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★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年08月03日

メルマガVol.707「フリーダムライターズ」★★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.707「フリーダムライターズ」★★★★ 2007.7.26(木)
 ̄                     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   激しい人種対立のあおりを受けて、まともに生活できない
   思春期の子どもたちを目の前に、奮闘する教師を描く。

  【2】Michelin
   日比谷シャンテ・シネでの単館上映。とても混んでいる。

  【3】Review
   米国版「金八先生」は、日本と較べていろいろ考えさせる。

  【4】Column
   肌の色が同じになれば、対立は本当に終わるのだろうか。

____________________________________________Freedom Writers

ヒラリー・スワンクが、人種問題で荒れるクラスを再建する話。
アメリカにもやはり、熱血教師モノというジャンルはあるわけで。
しかし、向こうの学校の抱えている問題は、さらに過激です。
ギャングや殺人が、日常茶飯事として出てくるワケですから…。

<オフィシャルサイト>
http://www.fw-movie.jp/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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激しい人種対立が残るカリフォルニアでは、学校でも対立があり、
有色系の子どもたちは、貧困と抗争にいつも怯えて暮らしていた。
理想に燃える新任の女教師は、その厳しい現実を突きつけられ、
うろたえながらも、何とか和解と成長に向けて遮二無二努力する。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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日比谷シャンテ・シネでの単館上映です。
予想以上に、大混雑でした。2回目だったから?
満席じゃなくても、平日に8割弱埋まるんだから大したものです。

いちおう映画館のサイトを確認していったのですが、
こんなに混んでるとは、ちょっと思わなかったな…。
あんましアテにならない???
http://www.chantercine.com/schedule/schedule.html

▼日比谷 シャンテ シネ
11:15/14:05/16:55/19:35〜21:55(終)


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★★
ストーリー :★★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★★★<
人種問題に直面した子どもたちが、どのように乗り越えるのか、
教育の役割とは何か、賛否はどうあれ、いろいろ考えさせる。

>ストーリー ★★★★<
実話ということもあり、生徒の具体的なエピソードに富んでいて、
飽きることはない。最後の展開は、これでいいのか?と思うが…。

>キャスト ★★★★<
やっぱりヒラリー・スワンクは、信念に燃える女として輝いてる。
生徒たちも、変にアイドルっぽい子役はおらず、入りこみやすい。

>スタッフ ★★★★<
ラップのリズムに乗せながら、物語を軽快に進めていく手腕、
お涙頂戴できっちりと涙を誘う手管、演出の良さもあるだろう。

>総評 ★★★★<
泣ける映画です。まさにアメリカの金八先生。
ひとりひとり、悩みを抱えた子どもたちを描きながら、
人種対立の行き着く先は、ホロコーストだと気づかせる。

世界には、手を取りあうべき仲間がいるはずだと、
自分という物語に他人を息づかせていく様子、
そしてホロコーストやアンネフランクの歴史を紐解く、
このあたりまでは、テーマも揃っていて非常に涙を誘います。

ただ、その後に彼女がしたことが正しいかどうかは、
個人的には、よく分からないような気もしますが…。
しかし、アメリカの人種対立の現実、教育の現場については、
何となく雰囲気が伝わってきて、いろいろ考えさせられます。

泣けるという点でも、考えるという点でも良い映画でしょう。
2時間も退屈しないし、安心して薦められると思います。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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相手は他人だと思えば、どこまでも残酷になれる。
人間には良心もあるが、一方で恐ろしい生き物でもある。

黒人は他人だと思えば、簡単に殴りかかれるのだ。
ラテン系は下劣だと思えば、簡単に銃で撃てるのだ。
「あいつは他人だ、どうでもいい」と思えば、
人間は本当に、同じ人間を虫けらのように扱える。

その行き着く先が、ホロコーストだ。
人は、「流れている血が違うのだ」と、
他人を万単位で殺すことができる。
人間は恐ろしい生き物だ。事実がそれを証明している。

それでいいのか?

そう問われて、子どもたちは気がつく。
そんなことはおかしい。何かが間違っている。
ホロコーストを生き延びた人々の物語を聞けば、
誰だって、胸に広がる深い感情に思い当たるはずだ。

それが、良心である。
他人に手を差しのべたい気持ちである。
誰にでも良心がある。もちろん、他人にも。
そう思えて、初めて人と人とは分かりあえるのだ。

では、誰もがそのことに気づけば、
人は良心に目覚め、対立を辞めるのだろうか。
武器を捨て、和解の道を選んでいくのだろうか。

残念ながら、物事はそう単純ではない。

例えば、自分たちの国のことを振り返ってみよう。
この国の教育水準は、それなりのレベルのはずだ。
ユダヤ人虐殺の歴史は、それなりに知られているだろう。

そして何より、この国では人種問題が目立たない。
多くの人が、ほとんど同じ肌の色で、見た目も似ている。
この映画で描かれている条件は、整えているはずだ。

では、この国の教育では、対立はないのか?
イジメは消えたのか?教師が刺されたのは?
誰もが良心に目覚め、他人を受け入れているだろうか?

それどころか、問題は余計に見えづらいのでは。
人間が、残酷なことは分かっている。
みんなが同じ人間だということも分かっている。

それでも、良心を持つことができない子どもたちがいる。
イジメは人種ではなく、曖昧な理由で繰り返される。
そんな残酷な行為の先に何があるのか、分かっているのに、
彼らは自分たちの残虐な振る舞いを、止めることができない。

複雑な人種対立とは、また別の意味で、
日本もまた、複雑な悲しみを内包しているのだと思う。
「アメリカは大変だなあ」という感想は、少し違う気がする。

きっと問題は、知識でもなく、理解でもない。
熱意を持った誰かが、子どもたちを見つめることにある。
他人を受け入れなさいと、最後には背中を押す誰かが、
結局はどんな場所でも、必要なんじゃないか。

そして、そこにこそこの映画の教師の成功があり、
彼らを手放せなくなる、この教師の限界を感じる。
かといって、彼女に他の選択肢はあったのかも疑問だが…。

2007/7/26 日比谷シャンテ・シネにて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」…………………

本谷有希子原作の戯曲を映画化した、家族をめぐる問題作。
流行りのコミック原作ものではなかったのですね、すみません。
佐藤江梨子が恐ろしく自意識過剰な姉を熱演するらしい。
家族崩壊をリアルに描く、本当に怖い内容らしいんですが。

で、次回もお楽しみに。次回は明日金曜の予定。
http://www.funuke.com/


★今後の予定など………………………………………………………

いよいよ8月がやってきますが、
いまのところ、注目しているのは以下のとおり。

大作は「トランスフォーマー」ですね。またもパニック映画。
ピクサー映画や、行定勲監督、ジャ・ジャンクー監督など、
それなりに気になる映画が、小粒に集まっている感覚。
てゆうか「ラッシュアワー」って、まだやる気だったんだ…。

「レミーのおいしいレストラン」http://remy.jp/
「リトルチルドレン」http://www.little-children.net/
「天然コケッコー」http://tenkoke.com/
「河童のクゥと夏休み」http://www.kappa-coo.com/
「トランスフォーマー」http://www.transformers-movie.jp/
「長江哀歌(エレジー)」http://www.bitters.co.jp/choukou/
「遠くの空に消えた」http://to-ku.gyao.jp/
「ベクシル 2077日本鎖国」http://www.vexille.jp/
「ラッシュアワー3」http://rh3.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

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ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

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ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.707 2007年7月26日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
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