現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年12月19日

メルマガVol.753「ある愛の風景」★★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.753「ある愛の風景」★★★★     2007.12.10(月)
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  【1】STORY
   軍部エリートの兄と、逮捕歴のある弟は、衝突してばかり。
   しかし、兄の国際活動中に、思わぬ悲報が家族に伝わる。

  【2】Michelin
   シネカノン有楽町2丁目での単館上映。週末は混んでいる。

  【3】Review
   家族の丹念な描写が光る。途中で話がすり替わるのが惜しい。

  【4】Column
   人は罪を知らずして、誰かを愛することは決してできない。

_____________________________________________________BRODRE

今月の注目作は、「しあわせな孤独」「アフターウェディング」
と完璧な映画作りをしてきたスサンネ・ビア監督の新作です。
この映画はその2作の間に作られた映画ですが、これでもまた
3連続で5つ星をとってしまったら、すごい監督だと思います。

<オフィシャルサイト>
http://aruai.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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軍部エリートの兄と、逮捕歴のある弟は、いつも衝突している。
弟の出所後、国際活動へ向かった兄だが、そこへ思わぬ悲報が。
うろたえる家族に、弟は自らがしっかりすべきだと立ち直るが、
一方で兄は、実際にはテロリストに拉致され、生き延びていた。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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シネカノン有楽町2丁目での単館上映です。

週末はけっこう混んでるみたいでした。
日曜の最終回でも、半分くらい入っていたので。
平日は大丈夫だと思いますが…。

ここは新しくできたところですが、
スクリーンの大きさや座席の配置など、
どことなくシネラセット有楽町を思い出します。

いまはなき映画館の想い出って、いいですよね。
もっとも、座席はだいぶ良い物になっていましたが。

▼有楽町 シネカノン有楽町2丁目
〜12/21(金) 10:45/13:20/15:55/18:30(〜終20:45)
12/22(土)〜 21:15(〜終23:20)
※12/31(月)〜1/2(水)休映


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★★

>テーマ ★★★★<
自らの罪を悟る兄の物語と、贖罪の道を探す弟の物語であり、
どちらも神妙に描かれているが、2つが同居しているのはつらい。

>ストーリー ★★<
上記の2つのテーマが、途中で切り替わってしまうのが惜しい。
物語として中途半端になってしまうと、興味も途切れてしまう。

>キャスト ★★★★<
「グラディエイター」の王妃、コニー・ニールセンが、兄弟に
振り回される妻を好演する。芸達者な子役も含めて、問題なし。

>スタッフ ★★★★★<
家族それぞれに対する均等な目配りに、相変わらず舌を巻く。
全ての人々の心境を描きながら、歯車の狂いを示す演出は健在。

>総評 ★★★★<
まあ、残念ながら、さすがに5は出せませんでした。

これで5だったら、どんな監督なんだろうと思います。
毎回最高評価をするということは、毎回驚きがあるわけで、
そんなにアイディアが継続するとは、思えないですから…。

原因は、2つのテーマが同居していることでしょう。
おかげで、物語がどちらも中途半端な気がします。
役者も演出も手堅く、素晴らしいだけに残念ですね。

しかし、3つの作品を並べて共通しているのは、
「誰もが間違っていないのに不幸になってしまう」プロット。
この方程式を持っているかぎり、スサンヌ・ビアの作品に、
ハズレはないのでは、と思います。方程式のある人は強いなあ。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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「優等生は挫折に弱い」という言説がある。

なぜ、そうなるのだろう。
人々は、失敗したことがないからだとか、
這い上がる術をしらないとか、勝手なことを言う。

小さい頃から優等生で、いまも優等生の兄。
軍部のエリートで、少佐としてアフガンへ派遣される。
しかし、そこで彼を待っていたのは、過酷な世界だった。

テロリストに拉致され、自分の命は風前の灯。
生きるためには、どんなことでもしなくてはならない。
例え、それが自らの意に反する罪であろうと。
他人を傷つけても、生き延びたいというエゴがなければ。

彼は、ボロボロになって帰還する。
しかし、周囲の人間は彼を英雄視しつづける。
まさか、彼が罪を犯すような人間だと思ってはいない。

そうなると、彼も自分の罪を認められない。
誰にも告白できない。誰にも分かってもらえない。
私はこんなに罪深く、癒えない傷を他人に与えた。
どうしようもない私を、愛する人がいるだろうか?

自分自身に対して、芽生えた不信。
それは、他人に対する不信に変わる。
妻は私を、本当は愛していないのでは。
弟は私を、本当はバカにしているのでは。

いままで、あんなに弟のことをけなしていたのに。
自分もまた、同じ存在になってしまったのだ!
彼が、どんなに立ち直ろうとしていても、
私も、父も、誰も手を貸そうとしなかったのだ!

いま、こうして罪を犯した立場に立ち。
同じ人間として向き合うと、よく分かる。
誰かを傷つけることの恐ろしさと、犯した罪の大きさに。
そして、償いと赦しを得ることの、あまりの難しさに。
今度は、弟ではなく、私がバカにされる番なのだ!

かくして、エリートは転落してしまう。
人々は笑うだろう。やはり挫折に弱いと。
人の痛みを知らない人間の、傲慢さゆえの結末だと。

だが、それは決して終わりではない。
自らの過ちを認めることは、新しい始まりなのである。
彼はようやく、自分自身を見つけることができたのだ。

どんなに優等生に見えても、
弟や、妻や、家族を犠牲にしていた自分に。
そして、償いをしなければならない自分に。
そして、誰もが赦しを求めている、この世界に。

2007/12/9 シネカノン有楽町2丁目にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「エンジェル」……………………………………………

いまだに新たな挑戦を続けているフランソワ・オゾン監督の新作。
今回は全編英語、しかも原作あり、と大胆な挑戦をしています。
内容は成功から一気に転落する、天真爛漫な女性の物語らしい。
本誌もいよいよ記念号、というわけで頑張って書きましょー。

で、次回もお楽しみに。次回は明日の予定。
http://angel-movie.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

これから年末にかけては、とりあえず以下の5本を予定。

一番面白そうなのは、いまのところ、
「モンスーン・ウェディング」のミラ・ナイール監督が、
アメリカを舞台にした家族ドラマ「その名にちなんで」かな。
そしてカンヌの審査員賞を受賞したフランスアニメ、
「ペルセポリス」も、ビミョーに面白そうで期待しています。

ハリウッドの年末大作は「アイアムレジェンド」ですね。
これって「28日後…」と同じですよね?違うの?
よく分からないんだよね、最近のハリウッド映画って、
オリジナルなのか、リヴァイヴァルなのか、何なのかも…。

「マリア」http://www.maryandjoseph.jp/
「ペルセポリス」http://persepolis-movie.jp/
「その名にちなんで」http://movies.foxjapan.com/sononani-chinande/
「アイアムレジェンド」http://www.iamlegend.jp/
「迷子の警察音楽隊」http://www.maigo-band.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.753 2007年12月10日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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