men, and women.
この国にも、すでに良心の居場所は存在しないのか。

2008/3/21 TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「マイブルーベリーナイツ」……………………………

いよいよ、ウォン・カーウァイ監督の最新作が公開されます。
撮影はアメリカ!主演はノラ・ジョーンズ!全編英語です!!
全く違う状況で、果たして彼特有の映画作りは成功するのか?
そしてどんな物語が生まれるのか?興味は尽きない期待作です。

で、次回もお楽しみに。次回は来週火曜の予定。
http://www.blueberry-movie.com/


★今後の予定など………………………………………………………

来週のもう1本を考えてましたが、
とりあえず、アメリカでも好評のサスペンス、
「バンテージ・ポイント」を観ようと思います。

大統領暗殺事件の捜査をしていくと、
目撃者がそれぞれ言い分を言い合って、
次第に「藪の中」な展開になっていくらしいんですが…。
http://www.sonypictures.jp/movies/vantagepoint/

来月以降は、もはや名監督(だと筆者は思ってる)、
スサンヌ・ベアがついにアメリカで撮影したという、
「悲しみが乾くまで」。また凄いんだろうなあ。
また5を出しちゃったら、どうしましょう。

その他、いまのところ気になる作品を、
下に並べておきました。オスカー候補作目白押し。
まあ、忘れられないうちに公開したいですもんね。

というわけで、これからもお楽しみに。

「悲しみが乾くまで」
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/things_we_lost_in_the_fire/
「ジェリーフィッシュ」http://www.jellyfish-movie.com/
「モンゴル」http://www.mongol-movie.jp/
「ランジェ公爵夫人」http://www.cetera.co.jp/Lange/
「王妃の紋章」http://wwws.warnerbros.co.jp/ouhi/
「つぐない」http://www.tsugunai.com/
「フィクサー」http://www.fixer-movie.com/
「ジェイン・オースティンの読書会」
http://www.sonypictures.jp/movies/janeaustenbookclub/
「ファクトリーガール」http://www.factorygirl.jp/
「ラフマニノフ ある愛の調べ」http://rachmaninoff.gyao.jp/

★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.780 2008年3月21日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2008 Ak. All rights reserved.
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