現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2007年07月06日

メルマガVol.697「殯(もがり)の森」★★★☆

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.697「殯(もがり)の森」★★★☆    2007.6.29(金)
 ̄                  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   深いトラウマを背負ったまま、介護施設で働き始めた女。
   しかし、彼女はなかなかお年寄りたちに近づいていけない。

  【2】Michelin
   渋谷シネマ・アンジェリカでの単館上映。混んでます。

  【3】Review
   シンプルな物語の中に、深い再生への希望が込められる。

  【4】Column
   悲しみはいつまでも続いていく。他の誰かに気づかない限り。

________________________________________The Mourning Forest

前作の「沙羅双樹」から4年、長い沈黙を破った新作が、
ついにカンヌのグランプリに輝いた河瀬直美監督の凱旋作品。
独特のカメラワーク、脚本のないシーン、奈良の自然や街並みと、
異色の映画づくりの何が、国際的評価を決定づけたのでしょう。

<オフィシャルサイト>
http://www.mogarinomori.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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深いトラウマを背負ったまま、介護施設で働きはじめた若い女。
しかし仕事にも、お年寄りにも、なかなかなじんでいけない。
しがらみを解きはなって、ようやく彼女に笑顔が浮かんだ頃、
彼女は認知症のお年寄りをハイキングに連れて行くことになる。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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渋谷シネマ・アンジェリカでの単館上映です。
混んでました。都内ではここだけですからね…。
週末はけっこう、満席になるのではないでしょうか。
定員入れ替え制ですから、1時間前には受付を。

▼渋谷 シネマ・アンジェリカ
11:00/13:10/15:20/17:30/19:40〜21:27(終)
※ 11:00の回は英語字幕付き


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★☆

<内訳>
テーマ   :★★★★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★★★<
人間が、愛する者の死を、どのようにして乗り越えていくのか、
厳しいテーマに、素直な心でシンプルに立ち向かう姿勢が良い。

>ストーリー ★★<
物語もまた、とてもシンプル。シンプルすぎて抑揚はないが…。

>キャスト ★★★★<
主演の尾野真千子が、次第に感情を解きはなっていく様子に、
大きな感銘を受ける。認知症のお年寄り役とともに好演。

>スタッフ ★★★★<
「傷ついた人のこころ」に真正面から向き合っていく物語を、
長回しを活かして、表情を引き出した演出は、確かに凄い。

>総評 ★★★☆<
確かにカンヌが選びそうだな、と思わせる映画。
人間の心に向き合いながら、物語性よりも、
映像がうまく情景を描写するように演出していく。

物語を単純な展開に絞ったところで、
河瀬直美監督の演出と映像美が際だつ。
表情1つでシーンを決定づけなければならない、
役者たちの努力と相まって、ラストシーンは印象的。

大作の、二転三転する物語が好きな人には向きませんが、
深く、感傷的な気分に浸りたい方には、オススメできます。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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悲しみは、いつまで人を苦しめ続けるのだろう。

愛する人が亡くなった悲しみは、
いつまでも消えることはないのだろうか。
肉親が、恋人が、家族が死んでしまったこと。

彼らは、二度と戻ってこないという絶望は、
いつも、生活のどこかの場面で頭によぎる。
食事をするとき、旅に出るとき、ピアノを弾くとき。
あの時、つないでいた手の感触を、その手は覚えている。

しかし、その感触を再び感じることはできない。
事実では受け入れることができる。
感情では受け入れることができない。

けれど、悲しみに取り憑かれてもいられない。
人はまた、誰かを愛さなければならない。
そして、誰かに愛されていかねばならない。

愛する人を失った自分が、誰かを愛するなんて。
介護施設に入った若い女は、苦悩する。
そこでは、人を愛することが仕事になるのに。
自分は再び、また誰かを愛せるのだろうか。

彼女が抱えた認知症のお年寄りは、
妻を亡くしてから30年以上もの間、
その亡くした人に、ずっとしがみついている。
それはまるで、彼女が隠している本心のように。

そんなに、しがみついていてもしようがないよ。
お年寄りを見つめながら、彼女は自分の心も見つめる。
そんなに、自分を責めていてもしようがないよ。
もっと、いまの自分のことを大切にしようよ。

だって、あなたを見つめている人が、他にもいるんだから。
あなたに現実に戻って欲しいと、叫んでいるんだから。
ヘリコプターから、あなたを捜す人がいるんだから。

彼女はお年寄りとともに、自分自身を抱きしめる。
こんなに情けない自分でも、
愛する人を守れなかった自分でも。
いつかはそんな自分を、自分が赦せる時を信じて。

2007/6/29 渋谷シネマアンジェリカにて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「サイドカーに犬」………………………………………

「春の雪」では、すっかりしおらしい妊婦さんだった竹内結子。
ところが一転、出産後の離婚騒動でカムバックも大変なことに。
それを知ってか知らずか、今回演じる主人公は男勝りのお姉さん。
監督は「雪に願うこと」が無難な仕上がりだった根岸吉太郎。

で、次回もお楽しみに。次回は日曜の予定。
http://sidecar-movie.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

来週は「ダイハード」が帰ってきます。またかよ…。
正直、観る気はなかったのですが、なぜか面白いらしい?
また騙されてしまうんでしょうか、私は…観ないと分かりませんが。
http://diehard4.jp/

「そしてデブノーの森へ」は、
ダイエットの話ではありません。
フランスの渋いサスペンス。
主演はダニエル・オートゥイユで、
また騙されてしまう男の話らしい。
http://www.at-e.co.jp/soshite/

「不完全なふたり」は諏訪敦彦監督の新作。
たぶん、「M/OTHER」以来ではないでしょうか?
主演はヴァレリア・ブルーニ=テデスキ。
最近のフランソワ・オゾンがお気に入りの女優さん。
http://www.bitters.co.jp/fukanzen/


その他、来月の予定は、だいたい以下のように考えています。
注目しているのは、カウリスマキとアロノフスキー。
この2人の監督が久々に新作を公開するので、とても楽しみです。

「ボルベール<帰郷>」http://volver.gyao.jp/
「傷だらけの男たち」http://www.drywhisky.com/
「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」http://www.funuke.com/
「街のあかり」http://www.machino-akari.com/
「ファウンテン永遠に続く愛」http://movies.foxjapan.com/fountain/
「魔笛」http://mateki.jp/
「フリーダムライターズ」http://www.fw-movie.jp/
「レミーのおいしいレストラン」http://remy.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
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ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.697 2007年6月29日
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 (C)2001-2007 Ak. All rights reserved.
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