現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2006年02月21日

メルマガVol.532「ウォークザライン」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.532「ウォークザライン」★★★    2006.2.21(火)
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  【1】STORY
   南部の農家育ちだった青年が、つらい空軍勤務の後に、
   ミュージシャンとして成功する一方、ドラッグにはまり…。

  【2】Michelin
   新宿テアトルタイムズスクエアほか。それほど混んでない。

  【3】Review
   内容は「レイ」と同じ。でも主演2人の歌声が圧倒的!!

  【4】Column
   ルールをぶちこわせ。それが、時代のロックンロール。

______________________________________________Walk the line

ホアキン・フェニックスとリース・ウィザースプーンの2人が、
そろってアカデミー賞にノミネートされた伝記&音楽映画。
監督は「17歳のカルテ」「ニューヨークの恋人」ときて、
サスペンス「アイデンティティ」の監督でもあるマンゴールド。

<オフィシャルサイト>
http://www.foxjapan.com/movies/walktheline/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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南部の農家育ちだった青年が、つらい空軍勤務を経て家庭を持つ。
その後、彼はロックスターとして成功し、ツアーで全米を回る。
一方で家には不在がち、女遊びとドラッグにはまる日々を送り、
憧れの女性歌手との共演後には、彼女に恋心を抱くように…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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新宿テアトルタイムズスクエアほかで上映中。
まあ、どこのスクリーンよりも新宿は大きいですから。
シネコンよりも新宿で観るのがいちばんでしょう。

ここは定員入替制かつ全席自由席の映画館。
受付に行くと、整理番号を渡してくれて、
15分前から整理番号順に入場し、好きな席に座る。

というわけで、2〜3時間前に受付を済ませれば、
おのずと早い番号を確保して、いい席に座れます。
オスカー候補作で、長蛇の列かと思っていましたが、
地味なキャストを反映してか、意外とそうでもありません。

とはいえ、早い番号を確保するに越したことはありません。
いちばんいい席は、館内を横切る中央通路に面した一列。
ここだと前の人を気にせず、足を投げ出すこともできます。
でなければスクリーンと目の高さが平行になる、上から3-4列目へ。

▼新宿 テアトルタイムズスクエア 2/18(土)より
10:35/13:20/16:20/19:20

▼銀座 銀座テアトルシネマ 2/18(土)より
10:00/13:00/16:00/19:00〜終21:35

▼お台場 シネマ メディアージュ 2/18(土)より
〜2/24 11:00/13:55/16:55/20:00〜終22:30 
2/25〜 14:00/17:05/20:10〜終22:40 
※〈2/25オールナイト〉23:15/2:20〜終4:50

▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん 2/18(土)より
〜2/24 10:30/15:45/21:30〜終23:56 
※2/25(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★★★
スタッフ  :★★★★

これはもう、音楽映画ですね。
エルヴィス・プレスリーと同じ時代、同じ米国を生きた、
ジョニー・キャッシュという名のロックスター。
彼の名曲の数々を、ホアキン・フェニックスが熱唱する。

一方で、自暴自棄にドラッグにおぼれてゆく様子も熱演。
兄の面影を追って、共演者を熱愛する偏執狂の姿も熱演。
どうしようもない人間から立ち直っていく、再生の過程も熱演。

ホアキンは実際に、故リヴァー・フェニックスの弟でもあり、
肉親を失って生きるキャッシュの想いにも、重なるようです。
さらには、相当に酒を浴びるほど呑んで、役作りしたらしく、
アル中のリハビリ施設送りになったりと、演技は完璧すぎ?

彼を支えるリース・ウィザースプーンも頑張ってます。
彼女も地声で、キャッシュとペアを組んで歌っており、
舞台でのちょっとしたおふざけはこなすものの、全編を通して、
今回は子どもを持ちながらも、仕事もあり、夫には恵まれない、
そんなある女性としての生き様を、真剣に演じています。

…という音楽たっぷりの2時間16分です。
最後までロックンロールの原点を観た気分ですね。
ギターがアコースティックでも、こんな時代もあったわけ。

え?ドラマ?映画としての評価ですか?
そりゃあ…ロックンローラーですからねえ。
ツアーのさなかに、酒とヤクと女遊びにおぼれ、
享楽の果てに家庭を失い、自分自身を見つめなおす…。

…これって「レイ」とほとんど同じじゃない?
てゆうか、あまりにもステレオタイプですよね。
その点に関しては、何も発見やドラマはありません。
ただ、中毒症状を示すホアキンが凄い、ってだけ。

予告編を観ると、ラブストーリーの要素も強そうですが、
それは「予告編」であって、実際にはラストの部分だけ。
基本的には、ミュージシャンの生き様を描くフツーの物語です。

しかしまあ、二人にはハッピーエンドとはいえ、
巻き込まれたいろんな人の苦労はどうなるんでしょうねえ。
妻を無視して、共演者を執拗に追う男ですから。
そういえば日本にも、そんな「略奪婚」があったなあ…。
あいつもロックスター、それがロック、なんだよなあ…?


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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ロックスターと言えば、酒と女とドラッグである。
古今東西、どこへ行っても、そのイメージはあるらしい。

ジョニー・キャッシュが自分の生き様を、
閉鎖された刑務所生活にたとえて歌ったように、
社会に理由もなく反抗することが、カッコイイ時代があった。
「俺たちは違うんだ」と、存在を見せる必要があったのだろう。

敬虔なクリスチャンとして、ゴスペルを歌っていたのに。
反抗と不平不満を歌った曲で、オーディションに受かり。
そのままヒットして、ツアーに出て、有名になったのだから。
このままでは、彼がまともな人間に育つわけがない。

だって、不平や不満をぶつけることが仕事だから。
彼を縛るようなルールや家庭は、その不満の原点。
そこに牙をむき、わざと反する行動をとるのがロックだ。

だからといって、酒やヤクにおぼれることが反抗なのか?
妻子がいるのに、他の女を追いかけることが反抗なのか?
呑んで、ラリって、その状態で歌うことが反抗なのか?

それは別に、反抗ではない。
ただの享楽主義、いまだけ主義に過ぎない。
ルールに文句を言うだけで、ルールを壊せない。
ただ単にまっすぐ歩けずに(walk the line)、
人の道から、自分勝手に外れてしまっただけである。

彼は自堕落な生活を止めどもなく送り、何もかも失う。
彼は不平不満を並べる以上に、自分を信じていなかった。
兄を失った家庭のなかで、自分を責めてばかりいた。
家族にも責められて、完全に自分を見失ったのだ。

彼がジューンを、ストーカーになるほど愛したのは、
亡き兄の想い出のなかに、彼女の存在があったから。
ジューンがいなくなると、彼は兄を永遠に見失い、
犯した過ちを、永遠に償えないと感じていたのだろう。

しかし、どん底に落ちて、彼は変わる。
誰もが軽蔑するはずの、刑務所でライブを開く。
必要としてくれる場所で、どんどん歌う。

だって、ジョニー・キャッシュはもう孤独じゃない。
彼はいったん、道を外れ、迷惑をかけ、社会に捨てられた。
それでも愛するジューンは、彼を最後まで見捨てなかった。

どん底の人間にも、誰かが手を差しのべないと。
それが、本当にルールをぶちこわすことだろう?
俺たちはひとりじゃないと、ともに歌うこと。
それが、本当のロックンロールだと彼は気づいたのだ。

2006/2/19 新宿テアトルタイムズスクエアにて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ジャーヘッド」…………………………………………

ようやくイラク戦争も、米国内から批判の対象になってきました。
そんななか、「アメリカンビューティ」のサム・メンデス監督が、
アメリカのある側面を象徴するこの戦争を舞台に、問題作を製作。
ギレンホールらの役者も揃えて、彼の視点は戦争のどこにおくのか?

で、次回もお楽しみに。次回は木曜。
http://www.jarhead.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

金曜は、「北京ヴァイオリン」で涙を誘っていた、
チェン・カイコーによる大作「PROMISE」の予定。
チャン・ドンゴン、真田広之という、
日韓を代表する濃い俳優が、巨匠のタクトに乗って、
果たしてどんな映画に結実しているか、いざ見参。
http://wwws.warnerbros.co.jp/promisemovie/


来週以降の予定を以下にあげておきます。
最大の話題作は「ブロークバックマウンテン」。
対抗馬2作の出来と、これまでの前評判では、
オスカーを総なめにする可能性があります。
「いつか晴れた日に」のアン・リー監督もここまできたか…。

「ナルニア国物語」は「ロード…」に続いて、
長編ファンタジーの傑作を映画化しましたが、
二番煎じとの噂を、内容で吹き飛ばせるかどうか。

さらに目を移せば、キム・ギドクの新作「うつせみ」、
塚本晋也の新作「ヘイズ」、荻上直子の「かもめ食堂」、
そして、ラースフォントリアーの「マンダレイ」と、
単館系の映画も、来月はヤケに充実気味。

とにかく目が離せない3月もお楽しみに。


>2/25〜
・「ダイヤモンド・イン・パラダイス」
  http://www.diamondparadise.jp/
・「アメリカ、家族のいる風景」
  http://www.klockworx.com/america/

>3/4〜
・「うつせみ」
  http://www.herald.co.jp/official/utsusemi/
・「シリアナ」http://www.syriana.jp/
・「ナルニア国物語」http://www.narnia-jp.com/
・「ブロークバックマウンテン」
  http://www.wisepolicy.com/brokebackmountain/
・「ヘイズ」http://theres.co.jp/tsukamoto/haze/

>3/11〜
・「かもめ食堂」http://www.kamome-movie.com/
・「マンダレイ」http://www.manderlay.jp/
・「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」
  http://www.3maisou.com/

>3/18〜
・「ウォレスとグルミット」http://www.wandg.jp/
・「SPIRIT」http://www.spirit-movie.net/

>3/25〜
・「ククーシュカ」http://www.kukushka.jp/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.532 2006年2月21日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
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ウォークザライン〜君に続く道
Excerpt: ネタバレあり。ワタクシはホアキンフェニックスとリースウィザースプーンがとても好きなので、この映画には二人が出ているというだけで大満足だった。この二人、美男美女というカテゴリーからは少し外れるかもしれな..
Weblog: シネマ日記
Tracked: 2006-02-27 11:04
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