現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2008年01月15日

メルマガVol.758「ペルセポリス」★★★☆

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.758「ペルセポリス」★★★☆     2007.12.28(金)
 ̄                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   イランに生まれた少女は、革命の動乱で生活が一変してしまう。
   家族は彼女を欧州へ逃すが、それは彼女をさらに混乱させた。

  【2】Michelin
   渋谷シネマライズでの単館上映。そんなに混んでません。

  【3】Review
   文字どおり波瀾万丈の生涯に息を呑む。結末が知りたいが。

  【4】Column
   歴史が人生を狂わせるのは、人間の宿命のはずなのだが。

_________________________________________________Persepolis

皆さんは、イランというとどんな国を思い浮かべるでしょうか。
この国の歴史は、最近でも本当に波瀾万丈。あちこちへと流れる
時代の流れに打ち勝とうと、必死で生きているイラン人女性が、
その半生をシュールなアニメに綴ったところ、カンヌで大絶賛。

<オフィシャルサイト>
http://persepolis-movie.jp/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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イランに生まれた少女は、革命の動乱で生活が一変してしまう。
厳格なイスラム法に縛られ、粛清と戦争で次々と親類が死ぬ中、
両親は彼女を欧州へ逃がそうと留学させるが、頼れる人もなく、
飛び込んだ異国の地で、彼女はますます自分を見失ってしまう。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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渋谷シネマライズでの単館上映です。
あんまり混んでいませんでした。

ここは日曜の最終回は1000円になりますね。
ご都合がつく方は、お得かも。
http://www.cinemarise.com/

▼渋谷 シネマライズ
10:40/12:50/15:00/17:10/19:20〜21:10(終)


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★☆

<内訳>
テーマ   :★★★
ストーリー :★★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★<
革命の動乱、罪なき家族の死、無責任な人々の傲慢、愛と青春、
人生と哲学など、多彩な材料があるが、結末がないのは残念。

>ストーリー ★★★★<
イラン革命から欧州留学、そして帰国や現代にいたるまで、
ジェットコースターのような人生を追うので、全く飽きない。

>キャスト ★★★★<
ドヌーヴが本当の娘と共演するなど、豪華な声優陣に違和感なし。
キャラたちの特徴的な眼差しも、最後にはかわいく見えてくる。

>スタッフ ★★★★<
白黒の絵柄をベースに、暗い想い出を描き出す一方で、風刺と
ユーモアがうまく重なり、弾圧を生きぬく力強さを感じさせる。

>総評 ★★★★<
作り手である監督自身の半生を振り返る物語であり、
動乱のイランの歴史と重なって、とても興味深いです。

わずかな人生のなかにも、たくさんの出来事があり、
観ていて飽きないし、いろんな弾圧の姿を伝えてくれます。
一方で、そのなかで生きる人々の力強さにも感じ入ります。

そのなかで、彼女はアイデンティティを見失って、
次第に苦しんでいくのですが、残念なのは、
この物語が半生を綴ったところで終わってしまうこと。

結局、彼女が見いだしたのは何だったのでしょう?
おそらく、この物語はまだまだ続いていて、
その結末は、これから描かれるのかも知れません。
4つ星は、その答えが見えたときにお渡ししましょう。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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ふと、私の人生を振り返ってみても、
特に、日本という存在に振り回された気はしない。

いちばん振り回されたなあ、と思うのは、
バブルの襲来と、そして崩壊だろう。
当時、私はまだ中学生で、実感はほぼなかった。

ただテレビニュースで、トイレが純金だったり、
豆腐にまで金粉が入ったりしている状況を見て、
んなアホな、と遠巻きにみているだけだった。

会社員になった頃には、就職氷河期と呼ばれていて、
ひどい目にもあったが、結果的には何とかなった。
バブルの記憶は、上司たちが語ってはいたものだが、
私にとっても、全く持って過去のものである。

私は、人生を日本にどうにかされた記憶もないし、
私が、日本を何とかしようと思った記憶もない。
それが、いわゆる平和ボケなのだろうか。

この映画では、国家が少女の人生を変えまくる。
最初は自由だけど、圧制と言われていた時代。
それを解放するとして、みんなが喜んだり、
もっと抑圧されたて、みんなが苦しんだりする。

そんな時代のなかで、彼女はヨーロッパに逃がされ、
そこでますます、イランという国家の存在に気づく。
一歩外に出れば、誰もが彼女を見る目はイラン人。
祖国から離れるほど、自分はイラン人以外になれないのだ。

イランでの生活は、厳しいし苦しい。
こんな国家に、どうして生まれたのか。
けれども、外国での生活は孤独で寂しい。
テロと革命のイラン人は、みんなに怪訝な目で見られる。

じゃあ、いったいどこに住めばいいのか?
私はいったい、何人になればいいのだろう?

国家と歴史が、ひとりひとりの人生を狂わせる。
直接的に、処刑されたり、戦死したりする人も。
だけれども、間接的に人生が壊される人は、
きっともっとたくさん、この世界にいるのだ。

そうしてみると、日本は本当に平和である。
たいていは、不景気や格差が叫ばれるくらいで、
抑圧や弾圧、テロや戦死といった出来事は聞かない。

人間は誰もが歴史のなかを生きていて、
やがて、歴史のなかに消えていく存在だ。
イランの人たちは、そのことを実感しているだろう。

しかし、私はどうも、そのことを実感できない。
それは幸せなのか、それとも、ひょっとして、
この国のなかで、見つめなければならない何かを、
見なかったことにしているだけなのだろうか。

2007/12/28 渋谷シネマライズにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「迷子の警察音楽隊」……………………………………

国中がケンカしているようにみえるアラブ諸国とイスラエル。
しかし、一般の庶民たちは、本当はどう捉えているのでしょう。
これはそんな市民同士が、ふとしたことから交流する物語です。
東京国際映画祭のグランプリ受賞作…は、書く必要なかったか。

で、次回もお楽しみに。新年は1月8日からの予定。
http://www.maigo-band.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

というわけで、今年はこれにておしまいです。
皆さま、よいお年をお迎えくださいませ。
今年のまとめは冒頭に書いたように、ブログに掲載予定です。
http://filmandlife.seesaa.net/


さて、新年はいまのところ、以下の予定。

何てったってティム・バートン監督が、
またもやジョニー・デップに刃物を持たせます。
この「スウィーニー・トッド」が最大の話題作でしょうね。

「勇者たちの戦場」http://www.nikkatsu.com/yusha/
「ジェシー・ジェームズの暗殺」
http://wwws.warnerbros.co.jp/assassinationofjessejames/
「レンブラントの夜警」
http://eiga.com/official/nightwatching/
「シルク」http://www.silk-movie.com/
「スウィーニー・トッド」http://wwws.warnerbros.co.jp/sweeneytodd/
「28週後…」http://www.28weekslater.jp/
「人のセックスを笑うな」http://hitoseku.com/
「ヒトラーの贋札」http://www.nise-satsu.com/
「アメリカンギャングスター」http://americangangster.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.758 2007年12月28日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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