現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年12月04日

メルマガVol.746「4分間のピアニスト」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_                  ___________
  Vol.746「4分間のピアニスト」★★★   2007.11.17(土)
 ̄                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   刑務所でピアノ教師をする老女が、才能ある女囚を発見する。
   しかし彼女は暴力的で、教師も抑圧的に接するのだが…。

  【2】Michelin
   シネスイッチ銀座、渋谷シネマGAGAでの2館上映。大混雑。

  【3】Review
   説明不足もあるが、設定とピアノの力で振り切っていく。

  【4】Column
   赦しのない社会では、希望が見いだせず、自分も消えていく。

_______________________________________________Vier Minuten

最近は、ドイツ映画を観る機会も多いですね。今年も「善き人の
ためのソナタ」や「厨房で逢いましょう」は、なかなか良かった。
「ラン・ローラ・ラン」など、ドイツ映画は意外と独創的です。
今回も、女囚が天才ピアニストとして生まれ変わるという異色作。

<オフィシャルサイト>
http://4minutes.gyao.jp/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

刑務所でピアノ教師をする老女が、才能ある女囚を発見する。
しかし彼女は反抗的で、教師は権力をちらつかせて服従させる。
刑務所幹部も名声を求めて、彼女のレッスンを認めるのだが、
一方で彼女はことある毎にトラブルを起こし、周囲を敵に回す。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

シネスイッチ銀座、渋谷シネマGAGAでの2館上映です。

なぜか恐ろしく混んでます。週末はほぼ満席のよう。
平日でも、けっこう埋まっているのではないでしょうか。
銀座はレディースデーが金曜なのでご注意を。

事前にサイトで混雑状況などもご確認下さい。
…って、現時点では更新されてませんでしたが。
http://www.cineswitch.com/konzatu/index.htm
http://www.cinema-gaga.jp/

▼銀座 シネスイッチ銀座
11:20/14:00/16:40/19:15〜21:25終

▼渋谷 シネマGAGA
11:00/13:30/16:00/18:30/21:00〜23:10終


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★

>テーマ ★★★★<
刑務所という環境の中で、犯罪者が抜けられないスパイラルに
落ち込んでいく一方で、ピアノに希望を賭けるテーマは面白い。

>ストーリー ★★★<
教師と女囚の確執と和解が繰り返され、教師の過去も含めて、
物語は予断を許さないが、ラストの展開はやや強引で説明不足。

>キャスト ★★★★<
常に冷徹を装うピアノ教師と、対照的に直情径行の女囚とが、
ともに迫真の演技で、近づきながらも分かりあえない二人を描く。

>スタッフ ★★★<
クラシックとロックを交互に使い、音楽で抑揚をつけた点は分かる。
あとは女優たちの演技力に、映画はすべてを負っている。

>総評 ★★★<
音楽映画というより、ある女囚の生き様がテーマです。

刑務所という環境で、どんどん追い込まれていく彼女が、
希望であるはずのピアノ教師を、信じたり、裏切ったり、
勝手に裏切りを断定したりして、更生の難しさを痛感します。

ただ、最後の結末において、教師の果たした役割と、
彼女が持っていた本当の意志に対し、生徒の彼女が、
どんな決意をしたのか、という過程が説明不足のような。
もう少し、明らかにすべき段取りがあった気がしますが…。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

刑務所とは、本当は罪を償うための場所である。
そうして罪人は赦され、再び社会に戻っていく。

ところが、実際に刑務所で、罪人は罪を償うだろうか。
社会は彼らを赦すだろうか。そして受け入れるだろうか。

そもそも、この映画の女囚は、罪を償うつもりがない。
彼女は、世界中の人間を信用するつもりがない。
彼女は父親に裏切られ、恋人に裏切られ、
医者にも裏切られ、刑務所にも、世間にも裏切られた。

他人どころか、彼女は自分をも信じていない。
自分のピアノも信じられず、指を傷つけてしまう。
誰からも裏切られたのは、自分に才能がないからだ。
自暴自棄になった彼女は、誰彼問わず当たり散らす。

そこに現れた、老いたピアノ教師。
彼女は、自分を救うためにきたのか。
それとも、自分の欲望のためにきたのか。
いままでの人物たちと、同じように。

女囚は、いぶかしがる。
しかし、自分にはやはりピアノしかない。
再び弾き出すと、彼女は実感していく。

弾くことで、自信が取り戻せる。
誰かが聴いてくれれば、勇気が湧いてくると。

けれども、一方で刑務所は過酷だ。
彼女が殴ってきた看守は、彼女を赦さない。
彼女と対立した女囚も、彼女を赦さない。
彼女がこれまで、誰も赦してこなかったように。

互いが、決して赦さない関係のなかで、
彼女もまた、ささくれだって生きるしかない。
そうしてまた、人を傷つけ、罪を犯す。
誰かに憎まれ、裏切られ、また自分を見失う。

罪を償うはずの刑務所で、
決して彼女は赦されることなく、
むしろ、ますます罪を犯す。
そしてますます、自分を信じられない。

ひょっとしたら、このピアノ教師もまた。
自分にクラシックを弾かせたいという、
身勝手な欲望のために、来ているのでは?

例え、教師がすべての真実を打ち明けようとも。
それは、彼女にとっては意味のないこと。
人を信じるかどうかは、彼女が自分を信じるかどうか。

彼女は、自分を信じられないから、
自分を信じるという他人を信じられない。
だから、彼女は誰も赦さないし、誰からも赦されない。

自分のなかで、譲れないものを探さなきゃ。
私が弾きたいのはピアノ?それはクラシック?
私の才能には、本当にどんな価値があるのだろう?

それを試してみたとき、初めて彼女は自分に気づき、
自分を赦し、他人を赦し、罪を償うかもしれない。
たとえ再び、刑務所に戻されるのだとしても。

2007/11/17 シネスイッチ銀座にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ウェイトレス」…………………………………………

アメリカでは、自宅でパイを焼いたりすることが多いようで。
だからうまく焼ける人は、けっこう羨ましがられるのでしょう。
この映画は、そんなパイ焼き名人の女性が、パイのおかげで、
人生もおいしく焼き上げてしまうという、ラブコメディらしい。

で、次回もお楽しみに。次回は火曜の予定。
http://movies.foxjapan.com/waitress/


★今後の予定など………………………………………………………

さて、年内の予定は以下のとおり。
以下の予定で120本になるので、
今年はこれで終わりです。

注目はフランソワ・オゾンの「エンジェル」ですね。
他は、ウィンターボトムの新作「マイティハート」は、
アンジェリーナ・ジョリーの起用で、久々の大作っぽい。

また、スサンネ・ビア監督の「ある愛の風景」も、
もちろん期待できます。3連続5つ星…出るかな?
おそらくこの映画は、本誌のある記念号にする予定ですが…。

><11月><
「カフカ 田舎医者」http://www.shochiku.co.jp/inakaisha/
「呉清源 極みの棋譜」http://www.go-movie.jp/
「マイティハート 愛と絆」http://www.mh-movie.jp/
「アヴリルの恋」http://www.cqn.co.jp/avril/
「愛の予感」http://ainoyokan.com/

><12月><
「サラエボの花」http://www.saraebono-hana.com/
「ある愛の風景」http://aruai.com/
「マリア」http://www.maryandjoseph.jp/
「エンジェル」http://angel-movie.jp/
「アイアムレジェンド」http://www.iamlegend.jp/
「ナショナルトレジャー」http://www.disney.co.jp/movies/nt2/
「迷子の警察音楽隊」http://www.maigo-band.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.746 2007年11月17日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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