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★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年08月10日

メルマガVol.712「夕凪の街 桜の国」★★★☆

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.712「夕凪の街 桜の国」★★★☆   2007.8.6(月)
 ̄                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   広島で被爆した女性が、自らを責めながら生きる様子が、
   さらに後々の世代にまで、引き継がれていくドラマ。

  【2】Michelin
   ユナイテッドシネマほか、シネリーブル池袋など。

  【3】Review
   物語は教育ドラマのようだが、考えるべきことは多い。

  【4】Column
   これほど大きな犠牲でしか、戦争は止められなかったのか。

_______________________________ゆうなぎのまち さくらのくに

8月もようやく暑くなり、NHKでも戦争特集が増えてきました。
今回は広島での原爆投下をめぐる物語。「父と暮せば」が有名
ではありますが、これはコミックが原作で、もっと身近なのか?
主演は田中麗奈と、麻生久美子。ステキな二人を選んだなあ。

<オフィシャルサイト>
http://www.yunagi-sakura.jp/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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終戦から約10年後の広島。被爆した女性が、その凄惨な過去を、
1人で抱えながら、自らを責めて生きている様子を描いていく。
しかも、その悲劇は、彼女で終わることなく、家族や、その次の
世代にまで、脈々と引き継がれていく様子を描く、大河ドラマ。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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ユナイテッドシネマほか、シネ・リーブル池袋などで上映中。
他の映画館では、格段にスクリーンが見づらいので、
どちらかで観た方がいいんじゃないかな、と思います。

混雑状況は、シネリーブルのサイトをご参考までに。
池袋はけっこう混んでいるようでした。
http://www.cinelibre.jp/ikebukuro/

▼豊洲 ユナイテッド・シネマ豊洲
〜8/9(木) 10:00/12:45/19:15/21:45〜23:53(終)
8/10(金) 12:15/22:15〜0:23(終)
8/11(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん
〜8/9(木) 10:30/17:00/21:30〜23:38(終)
8/10(金) 19:30/22:00〜0:08(終)
8/11(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼池袋 シネ・リーブル池袋
〜8/10(金) 9:40/11:55/14:15/16:35/20:45〜22:50(終)
8/11(土)〜8/17(金) 9:40/11:55/14:15/20:45〜22:50(終)
8/18(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
※20:45の回は¥1200均一

▼新宿(歌舞伎町) シネマスクエアとうきゅう
〜8/17(金) 11:10/13:40/16:10/18:40〜20:55(終)
8/18(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼渋谷 シアターN渋谷
〜8/10(金) 11:00/13:30/16:00/18:30〜20:43(終)
8/11(土)〜 11:15/13:45/16:15/18:45〜20:53(終)

▼木場 109シネマズ木場
〜8/9(木) 18:00/20:30〜22:35(終)
8/10(金)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼東銀座 銀座シネパトス
8/11(土)〜 10:50/13:10/15:30/17:50〜20:00(終)


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★☆

<内訳>
テーマ   :★★★★★
ストーリー :★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★★

>テーマ ★★★★★<
原爆による悲劇が、現地で亡くなった人、被爆した人に留まらず、
その家族や、後の世代にまで続いていく様子を描き、とても重い。

>ストーリー ★<
物語としては、設定は良くできているものの、その展開は唐突で、
独白まかせも多く、特に後半は教育ドラマのように説明的過ぎる。

>キャスト ★★★<
悲劇のヒロイン=麻生久美子という組み合わせは、ハマりすぎる。
一方で田中麗奈は、どうも過去を抱えた女性に見えないのだが…。

>スタッフ ★★<
どうしてこんなに教育ドラマになってしまったのか、訴えることが
ありすぎたのか、第2部の語り口は、第1部を壊しているようだ。

>総評 ★★★☆<
広島の原爆をめぐる悲劇が、世代を超えていくという点で、
「宋家の三姉妹」のような大河ドラマになるはずの物語。

被爆者の想いは「父と暮せば」と同じようなものとしても、
その悲しみが、周囲に波及していく様子に考えさせられる。

しかし、この後半の教育的語り口は何とかならなかったのか。
まるで広島に修学旅行に行った、子どもの日記のようである。
原作がどんなものかは知らないが、映画は映画として、
もっとドラマティックな展開にした方が、良かったのでは?

テーマが陳腐だったら、もっと評価は低かった。
設定と素材がいいだけに、この内容は残念だ。


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┃4┃ Column (観おとわったあなたへ)
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広島に、長崎に原爆を落とすことで、
戦争が早く終わって、良かったとする意見がある。

正しいかどうかはともかく、
そういう声があるのは事実だ。
そして多くの諸外国では、
そのように語られているのも事実だ。

原爆を落としたということは、
「この辺にいる人はみんな、死ねばいい」
と、落とした側は思っていたということだ。

それは、原爆を落とした側だけではない。
戦争を始めた側だって、同じように、
「自分たちが生きられれば、お前たちは死んでいい」
と思っていたから、戦争を仕掛けたに違いない。

お互いに「あいつらは死ねばいい」と思っている。
だから、戦争は始まり、戦争は続いていた。
その想いは日に日に強まり、最後にあのキノコ雲を描いた。

しかし、実際には戦争に参加していない人々、
銃後の人々を、ここまで打ちのめさなければ、
果たして本当に、戦争は止められなかったのか。

原爆は、多くの人々から、命を奪っていった。
10万を超える人々の命が、一瞬にして消え去った。

そして、その原爆に当たりながらも、
遺された人々からは、生きる力を奪っていった。
多くの親戚を失い、大きな傷を身体と心に刻んだ。
生き残ってしまった罪悪感は、幸福をことごとく奪っていった。

それだけではない。
原爆には当たらなくても、
その被爆者たちと関わった人々からは、
愛する人たちを、奪っていったのだ。

被爆者たちは、自らの被爆を隠し、自ら差別を受け入れた。
過去の記憶を封印し、自分はすぐに死ぬ者と思った。
例え、愛する人がいても、結婚はできないと誓った。
その恋人には理解されなくても、黙って身を引く決意だった。

原爆症は、その子どもたちにも引き継がれてゆく。
「お前らは死んでもいい」という憎しみは、
強い放射能となって、何十万もの人間に詰め込まれた。

本当に、それほどの憎しみを固めなければ、
カタチにしてみせることができなければ、
あの戦争を止めることは、できなかったのか。

本当に、原爆を落とすことはしようがなかったのか。
ただ、戦争相手を単純に殺すだけではなく、
生きる力を、愛する者を、何十年にもわたり、
奪いつづけることが、果たして必要だったのか。

憎しみに対して、憎しみをぶつけることでしか、
本当に、戦争は最後まで止められなかったのか。
ではなぜ、その後の戦争では核兵器は使われていないのか。
それは、人類の英知や倫理観に対する挑戦ではないのか。

しかし、あれから60年以上の時を超え、いまなお人類は、
想像を超えた憎しみを詰め込んだ道具を、捨てていない。
いつかその憎しみが、必要になるときを恐れて。

2007/8/6 投下から62年後、シネリーブル池袋にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「トランスフォーマー」…………………………………

今夏のハリウッド超大作は、例によってアメコミ原作物です。
もう、これしかないんでしょうか?そしてやっぱりパニック映画。
「インディペンデンスデイ」の宇宙人が、ロボットになっただけ?
相変わらず監督はマイケル・ベイ。でも評価は高い、らしい。

で、次回もお楽しみに。次回は木曜の予定。
http://www.transformers-movie.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

金曜は、日本のアニメ映画「河童のクゥと夏休み」の予定。
これは予告編だけでも、けっこう感動だったので、
面白そうだなと思って、観にいこうと思いました。
監督は「クレヨンしんちゃん」でも評判だった方らしい。
http://www.kappa-coo.com/


来週以降は、とりあえず以下の予定。
ヴェネツィアの金獅子を獲得したジャ・ジャンクー監督や、
最近、音沙汰がなかった行定勲監督の新作が公開されます。
「ベクシル…」は、CGで有名な曽利文彦監督が、
前作「ピンポン」を超えて映像にこだわったアニメらしい。

「長江哀歌(エレジー)」http://www.bitters.co.jp/choukou/
「遠くの空に消えた」http://to-ku.gyao.jp/
「ベクシル 2077日本鎖国」http://www.vexille.jp/
「シッコ」http://sicko.gyao.jp/
「ラッシュアワー3」http://rh3.jp/
「厨房で逢いましょう」http://chubo.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.712 2007年8月6日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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