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★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2005年12月30日

メルマガVol.515「疾走」★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.515「疾走」★★          2005.12.30(金)
 ̄           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   円満な家庭で過ごしていた少年だったが、兄が狂いだし、
   突如として何もかもが崩れ、彼は自分を見失っていく。

  【2】Michelin
   シネスイッチ銀座ほか。すでに空いてます。

  【3】Review
   原作と主役がこければ、あとは何をやっても救いようがない。

  【4】Column
   走り出したい。でも、少年には行く宛が見つからない。

___________________________________________________しっそう

SABU監督の新作は、タイトルからしてまた走ってますが、
これは重松清の原作タイトルです。「幸福の鐘」では、
すっかり歩いていただけに、再び走り出す理由に注目したい。

<オフィシャルサイト>
http://kadokawa-pictures.com/shissou/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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田舎の円満な家庭で過ごしていた少年は、教会を訪れるたびに、
出逢う少女に恋心を抱いていた。その一方で周辺を地上げ屋が
狙い、次々と放火事件が発生。そして兄が狂いだした頃から、
幸せな家庭は崩れ去り、ついに少年は宛もない逃避行に出る…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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シネスイッチ銀座でやってます。
池袋の小さく汚いサンシャインでもやってますが。
まあ、銀座で見るにこしたことはありません。

もうそんなに混んでませんでした。
正月からこの映画は観る気にならないしね…。

▼銀座 シネスイッチ銀座 上映中
11:00/13:45/16:30(1/2〜 19:15〜終21:35) 
※1/1(日)は11:00の回休映

▼池袋 シネマサンシャイン 上映中
11:30/14:10/16:50/19:30〜終21:45


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┃3┃ Review (観ていないあなたへ)
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【ポイント】★★

<内訳>
テーマ   :★
ストーリー :★
キャスト  :★★
スタッフ  :★★★★

うーーーーーん。
疾走というより、ほとんど失笑だなあ…。。。

致命的なのは、物語と主役。

とにかく古い。この物語は陳腐すぎる。
野島伸司の総集編かと思ったよ。
親が娘に手を出すと決まってるのは、
彼のドラマの世界でしかないと思ってたよ。
いまどきイジメや放火にヤクザに心中、
そんな不幸のオンパレードが面白いのか?

さらに致命的なのは主役の子。
この少年を使った理由は、本当によく分からない。
たぶん「いろいろな」事情があったと思うのだが…。

筆者は役者をこき下ろすことはあんまりしないけど、
この少年は演技になってないよ。あまりに抑揚がない。
最後の場面も全く様になってない。

物語と主役がこけた時点で、どうしようもなくなっている。
監督にこういう群像劇が得意なSABUをすえて、
周りを固める役者はトヨエツ、中谷美紀、大杉漣、
高橋ひとみ、大泉成、韓英恵、寺島進…とそうそうたる面々。

SABUの映画でいえば、これは「DRIVE」のような群像劇。
他の役者が次々と奮戦して、エピソードを語っていくのに、
そのドラマをつなぐ役が堤真一じゃなかったら…。
この役はあまりに重要すぎて、素人には無理でしょう。

うーん。
これだけ豪華メンバーを他にそろえているのに、
やっぱり、ダメ。肝心の部分がダメだと、
もう手の施しようがないことがよく分かりました。

でもきっと、こういう救いようのない話は、
「リリィ・シュシュ…」が好きな人は好きだろうな。
筆者には何が好きかも分からないし、きっぱり否定したいけど。
後ろ向きに走るなら、SABUも走らないほうがいいよ。

「リリィ・シュシュのすべて」
http://www.lares.dti.ne.jp/~espoir/shokai2001/20011031.htm

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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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子どもたちは、いったいどこへ走ればいいのだろう。
徹底的に閉塞していた「リリィ・シュシュのすべて」から、
すでに4年が過ぎたが、何かが変わっただろうか。

「カナリア」でも描かれた、子どもたちの逃避行。
日本という社会のなかで育った若い世代には、
追いかけるべき夢もなく、逃げ出したい世界しかない。
その絶望を描き出そうと、日本気鋭の監督たちも苦労している。

幸せな世界なんて、あっという間に覆る。
この20年の間に、この国はそのことを思い知ったろう。
海の下から浮かぶ土地もあれば、海の下に沈む土地もある。
浜辺がいつまでも、陸地で安泰とはかぎらないのだ。

天才と呼ばれた兄が狂いはじめ、家族を地に落とす。
父は蒸発し、母も蒸発し、学校ではいじめられ、
救いは教会と聖書、そして牧師にしかないのだろうか。

どこに向かって、走っていけばいいのか。
少年は、その行く宛すら分かっていない。
ただ、心から愛していた少女しか見えていない。
追いかけるとすれば、彼女しか彼にはいなかった。

映画は人間と、その動きを映し出す仕掛けだから、
走る人間を描くには、もともと最高の装置である。
塚本晋也の「鉄男」のように、ただひたすらに走る。
SABU監督もデビュー作は「弾丸ランナー」である。

今回も、少年は走る。とことん走る。
田舎から、大阪へ、そして東京へ。
彼は走って走って走って、逃げて逃げて逃げて、
そして行く宛がない。いったいどこへ行くのだ?

最後に、彼は走っていく場所を見つける。
それは、彼に銃を向ける権力に向かって。
でも、それが本当に懸命な選択だったのか??

戦後、長い歳月のなかで、育て上げられたこの社会は、
強烈な求心力を持って、若い世代をその手から逃さない。
かといって、そこから逃げるだけが若者の希望だろうか?
60年を経て社会がたどり着いた暗黒を年の瀬にかいま見た。

2005/12/30 シネスイッチ銀座にて。


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┃5┃ 次回予告 ほか
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「綴り字のシーズン」……………………………………

最近、アメリカのスペリングコンテストは映画の題材に出ますねえ。
難しい英単語の正しいスペルを暗唱する大会。日本だと難読漢字
コンテスト…だいぶイメージが違うなあ。とにかく、この映画は
そんなコンテストに出る少女と家族のヒューマンストーリー。

で、次回もお楽しみに。次回は明日、2本立て。
http://www.foxjapan.com/movies/beeseason/


★今後の予定など………………………………………………………

明日はさらに「ロードオブウォー」を見てきます。
http://www.lord-of-war.jp/

ニコラス・ケイジが世界最強の武器商人に扮して、
逆説的にその愚かさを暴き出すという反戦?映画。

これで年内は最後になります。
年明けは1月17日から再開の予定。
「THE有頂天ホテル」「スタンドアップ」「プライドと偏見」
「カミュなんて知らない」「ホテル・ルワンダ」
「プルーフオブマイライフ」「僕と未来とブエノスアイレス」
とにかく観たい映画が、みーんな14日公開。
おーい、どれか1週間くらい早くならなかったの…?

というわけで、ちょっと間が空いてしまいますが、
本年もご愛顧いただきまして、誠にありがとうございました。
少しでも映画が気になる皆さまのお役に立てれば何よりです。

それでは、皆さま良いお年をお過ごしくださいませ。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

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http://filmandlife.seesaa.net/

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ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.515 2005年12月30日
 発行者:Ak. espoir@lares.dti.ne.jp
 (C)2001-2005 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 23:11| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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