現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2006年02月24日

メルマガVol.534「PROMISE」★★★★☆

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.534「PROMISE」★★★★☆   2006.2.24(金)
 ̄                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   永遠の愛を犠牲に王妃となった女をめぐり、天才将軍、
   冷酷な侯爵、超人的身体の奴隷が、争いを繰り広げる。

  【2】Michelin
   サロンパスルーブル丸の内ほか、大きなスクリーンで!

  【3】Review
   これこそ映画らしい、オリジナルなファンタジーだ!

  【4】Column
   世界は運命に忠実だ。抗っているのは、人間の欲望だけだ。

_______________________________________________________無極

前作「北京ヴァイオリン」は5つ星評価のチェン・カイコー監督。
新作はチャン・ドンゴン、真田広之という日韓の名優を起用し、
「英雄」以来、中国でブームとなっている大作アクションに挑む。
果たしてチャン・イーモウを、彼は上回ることができるか?

<オフィシャルサイト>
http://wwws.warnerbros.co.jp/promisemovie/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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永遠の愛以外には何もかも手に入るように、神と約束した少女。
やがて彼女は王妃となったが、国王に裏切られ、将軍に救われる。
それから、国王殺しとなった将軍とその奴隷に彼女は従い、
一方で彼女を追いつづける冷酷な侯爵との対立が始まった…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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サロンパスルーブル丸の内ほか、各地シネコンにて。
とにかく大きなスクリーンで観ないとつまらないでしょう。
映像美も重要な要素となっている映画です。

なぜか客はまばらなので、上映は来週いっぱいのところも。
大変もったいない気がするのですが…。

▼有楽町 サロンパス ルーブル丸の内 上映中
(〜3/3 10:40/13:20)16:00/18:40

▼六本木 VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ 上映中
2/25 9:30/19:00〜終21:20 
2/26〜3/3 (2/27〜 9:30)12:30/15:20(〜3/2 19:00) 
※2/27(月)は19:00の回休映
※3/4(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。

▼品川 品川プリンスシネマ 上映中
〜3/3 (土日水9:50)12:50/15:45/18:25/21:10〜終23:25 
3/4〜 (土日水9:50)12:50/15:45/18:30/21:10〜終23:25
※プレミアスクリーンでの上映。

▼お台場 シネマ メディアージュ 上映中
〜3/3 17:25/20:20〜終22:35 3/4〜 11:10/14:00〜終16:15

▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん 上映中
2/25 10:45/20:15/1:00〜終3:14 
2/26〜3/3 9:45/12:15/19:45〜終21:59
※3/4(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★★☆

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★★

正直、これほどまで面白いとは予想もしていなかった。
これこそファンタジー映画ですよ。
原作とか古典とか、そういう「映像化」ではなく。
すべては映画のための映像で、映画らしいファンタジーです。

最初の奴隷の疾走は、ちょっと合成とリアルがありすぎて、
何だか失笑してしまうような違和感もありましたが。
だって牛の群れのなかで、奴隷だけがなぜか助かるなんて…。
「ひょっとしてオバカ映画か?」と思ってしまいましたが。

でも、だんだん慣れてくると、この映画は現実ではなく、
とかく美しさにこだわった超現実の世界だと分かります。
神様が現れ、世界を鳥のように飛び、時空すらも飛び越え。
それらは美麗な風景とCGで、かくも感動的に表現され、
「何でもあり」の世界観が、観客にも行き渡ってきます。

登場人物たちの描かれ方も、それぞれにモチーフがある。
欲しいものをすべて失ってしまい、挫折した将軍。
運命を知っているのに、愛する人を探しもとめる王妃。
そして、自分自身のことを振り返っていく将軍の奴隷。
将軍を追い詰めながらも奴隷になぜか同情する刺客。

そして何より、彼らをさまざまな計略で次々と陥れ、
窮地に追い詰めていく侯爵がカッコイイ!
この手の映画のポイントは、やっぱり悪役ですから。
悪役がハマっていると、アクションは盛り上がりますね。

ニコラス・ツェーは美青年であり、武闘家であり、
冷酷な人間でありながら、どことなく影がある男を、
見事に演じていて、真田広之やチャン・ドンゴンら、
日韓の俳優なんて完全に喰ってしまっています。
もちろん彼らも頑張ってはいますが、勝てません。はい。
やっぱり言葉の違いが大きかった、ってのもあるんでしょうが…。

彼らの物語が重なり合いながら、最後は同じ舞台に帰結する。
それを予告する神の言葉が、どのように実現するのか?
次々と仕掛けられる罠を、人物たちがどのように切り抜ける?
奴隷だった男の、本当の過去と正体は何なのか?
そして何より、王妃は永遠の愛を手に入れることができるのか?

そんな群像劇が次々と展開して、2時間息もつかせず。
映像美とアクション、人間の欲望とラブシーン、
さまざまなものが入り乱れて、最後まで飽きさせない。

ただ、それらに脈絡や重なりが薄いのは気になるかな…。
それに、個別の物語の結末としても、ちょっともやもやしてる。
奴隷の結末は、果たしてこれで良かったのでしょうか…?
整理できてないところが、まだだいぶあるのも分かる。

この点がラストシーンの盛り上げを、やや削いでいる気がする。
この映画のテーマとラストは、もっと感動的な結末のハズ。
なぜ、神との運命に従った人と、逃れた人がいたのか。
その分水嶺を明らかにすることが、テーマだったはずでは?

そういう意味で、残念ながら5つ星は出せませんでしたが、
それでも、チャイニーズファンタジーの傑作として充分楽しめる。
いま観るべき映画は「ホテルルワンダ」と、本作でしょう。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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時として、運命はつねに皮肉なものである。
先頃のオリンピックなどでは、そんな運命の結末をよく観る。
圧倒的な実力を持ちながら、どうしても2位止まりの人。
何の期待もされていなかった選手が、獲ってしまう金メダル…。

そんな運命の皮肉とは、神のイタズラなのか。
この映画では、人々の前に神が現れては、
悲惨な過去を予告し、人々をのたうち回らせている。

連戦連勝で無敵と言われた将軍が、味わう敗北。
裏切りの汚名。愛する者に裏切られる孤独。
静かな隠遁生活。そして、最後に彼がはまる結末。

絶世の美女であった王妃は、誰も愛することができない。
彼女は、永遠に愛を手に入れられない運命を知っている。
愛することから逃げようとしつつも、恋心に逆らえない自分。
二つのジレンマに戸惑いながら、彼女は自分の居場所を探す。

もともとは捨て石として、死ぬ運命にあった奴隷。
彼は自分の超人的な肉体を活かして、刺客をかわし、
将軍を助け、そして最後に自分の過去と為すべきことを知る。

彼らを次々と陥れていく、冷酷な侯爵。
彼は従わない者たちを次々と殺し、人々を裏切り、
最後まで、誰も信じることなく生きようと誓っている。
彼はその人間不信のために生き、そして最期を遂げていく。

そういう人間たちが、この世界には無数にいる。
そういう人間たちが、踏みしめているこの大地。
そういう人間たちが、見つめている地平線。
太陽と月が、煌々と照らしだす青い空。

この映画では、そんな人間たちが滑稽にも見えてくる。
だって、世界はこんな人間たちよりも、遥かに美しい。
そして世界は、そんな人間たちを黙って包み込んでくれる。

美しい花は咲き、そしていつか散り、野に返る。
世界は運命に、決して逆らうことをしない。
世界は、運命に忠実でありつづけ、移ろいゆく。

それでも、人々は運命に抗って生きようとする。
人には、木々や花々と違って、欲望があるからだ。
それは、時には醜くも見える。
しかし、時に美しくも見える。
強い意志で人が運命を変えるとき、世界は変わる。
人間が咲かすことのできる大輪の花は、その瞬間だけなのだから…。

2006/2/24 サロンパスルーブル丸の内にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「シムソンズ」……………………………………………

つまらなかったと言われるトリノ五輪のなかで、筆者がほぼ唯一、
収穫だったと思っているのが女子カーリング。真新しいゲームの
意外な面白さと緊張感が新鮮で、選手たちもアスリートっぽくない。
そんな「っぽくない」彼女たちを題材にしたリアルな青春映画。

で、次回もお楽しみに。次回は火曜。
http://www.sim-sons.com/


★今後の予定など………………………………………………………

来週は他に、ヴィム・ヴェンダースの新作である、
アメリカ、家族のいる風景」の予定。
http://www.klockworx.com/america/

来月の予定を以下にあげておきます。
最大の話題作は「ブロークバックマウンテン」。
対抗馬2作の出来と、これまでの前評判では、
オスカーを総なめにする可能性があります。
「いつか晴れた日に」のアン・リー監督もここまできたか…。

「ナルニア国物語」は「ロード…」に続いて、
長編ファンタジーの傑作を映画化しましたが、
二番煎じとの噂を、内容で吹き飛ばせるかどうか。

さらに目を移せば、キム・ギドクの新作「うつせみ」、
塚本晋也の新作「ヘイズ」、荻上直子の「かもめ食堂」、
そして、ラースフォントリアーの「マンダレイ」と、
単館系の映画も、来月はヤケに充実気味。

とにかく目が離せない3月もお楽しみに。

>3/4〜
・「うつせみ」
  http://www.herald.co.jp/official/utsusemi/
・「シリアナ」
  http://www.syriana.jp/
・「ナルニア国物語」
  http://www.narnia-jp.com/
・「ブロークバックマウンテン」
  http://www.wisepolicy.com/brokebackmountain/
・「ヘイズ」
  http://theres.co.jp/tsukamoto/haze/

>3/11〜
・「かもめ食堂」http://www.kamome-movie.com/
・「マンダレイ」http://www.manderlay.jp/
・「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」
  http://www.3maisou.com/

>3/18〜
・「ウォレスとグルミット」http://www.wandg.jp/
・「SPIRIT」http://www.spirit-movie.net/

>3/25〜
・「ククーシュカ」http://www.kukushka.jp/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.534 2006年2月24日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2006 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 23:26| 東京 雨| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Ak.さんこんにちは。広島から毎回楽しみに拝見してます!(^^)!「PROMISE」が4つ星+αで安心しました!先週レイトショーを見に行ったのですが、エンドロール最後まで残ってるの私だけでした…隣のオジサン欠伸してたし…私1人で号泣してたので『エッ?』って感じでした。書かれてる通り最初のCGが気になって『オイオイ』と思いましたけど、『これはファンタジーだ!と思おう〜』と切替えると最後まで一気に楽しめて、最後は『愛だぁ〜!(T_T)』って感じでした。『ビッグフィッシュ』の時もそうでしたけど、万人が琴線に触れる事は難しいですよね…^_^;でも凄く良かったです!お客さん少ないのがとても残念でした(T_T)沢山の人に見て欲しいなぁ〜!
Posted by 143mam at 2006年02月28日 21:28
コメントありがとうございます。
そうなんですよー、この映画はたぶん、
評価が大幅に分かれる映画なんですね。

きっと途中で、「これは異世界の物語なんだ、だからいいんだ、細かいことなんて」
と思った人と、そうじゃない人とで、
評価の違いが出てくるんじゃないかと思います。

でも、それがファンタジーだと思うんですよね。もともとはオタク文学といわれたようなジャンルだったわけで…。もともと万人が受け入れづらい分野だったものが、最近になってブームになっているだけ、といった気もします。

そういった大衆化されたファンタジーとは一線を画している部分を、高く評価しました。オリジナリティですよ、やっぱり。といいながらもナルニアは観にいくんですけどね…。

しかし、広島とは遠いですね…。
上映館情報は全く役に立っていませんよね(−−;。
まあ、仕方ないんですが…。

Ak.
Posted by Ak. at 2006年03月03日 14:14
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