現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2006年02月08日

メルマガVol.526「ミュンヘン」★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.526「ミュンヘン」★★        2006.2.8(水)
 ̄              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   ミュンヘン五輪でイスラエル選手団がテロで殺害される。
   政府はスパイを使って、犯人を極秘裏に爆殺していく…。

  【2】Michelin
   丸の内プラゼール他、各地のシネコンにて。やや混み。

  【3】Review
   人間の葛藤や深みが感じられない。3時間もあるのに!

  【4】Column
   素直な人間でありつづけることが、いちばん難しい。

_____________________________________________________Munich

スピルバーグの新作は、「シンドラー…」と同じ社会派ドラマ。
今回もまたもやドイツを舞台に、ユダヤ人がテロに遭い、
それに対する報復を図るイスラエルの人々を描く物語。
上映時間は2時間44分!何でこんなに長いんだ…。

<オフィシャルサイト>
http://munich.jp/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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ミュンヘン五輪で、イスラエル選手団がテロで殺害される。
事態を重くみた政府は、モサド(スパイ組織)を極秘裏に用いて、
アラブ人組織に属す犯人たちを次々と爆弾により暗殺していく。
順調に暗殺は進んだが、暗殺者たちは次第に戸惑いはじめ…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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丸の内プラゼール他、各シネコンにて上映中。
平日なのにそれなりにはお客がいたので、
きっとプラゼールでは少し混んでるのでは。
平日は楽でしょうが…やっぱスピルバーグ効果か。

▼有楽町 丸の内プラゼール 2/4(土)より
土日9:00/12:25/15:50/19:15〜終22:15 
平日11:00/14:45/18:30〜終21:30

▼六本木 VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ 2/4(土)より
〜2/10 10:00/13:30/17:00/20:30(木金土0:20〜終3:20)
※2/11(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。

VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ プレミアスクリーン
〜2/10 9:40/13:20/17:05/20:45(木金土0:30〜終3:30)
※2/11(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。

▼品川 品川プリンスシネマ 2/4(土)より
(土日水9:25)12:45/16:10/19:30〜終22:25

▼お台場 シネマ メディアージュ 2/4(土)より
〜2/10 11:40/15:20/19:00〜終22:00 
2/11〜 11:20/15:00/19:00〜終22:00 
※〈2/11オールナイト〉23:00〜終2:00

▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん 2/4(土)より
〜2/10 9:30/12:45/14:30/16:00/19:15/20:30/22:30〜終1:24
※2館での上映。2/11(土)以降の上映時間は直接劇場へお問い合わせ下さい。

▼渋谷 渋谷シネパレス 2/4(土)より
9:45/13:00/16:15/19:30〜終22:20

▼新宿 新宿松竹会館 2/4(土)より
土日9:50/12:50/16:10/19:30〜終22:35 
平日11:30/15:05/18:40〜終21:45


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★

<内訳>
テーマ   :★
ストーリー :★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★

何が撮りたいんでしょうねえ。
予告と合わせて、3時間も人から時間を奪っておいて。
テロに報復していたら、繰り返しじゃないか!なんて、
そんなつまらない結論を見せられても困るよねえ。

こうなってしまったのは、なぜなんだろう。
第一に、テロを仕掛ける側、仕掛けられる側について、
考え方の背景や、実際の人々の想いが描かれていない。

PLOとモサド、軍人と一般人で、考え方は全然違うでしょう。
でも、そうした違いがあまり背景に際だっていない。
だから、彼らが殺し合っても感情移入しづらい。
「白バラの祈り」が観客を引き込むのとは雲泥の差。

特に、暗殺者である主人公は、もっと理想に燃えないと、
こんなこと実行できないし、それゆえの挫折も起こらない。
彼が中途半端に任務をこなすので、最後の状況も、
あんまり差し迫ったものに見えず、ここがつまらない。

テーマも判然としない。祖国を守る物語なのか。
1人の人間がおかしくなってしまう物語なのか。
殺人に対する報復殺人がテーマとなっているのか。

また、途中に大きな事実が明らかになったりして、
物語がどんでん返し、するようなことがない。
いったい情報提供者の人々が親切なのはなぜ?
じゃあ仲間を危険にさらした人物は結局誰なの…???

それでいて3時間もあるのは、殺人目標が11人もいるから!
これってもっと、簡単に単純化できなかったの?
逐次、暗殺が失敗に終わりかけたりして、
毎回ドタバタする必要なんてないでしょ。
確かにそれはそれで面白いけど、何度もやれば飽きる。

というわけで、あんまり褒められない映画なんですが、
救いは、主演のエリック・バナら、役者たちの充実かな。
ダニエル・クレイグにジェフリー・ラッシュ、
マチュー・カソヴィッツ、イヴァン・アタル、
とりあえず役者はそろっているので、何とか3時間持っている。

でも、それだけ。そんなこの映画が、
他の社会派映画をすべてさしおいて、
いちばん公開スクリーン数が多いんだから、ねえ…。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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このところ、立て続けに社会派の映画を観た。

「ホテルルワンダ」では、あるホテルの支配人が、
難民となった隣人たちを何とか匿って、救い出した。
「スタンドアップ」では、イヤなことはイヤだと訴える、
そう心に決めた女性が、真実の勝利を勝ち取った。
「白バラの祈り」では、ヒトラーにたてついた、
数少ない一般市民である女学生が思いを熱弁していた。

それぞれに共通しているのは、
主人公たちの持っている素直な思いだ。

隣人が虐殺されかけている。
そんな殺戮を、とても目の前では見たくない。
女性たちが次々と仕事場で嫌がらせを受ける。
このまま我慢しているなんて、何だかおかしい。
ヒトラー政権が、無益な血を流して戦争を続ける。
誰かが、その過ちを指摘しなければならないのでは?

どれも、映画としてみてみれば、
大きな共感を生むような、素直な思いだ。
問題は、それが果たして現実にできるかどうかだ。

「ミュンヘン」の主人公も、そのような人物として、
本来は描かれるべきものだったのだろう。
ミュンヘン五輪で、同胞が虐殺された。
その報復は、モサドとしての任務と受け取った男。

しかし、犯人たちを次々と殺していくうちに、
果たしてこれでいいのか?と考えはじめる。
そして犯人暗殺が、次の後継者を生んでいく。
彼らは次に、暗殺者である自分たちを狙い出す。

そんな無益な悪循環を繰り返していくことが、
果たして本当に祖国イスラエルのためになるのか?
彼はすべてを行動し、罪を犯してそれに気づく。
何もかも、やってみてから理解できたのだ。

ところが、イスラエル政府も、国民もそうは思わない。
多くの人々は、テロには報復すべきだと考えている。
パレスティナ側もそうだ。総選挙でハマスが政権に。
テロには報復が必要だと、お互いに考えているのだ。

こうして、対岸の火事を見守る立場からすれば、
「そんな愚かなことはやめよう」と言える。
けれども、実際にその立場になってしまったなら?

人間は、そんなに簡単に道理で動けるものじゃない。
目の前で人が殺されたら、復讐したくなるものだ。
虐待を受けた相手が多数派なら、黙って我慢するものだ。
罪を犯すのが政府なら、これも黙って我慢してしまうのだ。

素直なままの人間であり続けることは、何と難しいことか。
「ホテルルワンダ」も「白バラの祈り」も、
主人公たちの慟哭が、その苦しみを教えてくれる。
残念ながら、この映画からは伝わりにくいのだが…。

2006/2/8 ユナイテッドシネマとしまえんにて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ギミーヘブン」…………………………………………

江口洋介はともかく、安藤政信、宮崎あおいらの若手実力派が
なぜか勢揃いして、サスペンス映画を繰り広げるらしいです。
監督等はよく知らないのですが、キャストが集まっているので、
とりあえず観にいってきます。

で、次回もお楽しみに。次回は明日。
http://gimmy-heaven.com/


★今後の予定など………………………………………………………

金曜は「単騎、千里を走る。」の予定。
中国の巨匠チャン・イーモウが、主役に高倉健を登用。
この異色の組み合わせは、果たして吉と出るのか。
http://www.tanki-senri.com/

来週以降も、だいぶ話題作が出てきます。
なかでも話題なのは、「クラッシュ」。
「ミリオンダラーベイビー」の脚本家が監督し、
オスカーにも主要部門にノミネートを連ねた大本命。

対抗馬と目されているのは「ウォークザライン」。
音楽映画ですが、ホアキンフェニックスと、
リースウィザースプーンが対立しながらも、
見事なコンビを見せる音楽デュオを熱演するらしい。

その他、チェン・カイコーによる大作「PROMISE」とか、
個人的には小さな「転がれ!たま子」を応援したい。
まだ観てないので何とも言えませんが。
今後ともお楽しみに。

・「クラッシュ」http://www.crash-movie.jp/
・「ウォークザライン」http://www.foxjapan.com/movies/walktheline/
・「転がれ!たま子」http://www.tamako-movie.com/
・「オリバーツイスト」http://www.olivertwist.jp/
・「ジャーヘッド」http://www.jarhead.jp/top2.html
・「PROMISE」http://wwws.warnerbros.co.jp/promisemovie/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.526 2006年2月8日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2006 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 23:22| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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