現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年08月20日

メルマガVol.714「河童のクゥと夏休み」★★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.714「河童のクゥと夏休み」★★★★  2007.8.14(火)
 ̄                    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   夏休み、少年が河童と仲良くなり、自宅に住まわせる。
   一家は楽しく暮らしていたが、やがて存在が世間にばれ…。

  【2】Michelin
   渋谷、池袋でほぼ2館上映。子どもたちで溢れています。

  【3】Review
   やや詰め込みすぎだが、巧みな演出で最後まで引っ張る。

  【4】Column
   人間は恐ろしい。なぜなら、その恐ろしさを分かっていない。

___________________________________かっぱのくぅとなつやすみ

あの「クレヨンしんちゃん」を、傑作アニメ映画に仕立て上げ、
名声を馳せた原恵一監督が、ほぼオリジナルで描いたアニメ映画。
確かに、予告編は非常に良くできていて、それだけを観ても、
けっこう感動的だったのですが、やっぱり本編もなかなかでした。

<オフィシャルサイト>
http://www.kappa-coo.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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夏休み、少年は河原で見つけた河童と、すっかり家で仲良くなる。
一家もともに暮らすことを認め、彼らは幸せに暮らしはじめた。
最初は河童の仲間を捜しに、遠野まで出かけていった彼らだが、
やがて世間に存在が暴露され、河童は人間の恐ろしさも知る…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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フルタイムで上映しているのは渋谷、池袋だけのようです。
渋谷の方が若干、広くてスクリーンも大きいのでは。

子ども向け映画ということもあり、
館内はどこも子どもたちでいっぱいでしょう。
きっとにぎやかになることは間違いない、しようがない…
…と思っていたら、意外と大人だけのペアもいたりしました。

ところが、筆者の隣に座った大人のペアは、
やれやれ、ことあるごとに主人公の行動に突っ込み、
隣同士で話し合ったりして、相当迷惑になっていました。

やれやれ、横にいた小学生たちの方が、
イチゴチョコの匂いはしても、よっぽど冷静だったよ。
最近はもう、誰が子どもなのか、見かけでは分かりませんね。

▼渋谷 アミューズCQN
〜8/17(金) 10:00/13:00/16:00/19:30〜22:00(終)
8/18(土)〜 10:00/13:00/16:30/19:30〜22:00(終)
※ 初回以外は全席指定

▼池袋 シネ・リーブル池袋
〜8/17(金) 10:05/12:45/15:25/18:05〜20:30(終)
8/18(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼お台場 シネマメディアージュ
〜8/17(金) 11:20〜13:50(終)
8/18(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼新宿(歌舞伎町) 新宿ジョイシネマ
8/10(金)〜 10:50〜13:10(終)


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★★<
人間と自然、小学生と夏休み、いじめと和解、メディアの軽薄さ、
さまざまなテーマを盛りだくさんに盛り、いろいろと考えさせる。

>ストーリー ★★★<
あまりにも長く詰め込みすぎて、物語の方向感は見えてこないが、
随所にユーモアや、リアルな表現を詰め込んで、飽きさせない。

>キャスト ★★★★<
どのキャラの表情も、ちょっとヘタウマで、逆に親近感がある。
アニメらしさより、小学生っぽい雰囲気を優先した演出の勝利。

>スタッフ ★★★★<
夏休みや、大人と子どもの関係、河童と妖怪の場面など、どれも
どこかで観たような場面ばかりなのに、逆に懐かしさを覚える。

>総評 ★★★★<
予告編や、周囲の評判に違わぬ出来だと思う。
子ども向けアニメなのに、いわゆる「キレイな物語」や、
「キレイな顔のキャラたち」を排除し、徹底して残酷だ。

クラスメイトをいじめる子どもたちも、
河童の話題を奪い合う大人たちも、
自然を奪い合って富を得ている人間たちも、
本当に意地汚く、それ故に動物たちの素直さが際だつ。

詰め込めるだけ詰め込んだので、やや散漫ではあるが、
最後には、きちんと主人公と河童の友情に物語は行き着く。
結末にキレイな物語を持ってくることで、感動もより深い。
身の回りのいろんなことを考えさせる、いい映画だ。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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人間は、本当に恐ろしい生き物だと思う。
この映画を観ると、改めて考えさせられる。

陳情に来た河童を、サムライが切り捨ててから数百年。
人間は河童たちの住みかを奪い、自然を収奪して、
自分たちの巣を日に日に拡大し、大繁栄の時代を迎える。

都心には河童の住む場所などなく、
田舎でも、河童の存在はすでに観光化されている。
自然はそこにあっても、もはや人間の持ち物なのだ。

人の住んでいない場所など、どこにもなく。
河童の住んでいる場所も、どこにもなく。
みんな、河童たちは人間に殺されてしまったのだ。
それでも、人間は何にも悪びれるところはない。

それどころか、また河童が現れるとなぜか大騒ぎ。
いままでの狼藉はどこへやら、話題にあやかろうと躍起だ。
誰かが、斬った河童の腕を誇らしげに持っていたり。
そこらじゅうで、見かければカメラを構える人、人、人。

目の前の河童が、どれだけ嫌がっているかなんて気にしない。
ただの一過性の大騒ぎなのに、相手のことなんて気にしない。
こんなに、河童たちにひどいことをして。
まだ、自分さえよければいいと思っているのか。

自分さえよければいいのは、決して大人の欲望ではない。
子どもたちからすでに、その発想は始まっている。
同じクラスの仲間でも、平気でイジメはじめる。
どんなに相手を傷つけても、相手のことなんて気にしない。

人間は、本当に恐ろしい生き物なのだ。
そして、何よりも恐ろしいのは、
自分たちがその恐ろしさを、
いままで犯してきた罪の重さを、
何ひとつ、理解していないことではないか。

「これはお父ちゃんの腕じゃないか!」
河童に言われて、ようやく僕たちはハッとする。
どれだけ、自分たちが誰かを傷つけて生きてきたか。
いまの繁栄が、どれほどの森を伐採して生まれているか。

人間は恐ろしい。とんでもない生き物だ。
しかし、それでも僕たちは、人間とともに生きるしかない。
幸い、全ての人間たちが、恐ろしいというわけでもない。

なかには、意志ある人も残っている。
どこかに、誰かのやさしさが残っている。
河童のクゥが、それでも人間を信じられたように。
僕たち人間もまた、それでも人間の良心を、信じるしかない。

2007/8/14 シネリーブル池袋にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「遠くの空に消えた」……………………………………

最近、音沙汰がなかった行定勲監督の新作は、自らが7年もかけ、
脚本を書いたという児童向けファンタジーの「超大作」らしい。
オリジナルものが少ない昨今、なかなかチャレンジしてますね。
最も、児童向け「超大作」って、何だか分からないんですが…。

で、次回もお楽しみに。
今週はお盆休み、ということで次回は来週火曜の予定。
http://to-ku.gyao.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

今週末はお盆ということもあり、公開作が少ないんですね…。
ですから次々回は再来週ということになります。
とりあえず、以下のような予定です。

ヴェネツィアの金獅子を獲得したジャ・ジャンクー監督の、
「長江哀歌」は、小津やアンゲロプロスのような映画の見込み。
「ベクシル…」は、CGで有名な曽利文彦監督が、
前作「ピンポン」を超えて映像にこだわったアニメらしい。

マイケル・ムーアの新作「シッコ」は、
名前からは汚いモノを想像してしまいますが、
もちろん、大まじめな医療関係をめぐるドキュメンタリー。
で、「ラッシュアワー3」はそれでも売れてるのね。
さすがアメリカ…それともジャッキー・チェンのおかげ?

「長江哀歌(エレジー)」http://www.bitters.co.jp/choukou/
「ベクシル 2077日本鎖国」http://www.vexille.jp/
「シッコ」http://sicko.gyao.jp/
「ラッシュアワー3」http://rh3.jp/
「厨房で逢いましょう」http://chubo.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.714 2007年8月14日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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