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★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2006年07月10日

メルマガVol.581「美しい人」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.581「美しい人」★★★        2006.7.7(金)
 ̄              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   少女から卒業し、結婚し、平穏に生活している女性たちが、
   これまでの選択と、過ちに直面していく9つの短編集。

  【2】Michelin
   渋谷ル・シネマでの単館上映。マダムパワーに圧倒される…。

  【3】Review
   場面設定や編集能力は秀逸。でも、ちょっと客観的すぎる。

  【4】Column
   人生は一度きりだから、選んだ道を、大切に生きなくては。

____________________________________________________9 lives

「彼女を見れば分かること」がスマッシュヒットを飛ばした、
ロドリゴ・ガルシア監督の新作も、同じように短編集。
グレン・クローズ、ロビン・ライト・ペン、シシー・スペイシク
など、とにかく豪華キャストが集結して、女性と人生を考える。

<オフィシャルサイト>
http://www.elephant-picture.jp/utsukusii/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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少女から卒業していく女性たちは、家族と学業、夫と過去の恋人、
恋人と妻のある男、いまの夫と他人の夫など、さまざまな人生の
選択を突きつけられ、どのような選択をしても、後悔に悩む。
いくつもの人生の選択と迷いを、赤裸々に描き出す9つの短編集。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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渋谷ル・シネマでの単館上映です。
とにかく混んでます。平日でも30分以上前、
週末になったら、とにかく早く来ないとダメです。
2人以上で並んで座るには、相当余裕が必要だと思います。

とにかく、女性客で賑わってるのです。
ル・シネマのサイトも適宜、ご参照くださいませ。
http://www.bunkamura.co.jp/shokai/cinema/time/

▼渋谷 ル・シネマ 上映中
平日10:50/13:20/16:00/19:00〜終21:10 
土日祝10:30/12:55/15:20/17:45/20:10〜終22:05 
※20:10の回予告なし


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★★

映画としては、なかなかよく考えてあります。
9つの短編は、すべてがワンカットに収まっている。
つまり、映像が切り替わる瞬間は一瞬もない。

とりわけスーパーでばったり元彼に出逢う場面は秀逸。
ずっと買い物をつづけながら、彷徨っていく女の様子が、
買い物とともに、リアルタイムで伝わってくる。

これは主人公が考える時間と、全く同じだけの時間が、
観ている私たちにも与えられることになるわけで、
主人公の女に、自分もなりきって悩みを共有できる。
彼女が悩むのと同じように、自分も悩めるわけです。

不倫相手と訪れたホテル、彼がふといなくなった瞬間に、
どんな行動を取って、いったい何をそこから感じとるのか。
目前に迫った乳ガンの手術、いてもたってもいられない、
夫とともに、どうすれば自分を落ち着かせられるのか。

しかも、これら9つの短編集を全く別々にはせず、
いくつかにおいては登場人物を行き来させることで、
人物の背景説明を省ける、という点もアイディアです。

観客からすれば「この人はこんなことがあったんだ」、
と思って観ることも出来るので、違った考え方が出来るし、
何より、スクリーンの中にいるすべての人間が、
決して脇役ではなく、誰もが主役の可能性を持っている。

そうして眺めることで、自分もいっそう参加している気分になる。
この映画に参加するのには、推理もいらない、資格もいらない、
ただ、女優たちと等しい時間に身を浸して、感じればいい。

つくづく、すごい演出をする人だと思いました。
その場面設定の鋭さと、映像の作り方、
どれをとっても「クラッシュ」に迫るものがあります。
もちろん、名優達がそのスクリーンではハジけているし。

ただ、「クラッシュ」にないものとしては、
ちょっと、冷静になりすぎているかもしれません。
女優も、観客をも吸い込んでいくようなスクリーンのために、
あえて、作り手の立場というモノは、見えないようになっています。

確かに、この9つの短編と全く同じ状況になった、
という人は、かなり多いとは思うわけですが。
その人は、自分の過去をも振り返ってしまい、
人によっては大泣きしてしまうかもしれませんが。

もうちょっと、彼女たちを導いていくような、
方向性とやさしさを持っても良かったのでは?
それがあれば、4つ星以上をつけたはずです。

最後の短編、あの、物悲しい結末の中には、
人生の悲哀とともに、少々突き放したところもあって、
もう少し希望があっても、いいんじゃないかと思いました。
泣ける映画がいい映画ではないし。個人的な考えですが。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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人生は、誰にでも一度きりしかない。
しかし、人生にはいくつもの選択がつきまとう。

進学してキャリアを目指すか。家庭を選ぶか。
家庭を選んだなら、どんな夫を選ぶのか。
都会に出る仕事人間か、街に残る普通の人か。

結婚してから、夫と気が合わなかったら。
他に好きな人が出来たら、どうするのか。
もしも夫が、いや自分が病気になってしまったら?

人生には、いくつもの選択がある。
なかでも、どんな家庭を選ぶのか。
それは、女性にとっては大きな選択の1つだ。
誰をパートナーに選び、どう関係していくのか。
特に女性は、その選び方1つで人生が変わってしまう。

そう、たった1つの選択で!
こんなに大事で、難しい問題なのに、
結婚生活にやり直しは利かないし、
それは、してみるまでは分からない。

それでも何とか、どうにかこうにか、
いまの暮らしにいいところを見つけて、
自分自身を納得させて、人は生きる。
これで良かった、間違っていなかったと言い聞かせて。

でも、本当にこれで良かったのか?

選択にはいつも、選ばなかった方の選択肢がある。
あのとき、彼についていったら?
あのとき、相手に妻がいなかったら?
あのとき、そもそも自分がキャリアを選んでいたら?

時折、選ばなかった人生を人は思い出す。
ばったり、元彼と出逢ってしまったり。
友人が、自分の思い描いていた夫を見つけたり。
ふと、不倫関係に自分が落ちてしまったりして。

そして、ひとしきり悩んで、人はまた気づくのだ。
選ばなかった人生が、かつてあった。
だからこそ、いまの人生が大切なのだ。

不倫の前に、ふと娘に電話をかけてみる。
自分が病気になって、夫の真心に触れる。
選ばなかった彼のためにも、自分が幸せにならなくては。
自分にそう言い聴かせて、人はまた、いまを肯定する。

たまに墓参りに行き、自らの母に思い当たる。
思えば、自分の母もまた、こんなふうに、
心のどこかにある後悔を、かき消しながら生きていたのだろうか。
無邪気だった自分と較べながら、母の想い出を振り返る。

人は皆、同じだ。母も私も。
人生は一度きりだ。
すべて、選ぶまでは分からない。
後戻りは出来ない。やり直すのも大変だ。

だからこそ、人は前に進むしかない。
いままで歩いてきた道を、まっすぐに。
母がそうして、自分を育ててくれたように…。

2006/7/4 渋谷ル・シネマにて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ローズインタイドランド」……………………………

ドンキホーテで挫折し、グリム兄弟では転け、名作の映画化に
まるで振り回されているかのようなテリー・ギリアムの新作。
今回は不思議の国のアリスがベースなのに、だいぶグロテスクで、
ようやくギリアム映画のおどろおどろしい雰囲気が復活、か?

で、次回もお楽しみに。次回は月曜の予定。
http://www.rosein.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

来週はあと、以下の2本の予定。
まあ、ハリウッド超大作はともかくとしておいて、
前作「蛇イチゴ」で注目された西川美和監督の「ゆれる」は、
オダギリジョー、香川照之という日本屈指の映画俳優の競演。
これはきっと、面白いんじゃないかと思っているのですが。

「M:i:3」http://www.mi-3.jp/
「ゆれる」http://www.yureru.com/


その他、今月は以下のようなラインナップを検討しています。
まあ、何てったって「パイレーツオブカリビアン…」なのですが、
他にも、上から順に感動作、お笑い、ホラー、名作ときて、
原作物のアニメ映画が2本と、実に夏休みは充実しています。

「パイレーツオブカリビアン」http://www.disney.co.jp/pirates/
「胡同のひまわり」http://himawari-movie.com/
「笑う大天使(ミカエル)」http://www.michael-movie.com/
「ディセント」http://www.descent.jp/
「ハイジ」http://www.heidi-movie.jp/
「ブレイブストーリー」http://www.bravestory.net/
「ゲド戦記」http://www.ghibli.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ1年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.581 2006年7月7日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2006 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 13:39| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Weblog: CHEAP THRILL
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