現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2008年08月29日

メルマガ書けました。

…が、夜も遅いので、配信は明日12時半です。
すみませんが、よろしくです。

お詫びに以下にアップしておきます。
配信後に削除しますので、
ご確認される方は、こちらでどうぞ。



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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_                 ___________
  Vol.826「この自由な世界で」★★★    2008.8.29(金)
 ̄                  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   人材派遣を始めた女が、移民を集め、顧客を集め、カネを
   集めていくうちに、次第に利益にとりつかれていく…。

  【2】Michelin
   渋谷シネアミューズでの単館上映。それなりに混んでる。

  【3】Review
   愚かな主人公は観ていられないが、提起する問題は重い。

  【4】Column
   派遣ではなく、欲望こそが、弱い人々を追いつめている。

_______________________________________It's a free world...

「麦の穂を揺らす風」で、また知名度があがってきたケン・ローチ
監督の新作は、再び労働者階級の絶望を描くリアルなドラマ。
彼の映画では、お金がなくても幸せだ、なんてことはなくて、
お金がなければ、みんな怒るわけです。それがリアリティだから。

<オフィシャルサイト>
http://kono-jiyu.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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派遣会社の女が、自分の才覚を信じて独立し、派遣業を始める。
顧客を集め、移民たちを集め、法律を後回しにカネを集めると、
意外と事業は軌道に乗り、まるで濡れ手で粟。しかし、次第に
顧客や移民とのトラブルも増え、彼女は不法行為に手を染め…。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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渋谷シネアミューズでの単館上映です。
意外と入ってます。平日でも半分近く埋まっていました。
社会派なのに。やっぱり監督の知名度が高まってる?

▼渋谷 シネアミューズ
10:30/12:30/14:45/17:00/19:15〜終20:55


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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★★★

>テーマ ★★★★★
社会的弱者が、いかに救済されない立場に追い込まれているかを、
搾取する側からも、リアルに描ききった点はすばらしいと思う。

>ストーリー ★★<
とはいえ主人公があまりにも愚かすぎて、話にはついていけない。
しかし数多くのエピソードを盛り込み、構図は非常に考え深い。

>キャスト ★★★<
主人公のすれた雰囲気は、なかなかいかにも、という感じだ。
数多くの移民の人たちは本物?見ていて時として痛切である。

>スタッフ ★★★<
相変わらずケン・ローチの労働映画だが、途中の折々の場面で、
「やさしくキスをして」を思わせる光の加減など、新しいことも。

>総評 ★★★<
ケン・ローチらしい映画です。リアリティが高い。

同じ問題をウィンターボトムがとらえると、
それは「イン・ディス・ワールド」になるが、
ローチは移民問題を、一人の人生というよりも、
社会の構造として、リアルにあぶり出していきます。

不法移民を作り出した側にも責任はあるし、
それを不法に働かせる側が、どんな論理を持っているか、
不法に働く側に、どんな事情があるのか、その矛盾、
導かれる悲劇の数々を、きちんと説明してみせる。

その構図を描くやり方のうまさは、やはり定評がある。
しかし、物語としては、今回の主人公のあり方は、
あまりにも愚かすぎて、俗に言う「イタイ」印象が残る。
観ていられなくなってしまうのが、玉に瑕だろうか。

日本でも同様の問題がクローズアップされている今、
物事を深く考えてみたい方には、おすすめできる映画です。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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社会人として、ずっとオフィスで仕事をしてきた。
会社のビルの中には、本当にいろんな仕事がある。
もしも100年遡って生まれていたら、
こんな仕事は、全くできなかっただろう。

昔は多くの人が、単純労働に従事していたはずで。
「価値を生み出す仕事」や「他人にはできない仕事」が、
世の中にはこれほど、あふれていなかったはずだ。

しかし、単純労働がなくなったわけではない。
街を歩けば、荷物の積み卸しをよく見かけるだろう。
そういう仕事をする人々も、社会には絶対に必要である。

問題は、それぞれの報酬だ。
ホワイトカラーの賃金が、どんどん高くなるのに、
ブルーカラーの賃金は、なかなか上がっていかない。
その人にしかできない部分が、限られているからだという。

それは「手に職がつかない」と、揶揄されたりもする。
でも、どちらの仕事も、社会には必要なはずだよね?
どうして両者には、ここまで大きな差がつくのだろう?

日雇い派遣のせいだと、最近の政治家は言う。
この映画で描かれる、小さな人材派遣業者の女。
彼女もまた、そんな日雇い業者の一人である。

資金もないのに、簡単に起業できて、ザクザク儲かる。
小さな業者は、多少の違法でも、摘発されない。
悪巧みをすれば、儲けはどんどん大きくできるのだ。

雇用する側は、安くても従順に働く人を求める。
派遣する側は、当然、それに応じる人を選ぶだろう。
そうすると、つけいる隙がある人間たちが選ばれていく。

現地の人間より、移民の方が安い。
それも貧しい国からの、移民の方が安い。
そして不法な移民は、もっと安くても働いてくれる。

最初は仕事をあげたいと思っていたはずが、
やがて女は欲張りになり、不法労働をさばきだす。
かくして、単純労働はどんどん安くなっていくのである。

さて、人材派遣業は、そんなにひどいビジネスなのか。
ここでも描かれるように、派遣業者がいなければ、
移民たちは仕事もなく、実際はもっと悲惨だったかも。

それに、正社員だからといって幸せともかぎらない。
正社員だって、まともに休めなかったり、賃金が引かれたり、
時には賃金も出ないまま、会社がつぶれることはある。

だから問題は、どんな仕事も社会に必要なはずなのに、
働く人々の生活が、ちゃんと保障されていないことだ。
派遣業者が、どんどんそれを悪用したように。
直接雇ったとしても、保障しない雇い主はたくさんいるだろう。

だから問題は、派遣業者ではないのでは。
働けない人にチャンスをあげること自体は、
そもそも社会的にみても、大切なことでは?

問題は、その行き過ぎを止められないことだ。
それは、同じ国に住むすべての人と無関係ではない。
働く人々の生活を保障すると、賃金は上がり、
コストが上がり、あなたの生活費も確実に上がる。

では、いまのままでいいだろうか?
この映画を観て、よく考えてほしいのだ。
悪いのは派遣業者の彼女ではない。
彼女のなかの、そして誰もが持ち合わせる、欲望なのだ、と。

2008/8/29 渋谷シネアミューズにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ハンコック」………………………………………………

前作がどうしようもなかったウィル・スミスが、アクション映画に。
今回はただのヒーローじゃなくて、かなり一癖ある奇妙なヒーロー。
なぜか超人的能力の男が、能力を使いこなせずに悩んでるとか…。
ん?似たようなピクサーのアニメがあった?気のせいでしょ?!

で、次回もお楽しみに。次回は月曜の予定。
http://www.sonypictures.jp/movies/hancock/


★今後の予定など………………………………………………………

来週は、どこまで観られるかわかりませんが、
あとは「20世紀少年」とコッポラの映画を観てくる予定。
コッポラはもちろん、お父さんの方です。はい。

「20世紀少年」http://www.20thboys.com/
「コッポラの胡蝶の夢」http://www.kochou-movie.jp/

本当は「コレラの時代の愛」が観たかったのですが、
頑張ってみられるかどうかはわかりません…。
期待していた方がいらっしゃったら、申し訳ないです。
http://kore-ai.gyao.jp/

というわけで、これからもお楽しみに。


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.826 2008年8月29日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2008 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 23:21| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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