現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年11月19日

メルマガVol.741「アフターウェディング」★★★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_                     ________
  Vol.741「アフターウェディング」★★★★★ 2007.10.30(火)
 ̄                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   インドで孤児たちを救っていた男が、金策のため母国へ。
   そこで待っていた出資者の家族と、彼は意外なつながりが。

  【2】Michelin
   シネカノン有楽町での単館上映。けっこう空いている。

  【3】Review
   報われない人々の苦悩を、徹底的に見つめつづける傑作。

  【4】Column
   人と人を結びつけるのは、結婚や血縁というルールではない。

__________________________________________After the Wedding

傑作「しあわせな孤独」を生んだ監督、スサンネ・ビアの作品が
相次いで来日。ラース・フォン・トリアーを超えるデンマークの
新星が、どのように進化を遂げているのか、実に気になります。
主演も前作に続いて、「007」に出ていたマッズ・ミケルセン。

<オフィシャルサイト>
http://www.after-wedding.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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インドで孤児たちの学校を開いていた男が、金策のため母国へ。
デンマークで出逢った出資者は、彼の活動にほとんど興味がない。
しかし、招かれた結婚式を訪れると、男は意外な人物と再会する。
そして彼らと家族の間には、思わぬ秘密が隠されていると知る。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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シネカノン有楽町での単館上映です。
月曜の夜とはいえ、公開直後にもかかわらず、
あまりお客が入ってませんでした…心配だなあ。

この映画を見逃すのは、はっきり言って損です。
ぜひ映画館へ!

▼有楽町 シネカノン有楽町1丁目
〜11/2(金) 10:40/13:20/16:00/18:40〜20:55(終)

11/3(土)から シネカノン有楽町2丁目
10:50/13:30/16:10/18:50〜21:05(終)


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【ポイント】★★★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★★★
スタッフ  :★★★★★

>テーマ ★★★★★<
目の前で、愛する人を失っていくことに対する苦悩と決意を、
観客はどの人物に対しても肩入れしながら、痛切に実感するはず。

>ストーリー ★★★<
全体としてのまとまりは、いまいち欠けているが、家族の秘密が、
「秘密と嘘」のように次第に暴かれていく展開は、興味を惹く。

>キャスト ★★★★★<
演出もさることながら、善き人を目指そうとしつつ過ちを犯し、
選択の苦悩と、引き締まった決意が、どの人物の演技にも表れる。

>スタッフ ★★★★★<
ドグマから発展して、手持ちカメラのブレ、光の当て方の工夫、
そしてクローズアップの多用など、新たなチャレンジも怠らない。

>総評 ★★★★★<
恐れ入りました。スサンネ・ビアにかかると、何だか、
映画を作るということは、とても簡単なことに見えます。

この人は、普通の人間を陥れるのが非常にうまい。
ただ、何かを欲しがろうとしていただけなのに、
過ちを犯し、選択を迫られ、誰もが苦悩しなければならない。

彼女の映像は、鋭いメスのように、人物たちの心を切り開き、
そして鮮やかな手さばきで、そこに眠る良心を引き出していく。
誰もが悪人ではなく、最後には赦しを持って受け入れられる。

前作の「ドグマ」という手法から外れた本作は、
とりわけ光線の使い方が、まるでドイルのようで、
そこに手持ちカメラなどの前作のやり方がはめられ、
日常感と、情景の美しさのバランスをとろうとしている。

また、わずかなセリフも今回は洒落ていて、
自分を見失った女の「ジュースを忘れた」という一言や、
和解を導く「ワインにしましょうか」という一言にも、
ちょっとした遊び心と、センスの良さを感じてしまう。

いろんなところで、この監督は勉強していて、
そして、前作のようなただの三角関係だけではなく、
本当の意味で、人間を見つめなおす眼力の持ち主だと実感。
感服しました。ぜひ、この映画を見逃すことのないよう。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

娘が結婚をする。家族が増えることになる。
しかし、それは本当だろうか。

もしも、新郎がとんでもなく浮気性で、
娘への愛を貫けない、怠け者だったなら。
それでも、彼を家族と呼ぶことはできるだろうか。

もしも、娘が本当の娘ではなくて、
若いときの、妻の連れ子だったなら。
彼女を、実の娘のように愛することができるだろうか。

もしも、娘がいることを知らないままに、
20年も離れて暮らした後に、再会したら。
彼女を本当の娘だと思って、愛することが出来るだろうか。

もしも、ずっと音信不通だった恋人が、
20年ぶりに、目の前に現れたなら。
たとえ、自分がすでに別の人と結婚していても、
その人を、再び愛することはできるだろうか。

もしも、実の息子ではなくても、
赤ん坊の頃から世話してきた男の子がいたら。
彼を、それでも知らない子どもだと思って、
つれなく見棄てることは、できるだろうか。

もしも、もしも、もしも。
この映画のなかで、彼らが与えられた、
人生の試練、厳しい選択、出口のない苦しみ。

愛する妻には、本当は別に好きな人がいる。
愛する娘には、本当は別に本当の父がいる。
見棄てられていく男の悲しみと、深い孤独。

血の絆がなければ、人は家族になれないのか?

一方で、誰も愛することができなかった、
恋人にも見棄てられた、娘がいるとも知らなかった、
ずっと孤独だった男が見つけた、新しい家族の存在。

血の絆さえあれば、人は家族になれるのか?

もちろん、血がつながっていれば興味も湧く。
はるか記憶を遡れば、母が1人の女だった頃、
父は彼女を愛し、その愛で私が生まれたのだ。
その人を傷つけることが、できるだろうか。

だからといって、それは他の家族を傷つけはしない。
たとえ義理の父とはいえ、長く連れ添った時間、
やさしく触れあった記憶は、その人を愛するのに、
充分な理由と、価値を持っているのだ。

出逢ったことのない二人を結びつける絆もあり、
長い間、連れ添った二人を結びつける絆もある。
絆には、いろいろなかたちがあって、ルールなどない。

ただ、出逢った二人が互いを信じ合っているのなら。
家族とは、結婚という儀式が生み出すルールではない。

大切なのは、その後、二人がどのように生きていくか。
それさえ確かめあえるなら、愛は血縁を超え、
国境を越え、遠く海を越えてまでもつながり、
地球の裏側にいる貧しい人々さえも、きっと救えるはずだ。

2007/10/29 シネカノン有楽町1丁目にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ブレイブワン」…………………………………………

ジョディ・フォスターが復讐鬼と化す、シリアスな社会派ドラマ。
これまでも、いろんな犯罪に巻き込まれてきたフォスターですが、
「告発の行方」では裁判に訴えたものの、今回は自らの手で、
悪を裁く、ってあたりがショッキング、ってことらしい。

で、次回もお楽しみに。次回は金曜の予定。
http://www.brave-one.net/


★今後の予定など………………………………………………………

さて、来月以降の予定も並べてみました。
早いもので、今年ももう終わりですね。
注目は「ボーン・アルティメイタム」や、
フランソワ・オゾンの「エンジェル」でしょうか。

><11月><
「オリヲン座からの招待状」http://www.orionza-movie.jp/
「once ダブリンの街角で」http://oncethemovie.jp/
「ボーン・アルティメイタム」http://bourne-ultimatum.jp/
「4分間のピアニスト」http://4minutes.gyao.jp/
「カフカ 田舎医者」http://www.shochiku.co.jp/inakaisha/
「ウェイトレス」http://movies.foxjapan.com/waitress/
「呉清源 極みの棋譜」http://www.go-movie.jp/
「ある愛の風景」http://aruai.com/
「アヴリルの恋」

><12月><
「サラエボの花」http://www.albatros-film.com/movie/grbavic.html
「マリア」http://www.maryandjoseph.jp/
「ナショナルトレジャー」http://www.disney.co.jp/movies/nt2/
「迷子の警察音楽隊」http://www.maigo-band.jp/
「エンジェル」http://angel-movie.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.741 2007年10月30日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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