☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。
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Vol.816「崖の上のポニョ」★★★☆ 2008.7.23(水)
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【1】STORY
ある日、女の子の顔をした金魚を見つけ、男の子は大喜び。
すると海中から謎の男が現れ、次々とおかしな事が起きる。
【2】Michelin
日比谷スカラ座他、そこらじゅうでやってます。大混雑。
【3】Review
物語はシンプルだが、真っ直ぐなテーマには胸を打たれる。
【4】Column
水の中に浮かぶ。すると素直な自分に戻れる瞬間がある。
_________________________________________がけのうえのぽにょ
言わずと知れた宮崎駿監督の新作アニメ。今回はいつにもまして
児童向けの雰囲気を醸し出してます。魚の女の子が人間になりたい、
いう話らしいんですが、人魚姫とは違うんですかね。そろそろ、
宮崎アニメも飽きられたかと思いきや、会場は大入りでした…。
<オフィシャルサイト>
http://www.ghibli.jp/ponyo/
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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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ある日、女の子の顔をした金魚を見つけ、小さな男の子は大喜び。
さっそくポニョと名づけて保育園に運び、二人は仲良くなるが、
海中からは怪しい男が現れ、次々と天変地異が発生してしまう。
果たして男の正体と目的は?そしてポニョの本当の姿とは?
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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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ものすごくそこらじゅうでやってます。
それでも、大混雑です。
特に水曜と週末は凄いかも。
シネコンでウェブ予約が、オススメかな。
▼日比谷 日比谷スカラ座
〜7/25(金) 9:10/11:30/14:00/16:30/18:50〜20:45(終)
7/26(土) 9:10/11:30/14:00/16:30/18:50/21:05〜23:00(終)
7/27(日)〜 9:10/11:30/14:00/16:30/18:50〜20:45(終)
▼新宿 新宿バルト9
〜7/25(金) 9:40/11:55/14:20/16:45/19:00/21:15/23:30/1:45〜3:40(終)
7/26(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
▼新宿 新宿ピカデリー
〜7/25(金) 9:00/11:30/14:00/16:30/19:00/21:30〜23:20(終)
7/26(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
▼豊洲 ユナイテッド・シネマ豊洲
〜7/25(金) 9:30/11:45/14:00/16:15/18:30/20:45〜22:36(終)
7/26(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
▼六本木 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
7/24(木) 9:50/11:00/12:10/13:30/14:30/15:55/16:55/18:20/
19:20/20:45/21:45/23:10/24:10/25:35/26:30〜28:25(終)
7/25(金) 9:50/11:00/12:10/13:30/14:30/15:55/16:55/18:20/
19:20/20:45/21:45/24:10/26:30〜28:25(終)
7/26(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
▼池袋 池袋HUMAXシネマズ4
〜7/25(金) 10:00/11:20/12:30/13:40/15:00/16:00/17:30/18:20/20:00〜21:55(終)
7/26(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
▼品川 品川プリンスシネマ
9:30/10:00/11:50/12:40/14:10/15:20/16:45/18:00/19:05/20:30/21:25〜23:20(終)
▼お台場 シネマメディアージュ
10:30/11:00/13:00/13:30/15:30/16:00/18:00/18:30/20:30/21:00〜23:00(終)
※ 26(土)はオールナイトあり
▼渋谷 渋東シネタワー
〜7/25(金) 9:00/11:25/13:50/16:15/18:40/21:00〜22:55(終)
7/26(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
▼東武練馬 ワーナー・マイカル・シネマズ板橋
〜7/25(金) 8:30/9:35/10:50/12:00/13:10/14:25/15:30/16:50
/17:50/19:20/20:10/21:45〜23:40(終)
7/26(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん
〜7/25(金) 10:00/11:00/12:15/13:15/14:30/15:30/17:00/18:00
/19:15/20:15/21:30/22:30〜0:21(終)
7/26(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい
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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
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【ポイント】★★★☆
<内訳>
テーマ :★★★★★
ストーリー :★★
キャスト :★★
スタッフ :★★★★
>テーマ ★★★★★
誰かを愛する、好きになるということが、素直にシンプルに描かれ、
いくつかの場面で不意に観客の胸を打つ。この点は驚かされる。
>ストーリー ★★<
全体に明確な3部構成だが、それぞれの場面で目的が見えない、
特に海中の男の正体が分からないので、盛り上がりには欠ける。
>キャスト ★★<
やはり役者が声優をやるのは、難しいんじゃないかと痛感する。
特に所さんは…違和感がある。配役を声優にしたものが見たい。
>スタッフ ★★★★<
荒れ狂う海の演出は、オーケストラと相まって「ファンタジア」
を感じさせる芸術的出来映え。宮崎アニメの美しい絵も健在。
>総評 ★★★☆<
うーん。予想どおりというべきか。
物語としては単純で、この内容で100分は、
ちょっときつかったかもしれませんね。
最近の宮崎アニメよろしく、話の流れも見えづらい。
特に、声がしっくりこないキャラが多いので、
見ていてなんだか、引き込まれないんですね。
こんなに声優さんって、違うんだなあと感心…。
ただ、芸術的観点から見た美しさは素晴らしいし、
ポニョは不思議で、かつかわいく描けているし、
何よりも、シンプルに「誰かが好き!」と言える、
そんなテーマが素晴らしく、胸を打たれるのも確かです。
その点が受け入れられれば、4つ星以上でしょうが、
全体として評価すると、3つ星に+アルファ、かな。
でもまあ、子どもと安心して観にいける映画で、
大人も楽しめる映画は少ないので、夏休みは最適でしょう。
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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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夏休みのプールに、ひとり浮かんでいる。
青空が広がり、雲が浮かび、飛行機が飛んでいる。
緩やかな風が吹き抜け、水面の揺れる音が心地よい。
真夏のこんな昼休みは、水泳部員の特権である。
厳しい練習の合間に、広いプールを占領できるのだ。
すると、何もかもを忘れ、自分が生き物だと自覚する。
もともと人間も、太古の昔に、
この水の中から出てきたのだ。
だから水の中に戻るということは、
ひょっとすると、原始の記憶を呼び覚まし、
素直な過去に戻ることなのかもしれない。
そんな海の中からやってきたポニョ。
金魚のようだけど、顔は人間そっくり。
あっという間に、言葉まで覚えてしまう。
ポニョは、自分を嫌う相手が嫌い。
ポニョは、自分を好きになってくれる人が好き。
ポニョは、嫌いな食べ物には見向きもしない。
ポニョは、美味しい食べ物はイッキ喰いである。
とても、シンプルである。
とても、分かりやすい。
それが、本来の人間の姿ではないか?
人間たちは、そんな昔の記憶も忘れ、
故郷である海を、汚しまくっている。
それどころか、仲間である他の人間を、
平気で陥れたり、平気で殺したりする。
分かりやすい、あの頃の人間たちは、
いったい、どこへ行ってしまったの?
生まれたときから、子どもの頃から、
ずっと悪い人なんて、本当にいるの??
この映画は、そんな太古の記憶を呼び戻す。
子どもの頃の、シンプルさを呼び戻す。
人を愛することの単純さを、取りもどす。
それが、いまの世の中に欠けているものだから。
愛するということは、難しいけど簡単だ。
心のままに従えばいいのだから。
好きな人には、好きと言えばいい。
黙って駆け寄って、抱きつけばいい。
抱きついてきた人を、離さなければいい。
誰もがそんなシンプルさを持っていたはずだ。
蒸し暑い真夏の夏休みに、プールに浮かぶ。
すると誰もが、水の中に戻っていくように、
人々はそろそろ、原点を見つめなおすべきなのだろう。
2008/7/23 池袋ヒューマックスシネマズにて。
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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。
★次回予告「たみおのしあわせ」……………………………………
オダギリジョー。麻生久美子。とくれば「時効警察」で、その
監督でもあった岩松了が監督&脚本として撮影したという映画。
時効警察の映画版と聞くと、ちょっと心配ではあるのですが…。
出演は原田芳雄、大竹しのぶ、小林薫など、脇まで豪華です。
で、次回もお楽しみに。次回は明日木曜の予定。
http://tamiono.jp/indexp.html
★今後の予定など………………………………………………………
すみません。最近とてつもなく忙しくなり、
ちょっと予定通りに配信できるかどうか、
おぼつかなくなってまいりました。
まあ、最近はあんまり注目作も多くないので、
その点では、助かってはいるのですが…。
皆さまにはご迷惑をおかけしております。
いましばらく、ご辛抱下さいませ。
さて、いまいちばん期待しているのは、
来月公開の押井守監督の新作「スカイクロラ」。
ただ、これもまた役者を声優に当てるのは、
ちょっと不安を感じても、いるんですが。
「帰らない日々」http://www.kaeranaihibi.jp/
「敵こそ、我が友」http://www.teki-tomo.jp/
「スカイクロラ」http://sky.crawlers.jp/
「闇の子供たち」http://www.yami-kodomo.jp/
というわけで、これからもお楽しみに。
★最新情報はブログにて!!…………………………………………
ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/
※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!
ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。
また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!
★これまでのバックナンバー…………………………………………
バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。
http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)
メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)
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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
Vol.816 2008年7月23日
発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
(C)2001-2008 Ak. All rights reserved.
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◎映画のなかの人生、映画のような人生。
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