現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年08月08日

メルマガVol.710「天然コケッコー」★★☆

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.710「天然コケッコー」★★☆     2007.8.2(木)
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  【1】STORY
   廃校寸前の田舎の分校に、東京から転校生がやってくる。
   彼に惹かれていく同級生の少女と、周囲の日常を描く。

  【2】Michelin
   シネスイッチ銀座が、いちばん大きなスクリーンでしょう。

  【3】Review
   田舎で暮らしているようなリズム。あまりとりとめはない。

  【4】Column
   いつから田舎と都会に線が引かれ、人生は変わっていくのか。

_________________________________________てんねんこけっこー

田舎の学校を舞台にした、のんびりとした学園青春ドラマ。
原作はくらもちふさこの少女向けコミックで、監督には、
「リンダ…」の山下敦弘、脚本には「ジョゼ虎」の渡辺あや。
主役はリハウスなどCMでも人気の夏帆と、名前は揃ってます。

<オフィシャルサイト>
http://tenkoke.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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廃校寸前の田舎の小中学校に、東京から転校生がやってくる。
初めての同級生がイケメンで、緊張している少女を中心にして、
周囲の子どもたちとの軋轢や、東京への憧れ、バレンタイン騒動、
卒業の憂鬱など、田舎の小さな日常を郷愁たっぷりに描いていく。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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いちおう3館上映ではありますが、
スクリーンの大きさや環境を考えれば、
シネスイッチ銀座で観るのが一番でしょう。

筆者は映画の日に行ったのですが、
それでも満席ではなかったのですから、
平日はそんなに混んでいないのではないでしょうか。
けっこう混雑を覚悟していただけに、肩すかしでした。

▼銀座 シネスイッチ銀座
10:50/13:30/16:10/19:00〜21:15(終)
※ 8.4(土)・5(日)は日本語字幕付き

▼渋谷 シネ・アミューズ イースト/ウエスト
10:45/13:25/16:05/18:45〜20:50(終)
※ 18:45の回は予告編上映なし

▼新宿 新宿武蔵野館
11:00/13:30/16:00/18:30/21:00〜23:15(終)


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★☆

<内訳>
テーマ   :★★
ストーリー :★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★<
いろんな郷愁をかき立ててはいるが、これといったテーマはない。
昔を思い出して、観客が勝手に見つけてください、ということ。

>ストーリー ★<
基本的には田舎のリズムが流れているので、とてものんびり。
細切れの原作をつなげていくのも、大変だったとは思うが…。

>キャスト ★★★<
意外に夏帆は頑張っている。イケメン君もそれなりである。
大人たちはベテラン揃いで、何より廣末哲万の存在感が怖い(笑)。

>スタッフ ★★★★<
田舎ののんびりとした日常、子どもたちのピクニック、夏休み、
東京への憧れなど、在りし日の郷愁を掘り起こす演出は巧み。

>総評 ★★☆<
のんびりとしていい映画なのですが、
一方で、何にもなくて退屈な映画でもあります。

特に何かを訴えるわけでもなく、明快なテーマもなく、
田舎の中学生の日常と、一騒動が、のんびり過ぎていく。
同じ村人になったかのように、観客もそれを眺める。
どんでん返しも緊迫感もほとんどない、そんな映画です。

田舎で暮らした人なら、懐かしくもあるでしょうが、
ひょっとすると、都会生まれで都会育ちの若い人は、
この映画の良さを、全く理解しないかもしれません。

物語や爽快感を求めるなら、オススメできません。
「かもめ食堂」などを観て、「ふうん」と思える人なら。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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青森の実家は、住所では青森市内だが、
東京の人の感覚では、市と呼べる場所にはないだろう。

駅前からバスで30分、見わたすかぎり田んぼがつづき、
八甲田連峰の稜線は間近に迫り、麓をリンゴ畑が覆う。
山の上にある空港へ、向かう飛行機の轟音も大きい。
祖母はこの轟音を、時報代わりに使っていたぐらいだ。

実際、村じゅうが知り合いで、他人なんていない。
まして祖母は民生委員で、あらゆる家を知っていた。
だから、たまにおばあちゃんたちが集まると、
帰省中の小学生だった私は、アイドル扱いされたりもした。

当然のように、村の子どもたちもまた知り合いである。
小学生から、中学生まで、全く仲間はずれにならない。
みんな学校のジャージ姿で、特に中学のオレンジ色は、
白いストライプも安っぽく、これが集団になると半ば異様だ。

子どもたちはみんな「マイチャリ」を持っていて、
移動は常に自転車、夏になると駄菓子屋の前に、
小さな自転車が連なり、汗だくになった子どもたちが、
夢中でアイスを頬張っているのが、夏休みの日常だった。

ある日、「村じゅう鬼ごっこ」なるアイディアがあり、
村全体を舞台に、自転車で鬼ごっこをする突飛な遊びで、
必死になって逃げたときに、側溝にはまって転けたのも、
いまとなっては、痛々しい夏の想い出の1つである。

みんな、東京がどんなところかなんて知らなかった。
ディズニーランドに行ったことも、自慢にならない。
「東京に行った友だちが、街がクサいって言ってたぞ!」
甘いリンゴに囲まれて育った彼らにとっては、もっともだ。

あの頃の子どもたちは、何処へ行ってしまったのだろう。
みんな、村を出て、高校に通い出す頃から、
何となく疎遠になってしまうのは、何故なんだろう。

外の世界に出れば、自分たちの方が田舎だと、
みんな、どこかでコンプレクスを抱いてしまうのか。
青森市の山奥から数えて、3−4番目の小集落。
飛び出した先に見つけたのは、クサイ東京への憧れか。

数年前、祖母が他界したときに、
村じゅうが葬式を手伝ってくれた。

同じ世代の懐かしい仲間も揃ったけれど、
彼らの私を見る目は、あの頃とは全く違った。
みんな、私の東京での経歴を知っていて、
まるで宇宙人のように、彼らは話しかけづらそうだった。

あれから10年を経て、僕らの何が変わったのだろう。
確かに田んぼの数は減り、街に行くバスの本数も減った。
僕も彼らも、それから同じように成長したに違いない。

その途中で、いったい何が彼らと自分を分けたのか。
テストの点数?毎日の生活?夢や希望?その人の才能?
そんなに彼らと私の間に、大きな違いがあるんだろうか?
いつから東京は、彼らの羨望を集めるようになったのだろう。

あの、セミが夜通し鳴きとおす夏の日々には、
ともに分け隔てなく、夢中で遊んでいた僕らなのに。
いま、お互いが見えている夏の日の先には、
まるで違うものが浮かんでいるんだろうと思う。

そして、それでいいのかとも思う。
あの夏の想い出を振り返って見れば見るほど。
同じように笑いあえた楽しさを、また思い出すほどに。

2007/8/1 シネスイッチ銀座にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「リトルチルドレン」……………………………………

ケイト・ウィンスレット主演で、心のマイノリティを描く映画。
大人になっても、子どもの頃からの夢や欲望を捨てられない、
そんな「大きな子どもたち」を待っている厳しい現実について、
せつなく描いている映画らしい。オスカー助演男優賞候補作。

で、次回もお楽しみに。次回は明日金曜の予定。
http://www.little-children.net/


★今後の予定など………………………………………………………

来週は今夏のハリウッド超大作「トランスフォーマー」の他、
「夕凪の街 桜の国」「河童のクゥと夏休み」の予定。
今回の「トランスフォーマー」は全米での評価は高いらしく、
けっこうな業績を上げているようですが…どうなのかな。

「トランスフォーマー」http://www.transformers-movie.jp/
「夕凪の街 桜の国」http://www.yunagi-sakura.jp/
「河童のクゥと夏休み」http://www.kappa-coo.com/


今月は、その他以下の予定。
ヴェネツィアの金獅子を獲得したジャ・ジャンクー監督や、
最近、音沙汰がなかった行定勲監督の新作が公開されます。
「ベクシル…」は、CGで有名な曽利文彦監督が、
前作「ピンポン」を超えて映像にこだわったアニメらしい。

「長江哀歌(エレジー)」http://www.bitters.co.jp/choukou/
「遠くの空に消えた」http://to-ku.gyao.jp/
「ベクシル 2077日本鎖国」http://www.vexille.jp/
「ラッシュアワー3」http://rh3.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.710 2007年8月2日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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