現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年11月16日

メルマガVol.736「パンズラビリンス」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.736「パンズラビリンス」★★★    2007.10.18(木)
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  【1】STORY
   スペイン内戦期、父が指揮する最前線の拠点に来た少女が、
   内戦の進む最中、奇怪な生き物たちに試練を言い渡される。

  【2】Michelin
   シネカノン有楽町1、恵比寿ガーデンシネマ。混んでる。

  【3】Review
   スペイン版「ロストチルドレン」は、あまりにも哲学的。

  【4】Column
   童話に潜んでいる正しさを、大人たちも忘れてはならない。

_____________________________________El Laberinto del fauno

アカデミー賞では美術賞や撮影賞などを獲得した話題の映画。
監督はメキシコ人のギジェルモ・デル・トロ。またトロか…。
元々はホラー映画を撮る人で、本作でもダークファンタジーを
テーマに、奇怪な生き物たちがうごめく怪しい世界が描かれます。

<オフィシャルサイト>
http://www.panslabyrinth.jp/

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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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スペイン内戦期、政権側の継父が指揮する最前線に母と来た娘。
横暴な指揮官たる父と、臨月で難産に苦しむ母を間近にして、
少女は平和を望み、近くの迷宮を訪れると、そこにいた奇怪な
生き物たちに、女王になるための「試練」を言い渡される。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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シネカノン有楽町1、恵比寿ガーデンシネマでの2館上映。
後は、東武練馬のシネコンでやってます(なぜか)。

というわけで、かなり混んでます。
特に週末は満席が予想されるので、
皆さま、お早めに来て、席を確保してくださいね。

▼有楽町 シネカノン有楽町1丁目
10:40/13:20/16:00/18:40〜20:55(終)

▼恵比寿 恵比寿ガーデンシネマ
11:30/14:00/16:30/19:00〜21:15(終)

▼東武練馬 ワーナー・マイカル・シネマズ板橋
〜10/19(金) 10:35/13:05/18:05/20:35〜22:45(終)
10/20(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★★<
悲惨な戦争と、残忍な継父という報われない現実に対して、
何が救いになるかをファンタジックに当てはめた点は面白い。

>ストーリー ★★★<
戦争映画とファンタジーが2本立てで、全体に詰め込み気味。
また、3つの試練の内容や理由が、少し曖昧な点が気になる。

>キャスト ★★★<
主人公の少女からは、どうも決意や、イタズラっぽさを感じない。
彼女の行動には、いつもそれなりに考えがあると思うのだが…。

>スタッフ ★★★★<
奇怪な世界の生き物たちは、マルク・キャロを彷彿とさせる出来。
美しくはないが、グロテスクな美意識で統一したセンスは凄い。

>総評 ★★★<
まさに「ロストチルドレン」のスペイン版。
無垢な少女を怪しい生き物たちが助けながら、冒険が進む。

しかし、「ロストチルドレン」が面白おかしく、
現実の悲喜こもごもを引き出していったのに対し、
こちらは現実=絶望であり、あまり楽しくはありません。

また、その絶望ぶりを描く戦争映画の部分がけっこう厚く、
ファンタジー色をだいぶ薄め、詰め込んだ印象も与えます。

しかし、この映画の目的は、絶望に救いを見いだすことで、
そのための哲学的アプローチが最後に描かれ、
確かに、なるほどとは思わされます。

でも、うーん…感動するほどではない、
というのが正直なところ。
もっと非現実世界に観客を閉じこめるような、
そんな次回作ができたら、面白いかも知れません。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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童話というのは、純粋な世界である。
それは、純粋な要素で成り立つことで、
物語が分かりやすく、示唆に気づきやすくなる。

例えば、イソップ童話を普通に読めば、
ウサギやキリギリスの方が悪役で、
カメやアリの方が良い人物である。

子どもたちは童話を読んで、
真面目な善人が最後には報われ、
悪役には悲惨な末路があると教わる。
それが、本来あるべき現実の姿だと。

ところが、うがった大人たちはそうは思わない。
途中で昼寝できるウサギの方が、
本質的には幸せな生き方ができるとか、
楽できるときに楽をしているキリギリスは、
一生働かなくてはいけないアリよりも幸せだとか。

まして、この映画の舞台は内戦のさなか。
本当は頼れるはずの継父が、残忍な悪役で、
人間らしく戦っているレジスタンスの方が、
報われるどころか、窮地に立たされている。

自分の母親は、臨月で動けなくなり、
少女1人の力では、どうすることもできない。

どうして、こんなことになるの?
こんなに一生懸命に生きてきたのに。
童話の世界と現実は、全く別のモノじゃない?!

だから彼女は、童話の世界に救いを求める。
この世界の地下にあるはずの、純粋な世界。
少女はいつか、ずっとそこで生きていたかった。

純粋さを失い、矛盾だらけで、複雑な現実を、
彼女は試練と受け止め、真っ向から立ち向かう。
恐ろしい生き物が待ち受ける、未知なる現実に、
突き進み、勝利を得て、やがて迷宮の底の真実へ。

だって、やはり純粋な世界の方が正しいのだから。
カメやアリが永遠に不幸な世界は、間違っている。
殺し合いや苦しみが続くだけの現実を、誰かが否定しないと。

だから時には、こうして振り返ろう。
正しい物事は、大人には見えないところに潜んでいる。
子どもの頃には、誰もがあんなによく見えていたのに…。

2007/10/14 シネカノン有楽町1丁目にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「キングダム 見えざる敵」……………………………

「ジャーヘッド」に続いて、ジェイミー・フォックスが中東へ。
しかし今回は軍隊ではなく、FBIのエージェントとして乗り込む。
そこでのテロが、サウジアラビア、アメリカを結ぶ大事件となり、
中東とアメリカの構図があぶり出される、という社会派映画。

で、次回もお楽しみに。次回は明日の早いうちに…。
http://www.kingdom-movie.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

明日は続いてアメリカを描く社会派映画。
「大統領暗殺」はブッシュ大統領が暗殺されたら?
という架空の設定を元にしたドキュメンタリー風社会派映画。
ちょうど明日が、その設定してある暗殺日らしい。
http://www.20071019.jp/


さて、今後の予定は以下のとおり。

最大の注目作は「アフターウェディング」。
傑作「しあわせな孤独」に続く、最新作がいよいよ上陸。
さらに11月には前作にあたる「ある愛の風景」も公開に。

監督スサンネ・ビアは、ラース・フォン・トリアーなんて
目じゃない、北欧最高峰の監督として進化を続けているはず。
本誌の読者の皆さんには、ぜひとも期待してほしい方です。

「アフターウェディング」http://www.after-wedding.com/
「クワイエットルームにようこそ」http://www.quietroom-movie.com/
「グッドシェパード」http://www.goodshepherd.jp/
「自虐の詩」http://www.jigyaku.com/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
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また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

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http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
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ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.736 2007年10月18日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
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posted by Ak. at 15:57| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
永遠の出口は面白いけどりょーちゃんじゃなくて高卒以上、出来れば昭和生まれのメンが読んだ方が共感出来たんじゃないかな アマゾンは栞つかないよね?
Posted by 壇蜜 ?像ヘア 動? at 2013年07月07日 15:57
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パンズ・ラビリンス
Excerpt: パンズ・ラビリンス’06:メキシコ=スペイン=アメリカ ◆原題:EL LABERINTO DEL FAUNO/PAN'S LABYRINTH◆ 監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ「ヘルボーイ」「ミ..
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