現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年12月11日

メルマガVol.750「愛の予感」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_             ________________
  Vol.750「愛の予感」★★★        2007.11.30(金)
 ̄              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   娘を刺殺された父親は、加害者の母の赦しを受け入れない。
   しかし1年後、2人は最果ての地で思いがけず再会する。

  【2】Michelin
   ポレポレ東中野での単館上映。空いてます。

  【3】Review
   登場人物とともに観客をも追い込む演出が、独創的で面白い。

  【4】Column
   単調な生活は、全てを忘れさせてくれるが、次第に飽きる。

________________________________________________The Rebirth

前作「バッシング」が脚光を浴びた、小林政広監督の最新作。
日本映画として久しぶりにロカルノ映画祭グランプリを受賞。
主演は監督自身が演じ、ヒロインは「M/Other」の渡辺真起子。
今回も、人々の冷たい視線をめぐる社会派ドラマの、予感。

<オフィシャルサイト>
http://ainoyokan.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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娘を同級生に刺殺された父親は、加害者の母親を赦さないと宣言。
絶望した彼は、北海道で肉体労働者として下宿住まいをしていた。
ところが、その下宿には、加害者の母親が住み込みで働いており、
思いがけない再会をした二人の間には、微妙な緊張が漂う…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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ポレポレ東中野での単館上映です。
空いてますので、いつでも行ける時に。

総武線で、東中野駅を下りれば見えるところにあります。
西口から下りると、駅からとても近いですね。

▼東中野 ポレポレ東中野
12:45/14:50/16:55/19:00


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★★<
社会から孤立した人間たちが、どのようにして生き、どのように
希望を見いだしていくのか、結論は見えないがテーマは秀逸だ。

>ストーリー ★★<
物語を排除することが、この映画の主旨なので、評価しがたいが、
きちんとその主旨を活かした点を、評価するべきなんだろう。

>キャスト ★★★<
単調な展開だからこそ、逆に演技力が要求されるのではないか。
渡辺真起子はともかく、小林監督は、肉体労働者に見えないが…。

>スタッフ ★★★★<
同じ映像かと見まがうほど、反復が繰り返される展開のなかで、
微妙な変化を与えていく演出が、この映画の独創性を成している。

>総評 ★★★<
ものすごく、時計が気になる映画である。
前半から、寒村の肉体労働者の現実がずーっと描かれ、
反復し、恐ろしいほど変化がなくて、睡魔が襲うほど。

しかし、その退屈さこそが作り手の狙いで、
だからこそ、観客も人物たちと同じように、
この世界に変化を求めてしまう。
それこそが他者の存在であり、そして愛なのだ。

このあまりに逆説的な独創性が、国際的にも評価された模様。
筆者は同じ映像が続きすぎて、逆に笑ってしまったほど。
気になったのは、奥で同じ焼酎を飲みまくってるオジサン。
微妙に位置が変わる醤油の瓶。本当に毎回撮り直してる??

普通に展開する映画を求める人には完全な駄作でしょうが、
一風変わった地味な映画を求める人には、是非。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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これだけ効率化が進んだ現代の会社においても、
たまに、書類封入などの単純作業が必要なときがある。

そんな作業も、意外と嫌いではない。
のんびりと封筒ののり付け作業などを繰り返すと、
意外と、日頃のイヤな出来事なども忘れて、
ただ目の前の作業に、没頭することができるものだ。

理由は違えど、お互いに娘を失った二人。
二人は、現実から目を背ける方法として、
彼らを蔑視する社会から逃れる方法として、
小さな寒村での、単調な毎日を選んだ。

下宿での住み込み生活。
毎日、ただ食事をつくるだけの炊事場。
ジャガイモを剥き続け、卵焼きを作り続け。
昼食はコンビニのパン、夕食は炊事場の残り物。

永遠に続いていくはずの、単調な毎日。
何も考えることのない日々が、現実を遠ざけてくれる。

同じように、下宿に住む肉体労働者。
毎日、同じように高炉で汗をかく生活。
帰宅すると、同じ風呂、同じ夕食が続く。
四畳半で読書し、後は寝るだけの生活。

永遠に続いていくはずの、単調な毎日。
何も考えることのない日々が、現実を遠ざけてくれる。

しかし、映画が1時間も同じ場面を繰り返せば、
観客も飽きて、しびれを切らしてしまうように。
彼らの単調な生活も、ずっと続いていけば、
いつかは飽き、そして変化を求めてしまうだろう。

観客と同じように、人物たちも変化を求める。
例え、娘を殺した同級生の母親だとしても。
男の過去を分かち合えるのは、彼女だけだ。

例え、娘が殺した同級生の父親だとしても。
女の過去を分かち合えるのは、彼だけなのだ。

決して、赦しあえないはずの二人こそが、
実は、ただ一人の、お互いを赦しあえる存在だった。
現実から目を背け、単調な毎日に埋没すればするほど、
自分を理解してくれる人は、自らの敵だけだと気づいていく。

何という残酷な矛盾だろう?!
人間は、その矛盾を乗り越えられるだろうか。
互いに距離を探りながら、赦しを探る二人。
無言の拒絶を憎み、それでも離れられない二人。

二人の解決は、いったいどこにあるのだろう。
この映画は最後まで無言で、我々を永遠の矛盾に引き込む。

2007/11/30 ポレポレ東中野にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ベオウルフ」……………………………………………

DVDが家庭に普及し、ブルーレイまで登場してきた昨今、今後の
映画館の強みとして、3D映画が注目されているんだそうです。
この映画は、その3Dに挑戦したアクション映画。豪華キャストに
監督はロバート・ゼメキス。果たして3Dは本当に成功するのか?

で、次回もお楽しみに。次回は火曜の予定。
http://wwws.warnerbros.co.jp/beowulf/


★今後の予定など………………………………………………………

さて、残る12月の予定は以下のとおり。

最大の注目はスサンネ・ビア監督の「ある愛の風景」。
これが3連続5つ星を賭けた、いちばんの期待作です。
http://aruai.com/

他は、ついに全編英語、原作物に挑戦する、
フランソワ・オゾンの「エンジェル」。
http://angel-movie.jp/
「モンスーン・ウェディング」のミラ・ナイール監督が、
アメリカを舞台にした家族ドラマ「その名にちなんで」。
http://movies.foxjapan.com/sononani-chinande/

昨年のベルリン金熊賞「サラエボの花」。
http://www.saraebono-hana.com/
そしてカンヌの審査員賞を受賞したフランスアニメ、
「ペルセポリス」など、いろいろ話題作がやってきます。
http://persepolis-movie.jp/

その他、以下のようなラインナップの予定。

「ベオウルフ」http://wwws.warnerbros.co.jp/beowulf/
「マリア」http://www.maryandjoseph.jp/
「アイアムレジェンド」http://www.iamlegend.jp/
「迷子の警察音楽隊」http://www.maigo-band.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.750 2007年11月30日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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