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★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2005年09月16日

メルマガVol.480「せかいのおわり」★★★☆

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.480「せかいのおわり」★★★☆    2005.9.15(木)
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  【1】STORY
   誰と恋に落ちても長続きせず、住居を転々とする女と、
   彼女の幼なじみの男との、つかず離れずの関係をつづる。

  【2】Michelin
   渋谷シネアミューズでの単館上映。水曜は誰でも1000円。

  【3】Review
   小粋なギャグとイタズラで楽しめるが、何かすっきりしない。

  【4】Column
   本当に大切なものは、その手の中に収めてはいけない。

____________________________________world's end girl friend

「火星のカノン」で素晴らしい実力を見せた、風間志織監督の新作。
今回も前作と同じ脚本家、同じ中村麻美を擁して描かれる、
男女の切ない心の機微には、大いに期待したいところです。

<オフィシャルサイト>
http://www.suzufukudo.com/sekainoowari/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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誰と恋に落ちても長続きせず、住居を転々とする美容師の女。
彼女が失恋するたびに、かくまっている彼女の幼なじみの男。
何をやってもうまく行かない彼女を、男は温かく見守るのだが、
二人はどうしても、それ以上の関係に落ちることがないまま…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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渋谷シネアミューズでの単館上映です。
けっこう空いてます。やっぱ地味なのかな…。
「NANA」よりもずっと面白いと思うけど。
再来週からは、2回上映にされてしまうんだなぁ。

なお、シネアミューズは水曜1000円です。男も(!)。
シネカノン系は、どこも水曜日は一律1000円を導入中らしい。
ああ、ありがたや。筆者も使わせていただきます。

▼渋谷 シネ・アミューズ ウェスト
11:15/13:45/16:15/18:45〜終21:00
9/24〜 16:15/18:45〜終21:00


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★☆

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★

けっこう面白いです。さすがは風間志織。
永遠に片思いの関係を描かせたら、彼女に勝るものはないかも。

中村麻美演じる、方向の定まらない強気な女と、
彼女にホイホイとついて行ってしまう幼なじみの男。
二人の掛け合いと、繰り出すギャグがどれも絶妙。

幼なじみだからこそできる、こっぴどいイタズラの数々。
美容師がバリカンでそんなことやったら、イカンだろ。
てゆうか、ただバリカンで刈っただけじゃないのもウケる。

田辺誠一がウサギのぬいぐるみを被って告白するのも、
急須をもらってしまうのも、どれをとっても面白い。
大笑いはしないけれど、クスクス楽しめるのは間違いなし。

テーマとしても、なかなか何かにのめり込めない、
自分に自信をつかめない女の、フラフラした気持ちが、
きちんと描かれているので、共感する人は多いはず。
このあたりの片思いぶりは、前作「火星のカノン」と同じかも。

でも、それだけにオチまで同じだと…。
なんだか、どうにもすっきりしないんだよね。
なかなか何かにのめり込めないのは、なんで?
そのことに、中村麻美が気づかないのは、どうも…ね。

まあ、あえてそのまんまな女の生き様を描いて、
「せかいのおわりが来たら考えようか…」というあたり、
カツカツした時代へのアンチテーゼなのかもしれませんが。
筆者はやっぱり、そのまんまはイヤだなぁ。

しかし、地味な映画ですね。客もパラパラ。
ブログに速報を掲載したのですが、
全然アクセスがありませんでした…。
みんな、この映画はけっこう面白いんだよー!
http://filmandlife.seesaa.net/

↓「火星のカノン」コラムは以下↓
http://www.lares.dti.ne.jp/~espoir/shokai2002/20021009.htm


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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いつだって、帰れる場所がある。
そのことが、彼女をずっと支えている。

美容師になりたいと思ったけれど、うまくいかない。
結局、下働きに終わり、いびられ、いじめられ、
それ以上に頑張る気にもなれず、辞めてしまう。

でも、彼女には帰れる場所がある。
幼なじみの男は、いつだって彼女を温かく迎え入れる。
ちょっとイタズラしても、バカって言っても大丈夫。
そんな気のおけないヤツがいるから、彼女は冒険できる。

好きな人ができたけれど、やっぱりうまくいかない。
結局、わーっと同棲して、パーッと盛り上がって、
でもそれまでで、いつの間にか追い出されている。

でも、彼女には帰れる場所がある。
幼なじみの男は、小さな復讐にもついてきてくれる。
いつだってそばにいて、私を1人にしたりはしない。

だから彼女は、彼のことが好きだ。
大好きだ。本当に愛してると言ってもいい。

でも、だから彼女はそれ以上を望まない。
彼のことを手の中に、収めようとはしない。
だって、そんなことをしたら、帰れる場所を、
自分が一番大切なものを、失ってしまうかもしれないじゃない?

愛に最高のときがあったら、あとは落ちていくだけ。
だから、本当に愛するなら、まったりがいちばん。
肉体関係もなく、離れるわけでもなく。
何となくユラユラと、つかず離れずのふたり。

でも、彼にだって、言い分はあるだろう。
本当は自分のことが好きなんだろう。
そんなこと、分かってるんだ。
でも、それ以上になったら、きっといけないんだ。

彼女には、それ以上の関係を、
つなぎとめるだけの自信が、まだまだない。
だから同じ穴のムジナのように、
ふたりでポカンと空を見上げているのがいちばん。

せかいのおわりが来たら、本当の気持ちを伝えるけれど。
もう、自分がどうしようもない限界まできたら、
キミと最高の瞬間を迎えても、全然かまわないんだ。

でも、そのときが来るまでは、この平和を楽しもうよ。
帰れる場所がある、だから人は冒険ができるんだ。
キミにサンキュ。だから愛してるなんて、とても言えない。

2005/9/14 渋谷シネアミューズにて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「クレールの刺繍」………………………………………

昨年のカンヌの批評家週間グランプリに輝いたフランス映画。
まあ、批評家週間グランプリって、当たりはずれがありますが。
妊娠した女と、息子を亡くした女という対照的な状況のなかで、
文字どおり、二人が刺繍に想いをつむいでいく物語だそうで。

で、次回もお楽しみに。
次回はすみませんが事情で土曜になります。
このところ平日に時間がとれず…ごめんなさい。
http://www.cqn.co.jp/claire/


★今後の予定など………………………………………………………

さて、来週以降は以下の予定です。
今月はけっこう注目作が続くので、期待しています!

>9月17日〜<
・「NOTHING」天才ヴィンチェンゾ・ナタリの新作はコメディ
  http://www.klockworx.com/nothing/
・「SHINOBI」オダギリジョー、仲間由紀恵の忍者モノ
  http://www.shinobi-movie.com/
・「アバウトラブ」 「藍色夏恋」監督の新作を含むオムニバス
  http://www.aboutlove-movie.com/

>9月24日〜<
・「四月の雪」説明するまでもないペの主演映画
  http://www.aprilsnow.jp/top.html
・「深紅」筆者も敬愛する野沢尚の遺作、本人の脚本で映画化
  http://www.shinku.jp/
・「ルパン」天下の怪盗小説を、母国フランスが映画化
  http://www.arsene-lupin.jp/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

↓↓↓NewBlog↓↓↓
http://filmandlife.seesaa.net/

※ ケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.480 2005年9月15日
 発行者:Ak. espoir@lares.dti.ne.jp
 (C)2001-2005 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 00:31| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どうもはじめまして.いつも楽しみにしています.
自分はこれ,あまり好きな映画じゃなかったです.
原因はやっぱりヒロインですか,男の家を転々とする女ってどうなのかと.
ヒロイン以外でも,共感できる生き方してる人物が見つかりませんでした.
しいて言えば店長さんくらい?あと小日向さん.
男が観る映画じゃないってことでしょうか…
Posted by nal1983 at 2005年09月16日 00:52
うーん、そうですねぇ。
そうなんですよ。

要は男を食い物にしてる、
っていう言い方もできるわけで、
だったらフラれるの当たり前だろ、
いい気味だ、みたいな考え方もある。

こういう人は、ヒステリックになったり、
いろいろ大変だから、関わりたくないなぁ、
なんて思う人がいるのはよく分かりますね。

でもまあ、そんなこと抜きにして、
小さなギャグやイタズラが楽しいじゃないですか。
その辺の演出を評価したいなぁ、と。
あとはおっしゃるとおり、彼女が、
いかにして、自分を悟るかが大切だと思いますね。

Ak.
Posted by Ak. at 2005年09月16日 01:08
こんにちは。トラックバックありがとうございました。
ちゃんと「観おわった人」と「まだ観てない人」に分かれいてそういうのって初めてですぅ。
帰れる場所のことである女性とそのおばあちゃんの話を思い出しました。
その女性はとてもおばあちゃん子でかわいがられて育ちました。そして大人になりおばあちゃんが痴呆になってしまい女性のことも誰なのかわからなくなってしまいました。
ある時その女性は結婚をすることになり遠くへ引っ越すことになりました。最後の別れの挨拶にわからないだろうなーっと思いつつも結婚相手と二人で行きました。そしたら突然「つらくなったらいつでも帰っておいで」とぽつりと言ったそうです。
すみません長くなったのですが読ませてもらって思い出したので書かせてもらっちゃいました。
それでは。
Posted by at 2005年09月16日 15:24
こんにちわ。
この映画は、ちゃんと書いてあるブログが、
意外と少ないなか、いい感想があったと思い、
トラックバックさせていただきました。

そうなんです、渋谷シネアミューズの、
帰りのエレベータは耳をダンボにして乗る、
私もそんな人間の1人です(笑)。
あの空間には、意外な発見がありますよね。

帰れる場所というのは、いいもので、
でもそこで待つ人というのは、
自分に対して、何も要求しない必要がある。

そんなの、家族くらいしかいないですよね。
おばあちゃんの話、なかなかいい話です。
物書きとして素直にうなずいてしまいました。
ご紹介ありがとうございますー。

Ak.
Posted by Ak. at 2005年09月16日 19:05
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