現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2006年02月07日

メルマガVol.524「スタンドアップ」★★★☆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_                 ___________
  Vol.524「スタンドアップ」★★★☆    2006.2.4(土)
 ̄                  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   暴力夫から逃れて自立を目指す女が、報酬にひかれて、
   鉱山で働きだすが、そこは女性蔑視とセクハラの世界だった。

  【2】Michelin
   メディアージュほかにて、来週金曜まで。急いで。

  【3】Review
   前半はだるいが、法廷モノに変わる後半から見どころあり。

  【4】Column
   いまある多くの権利は、多くの犠牲により捧げられてきた。

______________________________________________North Country

「クジラの島の少女」ニキ・カーロ監督のハリウッド進出作。
シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンドの二人が、
それぞれオスカーの女優賞にノミネートされた感動作でもある。
肉体労働の現場における、醜悪なセクハラを巡る訴訟モノ。

<オフィシャルサイト>
http://www.standup-movie.com/


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

暴力夫から逃れて自立を目指す女が、鉱山で働き、収入を得る。
しかしそこは男の職場で、政府の法令で女性を雇っていただけ。
彼女たちには性的な嫌がらせが続発、レイプされかけた彼女は、
いよいよ法廷闘争に挑むが、彼女を見る周囲の目は冷たい。


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

お台場メディアージュほか、東劇、池袋東急などにて、
来週金曜までの上映となってしまいました。
確かに、あまり入っていないんだなあ。
社会派映画が売れない、ってのはこういうことでしょうか。

これでこの映画がオスカーをとったらどうするんでしょう…
…まあ、メンバーは常連が多いので、獲らないとは思いますが。

▼お台場 シネマ メディアージュ 2/10(金)まで
11:55〜終14:15

▼銀座 東劇 2/10(金)まで
10:40/13:20/16:00/18:40〜終21:05

▼池袋 池袋東急 2/10(金)まで
10:45/13:20/15:55/18:30〜終20:50

▼吉祥寺 吉祥寺バウスシアター 2/10(金)まで
11:00/13:25/15:50

▼木場 109シネマズ木場 2/10(金)まで
19:00/21:30〜終23:45

▼大泉 T・ジョイ大泉 上映中
〜2/10 19:15〜終21:25


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【ポイント】★★★☆

<内訳>
テーマ   :★★★★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★

「クジラ…」のときと同じで、どうも前半はだるい。
後半の法廷闘争は、なかなか見応えがあるんだけどなあ。

前半は、暴力夫から何とか逃れてきた女が、
父親の無理解をよそに、鉱山で働きはじめ、
次々とセクハラを受けていく場面を描いていく。

その内容は確かに陰惨なものもあって、
彼女へのイジメが子どもたちへのイジメになったり、
街全体の問題になっていることが伝えられます。

でも、この部分に1時間割く必要あったのかなあ。
いつまで主人公が耐えるのか、よく分からないんです。
この映画は90分で全体として収まるはずなのに…。

法廷闘争に出てからは、目的がはっきりするので、
それこそ「エリン・ブロコビッチ」よろしく、
彼女がともに提訴する仲間を求めて奔走するなか、
自分自身の過去の秘密と、父親との和解が描かれ、
「クジラ…」よろしく、濃密な家族劇に向かいます。

この後半は、なかなかの傑作で、みんな大いに泣くでしょう。
「ホテルルワンダ」と同じように、この映画もまた、
最低限の暮らしをしたいという素直な願いを実現する、
そのための努力として、描かれているからです。

こういうところではニキ・カーロは上手いんだけどなあ。
惜しいなあ。前半はちょっと長すぎるんだよなあ。
女優たちはセロンもマクドーマンドもスペイシクも、
みなオスカーの常連ですから、これだけできて当たり前。
それより筆者はウディ・ハレルソンの生え際が気になったな…。
「ナチュラルボーンキラーズ」だったのに。。。


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

職業選択の自由。男女雇用機会均等法。
それは、昔からあったものではない。
さまざまな犠牲があって、手に入れられたものだ。

確かに、鉱山労働は男の職場かもしれない。
けれども、それしか仕事がないのだったら、
女性だって、鉱山労働を選ぶかもしれない。

企業は確かに、利潤を追求する組織ではあるが、
それと同時に社会への責任を果たす必要もある。
だから大きな会社になればなるほど、利潤以外に、
さまざまな義務を社会に対して負わなくてはいけない。

だから、田舎の鉱山にも女性の仕事場がある。
しかし、それが満足なものになるまでには、
大きな犠牲と時間が必要だったのだという。

会社はそもそも、女性なんて歓迎していない。
自分たちの既得権益を侵す女性を、男たちも歓迎しない。
それどころか、彼らはこぞって女性を追い出そうとする。

彼女たちを娼婦のように扱っては、からかう。
破廉恥な落書きを更衣室に行い、人の荷物にイタズラし、
ことあるごとに彼女たちの身体を撫で回したりする。

相当の我慢をしないかぎり、安心して働けはしない。
男たちはそれが、当然の権利であるかのように振る舞い、
女たちは解雇が怖くて、それを受け入れざるをえない。

だって、仕事場はここにしかないんだから。
彼女たちは涙をのんで、迫害を受け入れて生きている。
解雇権をタテにした、人間の奴隷扱いと酷使である。

彼女たちだって、やむにやまれぬ事情で働いている。
女性が望んで肉体労働に就くのは、理由があってのことだ。
それを誰も理解せず、自分の権利ばかり主張する社会。
それを助長する、利潤追求ばかりの企業体。

誰かが、声を上げなくてはいけない。
誰かが立ち上がり、正しいことを主張しなければ。
この映画の彼女は、息子の出生の秘密をバラされても、
自分が受けた破廉恥な行為も、友人の裏切りも、
すべてを呑んで、たった1人で会社に立ち向かった。

彼女のおかげで、いまの企業での男女平等もあるのだろう。
いまでは女性はもちろん、障害者の雇用も定められている。
それでも、多くの企業が、そうしたルールを守らずに、
利潤ばかりを追求して、弱者を踏みにじろうとしている。

障害者施設のないホテルも、建築の偽装も、粉飾決算も。
当たり前の思いやりを、無視した人間たちの結果である。
この社会はまだ、正しいことを実現するために、
いったいどれだけの犠牲を、これからも必要とするのだろうか…。

2006/2/4 池袋東急にて。


┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃5┃ 次回予告 ほか
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「白バラの祈り」…………………………………………

「ヒトラー」が映画化され、誰も触れたがらなかったファシズム
時代への再評価が始まったドイツでは、当時の反ヒトラー運動が
映画化されました。暗殺計画などもあった当時、ヒトラーへの
反撃を試みた女学生の闘志と運命を壮絶に描く作品。

で、次回もお楽しみに。次回は月曜。
http://www.shirobaranoinori.com/


★今後の予定など………………………………………………………

来週以降はいまのところ、以下のような予定。
「クラッシュ」はオスカー本命候補の1つらしい。
今後ともお楽しみに。

>来週〜
・「単騎、千里を走る。」http://www.tanki-senri.com/
・「オリバーツイスト」http://www.olivertwist.jp/
・「ミュンヘン」http://munich.jp/

>再来週〜
・「クラッシュ」http://www.crash-movie.jp/
・「ジャーヘッド」http://www.jarhead.jp/top2.html
・「PROMISE」http://wwws.warnerbros.co.jp/promisemovie/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.524 2006年2月4日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2006 Ak. All rights reserved.
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
posted by Ak. at 00:25| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。