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★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年12月25日

メルマガVol.754「エンジェル」★★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。

>>>> 掲載本数 1000本到達! 記念特集号 <<<<

_               ______________
  Vol.754「エンジェル」★★★★      2007.12.11(火)
 ̄                ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   作家を夢みる少女エンジェルが、書いた小説は異例のヒット。
   彼女は望み通りのセレブ生活に突入するが、その実態は…。

  【2】Michelin
   日比谷シャンテ・シネ、新宿での2館上映。やや混み。

  【3】Review
   旧作「焼け石に水」の焼き直し。炸裂する妄想が眩しい。

  【4】Column
   自分自身の幸せが、誰かを幸せにするとはかぎらない。

  【5】ESSAI
   1000本掲載にあたり、考えていることについて。

______________________________________________________Angel

いまだに新たな挑戦を続けているフランソワ・オゾン監督の新作。
今回は全編英語、しかも原作あり、と大胆な挑戦をしています。
内容は成功から一気に転落する、天真爛漫な女性の物語らしい。
本誌もいよいよ記念号、というわけで頑張って書きましょー。

<オフィシャルサイト>
http://angel-movie.jp/


>>★★★ 祝!掲載本数1000本達成! ★★★<<
ええっと、本誌はメルマガになって754本目なのですが、
これ以前に、実はISIZEユーザコラムというところで、
連載を続けていた分が、これまで246本もあるんですね。

ということで、今号はちょうど合わせて1000本目。
1999年4月から連載を始め、9年目にして、
ついにここまで来ちゃいました(笑)。やれやれ。

そこで、今回はこれまでを振り返ったエッセイを、
最後に載せてみようと考えております。それと、
まあ、例によって1行でもいいので、祝電募集してます。


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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英国。田舎町で作家を夢みる少女エンジェルは、お屋敷に憧れ、
いつかはセレブになると豪語する世間知らずな娘。ところが、
出版社に送りつけた原稿が認められるや、いきなり本が大ヒット。
念願のセレブ生活を始めた彼女に、周囲は振り回され続ける。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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日比谷シャンテ・シネ、新宿武蔵野館での2館上映です。

やや混み、というところでしょうか。
週末だと、半分以上は埋まってしまうかも。
いちおうサイトも、ご参考までに。日比谷は全席指定。
http://www.chantercine.com/schedule/

▼日比谷 シャンテ シネ
9:00/11:20/13:55/16:30/19:05〜21:20(終)

▼新宿 新宿武蔵野館
10:40/13:15/15:50/18:25/21:00〜23:15(終)


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★★★<
最初から最後まで、幸せがいかにエゴイスティックなもので、
そこに現実を重ね、他人を引き込むことの難しさを描き尽くす。

>ストーリー ★★★<
今回は原作もしっかりあるようで、物語が次々と展開していく。
オゾン作品のなかで、一番観やすい。ラストの展開は特に秀逸。

>キャスト ★★★<
出ずっぱりのロモラ・ガライはともかく、相手のファスビンダー
に幻想的雰囲気が足りないと思う。白馬の王子様のはずなのだが。

>スタッフ ★★★★<
いつものキッチュな演出で、主人公が古いハリウッド映画のなかに
飛び込んでいく展開に目を見張る。後半になって息切れ気味だが。

>総評 ★★★★<
オゾン作品を観たことがある人なら、
この映画は「焼け石に水」を思い出すはず。

誘惑に惹かれて飛び込んでみると、
そこでは愛する人の妄想に従えられてしまう。
出たくても出られない格子窓の演出は、全く同じ。

今回は、「まぼろし」と同じようにして、
現実を拒否して妄想する女が主役となり、
周囲が彼女に巻き込まれていく悲劇を描いている。
そういう意味でも、オゾンの集大成に近い作品に思えた。

また、原作があるので、物語がいつもより展開するし、
古き良きハリウッド映画=夢物語という図式も笑える。
だが、ファスビンダー演じる男の苦悩も引っくるめて、
エンジェルが何に気づいたのかを、示さなくて良かったのかな??

最後には、その「発見」があるはずなのだが…。
そこをボカして終わったので、だいぶ考えオチが深くなった。
ラストの意外な展開も、最後のセリフも、秀逸なのだが。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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いまや日本全国津々浦々、同じテレビドラマが観られる。
しかし、その舞台はたいてい都会、特に東京の華々しさだ。

だから、いまや田舎の村の女の子だって、
「いつかは東京に出て、銀座でランチするOLに」
なんて夢を持っているケースは、少なくない。
「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」ほどではないにせよ。

けれど実際に、いい大学に入って、
いい会社に入って、銀座のOLになって、
ランチしたり、買い物したりすることが、
本当に、幸せという物語の1ページになるのだろうか。

それは、確かに映画の1ページにはなるかもしれない。
でも、映画はあくまで空想の世界の産物であって、
例え、映画のように暮らし、映画のように生きたとして、
実際の人生が、映画のように幸せになるとはかぎらない。

エンジェルは、そんな映画をずっと夢みていた。
広大な屋敷で、ステキな王子様に、従順な召使いと暮らす。
それを本に綴れば、いつかは現実になると信じていた。

すると何と、彼女の夢みていたものが現実になった。
広大な屋敷も、従順なメイドも、王子様まで手に入れた。
まるで古いロマンス映画、かつての少女マンガのように!

有頂天になった彼女は、物語のつづきを書き続ける。
ここまで来れば、彼女が求めている結末は、
「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」なのだ。

しかし、現実はそこまで甘くはない。
戦争の足音が近づき、人々に動揺が走ると、
彼女の妄想は受け入れられず、売上は落ちていく。

そして、彼女の物語のなかで生きていた人々も、
実際には、彼女とは別の物語を生きているのだ。
彼女の物語に飛び込んできたのは、従順なメイドだけ。
王子様は本当は、別のドラマで主役を演じていたのだ!

けれど、エンジェルは受け入れられない。
どうして?私は全てを手に入れたはずなのに。
どうして、この完璧なおとぎ話の世界のなかで、
あなたたちは、一緒に生きようとしてくれないの?

ねえ、エンジェル。
自分が思い描いていた幸せな世界が、
他人を幸せにするとは、かぎらないんだよ。

銀座でレスポのカバンを提げてランチに行けば、
みんな東京で幸せになれるワケじゃない。
最も、自分ひとりでは幸せかもしれないけど。

もしも、自分ひとりだけじゃなくて、
誰かと一緒に幸せになりたいのなら、
問題は自分がどこで暮らすかだけじゃなくて、
その人が何をしたいかも、ともに探すことだ。

自分の幸せを犠牲にしてもいけない。
けれど、他人の幸せを誤解してもいけない。
二つを追うのは難しいけれど、諦めてもいけない。
もしもキミが、誰かと一緒に、幸せになりたいのなら。

2007/12/11 日比谷シャンテシネ1にて。


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┃5┃ 1000本掲載をむかえて
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>1.読者の皆さまへ
ありがとうございます。

掲載本数1000本を迎えるにあたり、
読者の皆さんに伝えたいメッセージはこれに尽きます。

いやいや、何にもしていないじゃないか。
という方もいるかもしれませんが、
実際には、そうでもありません。

どういうご縁があったかは分かりませんが、
本誌に登録をしていただいて、
毎週数回、メールが来ることを、
お許し頂いて、たまには拙文を読んでいただける。

これで、私にとっては充分なのであります。
ありがたいことです。

正直申し上げて1000回、足掛け9年も、
こんなことを何度も何度も繰り返していると、
「もう、どうでもいいんじゃないか」
と思うことは、多々あるわけです。

そう思ったときに、現在の読者数という数字が、
私の頭のなかを、ふと、よぎったりします。

いやいや、ひょっとすると、待っている人がいる。
もちろん、全員ではないにせよ、そのうち誰かは、
次号を楽しみにして、読んでいる人もいるかもしれない。

この、数百という読者数の数字は、いつも、
私のなかで無言のプレッシャーを持っています。
この数字がなかったなら、私はここまで、
こんなことを続けてこられなかったと思います。
本当に、ありがとうございました。


>2.1000本を記念して
さて、お知らせというワケでもないですが。

せっかく1000回も同じことを繰り返しているので、
ここで1つ、これまでの成果をカタチにしようかと。

まあ、いわゆる自費出版のようなカタチで、
本にしてみようかということを計画しております。
これだと、オンライン販売を利用することができるので、
本誌の読者の皆さまにも、お届けできると思っています。

もちろん、ここで儲けようという意図は、
私自身には一切ございませんので、
まだ価格は決めていませんが、
数百円程度の最低価格にするつもりです。

長い読者の皆さまへの感謝を込めて、
いろいろオリジナルな原稿も用意しています。
本誌連載の経緯や、いろんなランキング
テーマや監督という新たな切り口でのコラムなど。
ぜひ、お手元において頂ければ幸いです。

詳細が決まり次第、また本誌で発表いたします。
もうしばらくお待ち頂ければと思います。


>3.今後について
とはいえ、正直に申し上げてしまうと、
このペースで今後も続けていけるかというのは、
自分自身としても、かなり難しいと思っています。

年々、映画を観ることによる発見は薄れていきます。
しかたがありません。同じパターンは多いですから。

一方で、私自身も30歳を超え、自分の生活も、
やるべきことも、だいぶ多岐にわたってきました。
のんびりと映画を観る時間も少なくなりつつあります。

皆さんの受け止め方はわかりませんが、
私にとって、映画を観るというのは、
実は日々、大変な苦痛になっています。
ワクワクして観にいくことは、年数回しかないでしょう。

まず、映画館に行くと、気になるのは時間。
2時間以内だと安堵し、2時間を超えていると、
この時点で、相当の覚悟を込めて座ります。

映画が始まると、ものすごくいろんなことを考えます。
隠れている意図を探したり、役者の様子を眺めたり、
同じ構図を記憶のなかでたどったり、いろいろです。

そして半分もすると、本誌に何を書くか決めていきます。
この時点で、何を書くかが決まっていればいいですが、
決まらない映画も、ままあります(たいていは駄作)。

すると、次第に焦ってきたりして、もの凄く疲れます。
書くことが決まらずに終わると、映画が終わってからも、
茫然としていて、本誌を書くパソコンの前で指が止まるんです。

最近、いよいよ週3になると、
これに耐えられない自分に気づきます。
いやあ、寄る年波には勝てないな、と。

実際には、今回の1000本目で、
休載を考えていた頃もありました。
どこまで続けるのか、終わりは必要だろうと。

しかし、ここでまた最初に戻ってみて。
やはり、読者の皆さまの存在が気になるわけです。
別に、数百人の人が本当に本誌を読んでいる、
と思っているほど、私は自信過剰でもありません。
それこそ、私はエンジェルではないですから(笑)。

ですが、1人でも待っている人がいるのなら。
ブログやミクシィが流行の、このご時世でも、
まだ、メルマガという媒体にも、少しだけ、
希望と価値が見いだせるのではないかしら。
私がやっていることも、決してムダではないのかも。

そう思って、もう少し、続けてみたいと思っています。
来年に関しては、原則として週2回が限度になりそうです。
また例年1−3月は忙しく、それ以下になるかもしれません。

なかなか読者の皆さまの期待にそえない、
ということになるかも知れませんが、
よろしければ、今後ともよろしくご愛顧のほどを。

Ak.


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「マリア」…………………………………………………

クジラに乗っていたのも今は昔、すっかり大人になってしまった、
ケイシャ・キャッスル・ヒューズが聖母マリアを演じる聖書映画。
「パッション」がアメリカでは大ヒットして、聖書は題材になる、
と思った映画関係者は多いはず。クリスマスの真実や、いかに。

で、次回もお楽しみに。次回は金曜の予定。
http://www.maryandjoseph.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

これから年末にかけては、とりあえず以下の4本を予定。

一番面白そうなのは、いまのところ、
「モンスーン・ウェディング」のミラ・ナイール監督が、
アメリカを舞台にした家族ドラマ「その名にちなんで」かな。
そしてカンヌの審査員賞を受賞したフランスアニメ、
「ペルセポリス」も、ビミョーに面白そうで期待しています。

ハリウッドの年末大作は「アイアムレジェンド」ですね。
これって「28日後…」と同じですよね?違うの?
よく分からないんだよね、最近のハリウッド映画って、
オリジナルなのか、リヴァイヴァルなのか、何なのかも…。

「ペルセポリス」http://persepolis-movie.jp/
「その名にちなんで」http://movies.foxjapan.com/sononani-chinande/
「アイアムレジェンド」http://www.iamlegend.jp/
「迷子の警察音楽隊」http://www.maigo-band.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.754 2007年12月11日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 11:50| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
月に1回でいいから、続けてください。
Posted by ふにゅりん at 2008年01月01日 08:23
コメントありがとうございます。
できるだけ頑張りますので、
いまのところ、ご安心下さいませ。

Ak.
Posted by Ak. at 2008年01月02日 00:31
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