現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2008年07月01日

メルマガVol.804「シークレットサンシャイン」★★★


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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.804「シークレットサンシャイン」★★★ 2008.6.12(木)
 ̄                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   亡夫の故郷に、1人息子と共に越してきた女。悲しみから
   逃れ、再出発を果たした矢先、彼女を再び悲劇が襲う。

  【2】Michelin
   シネマート六本木、池袋での2館上映。空いています。

  【3】Review
   痛切なテーマに、苦しむ主人公たちが、観る者の胸を打つ。

  【4】Column
   赦すことは難しい。それは、自らの過ちと向き合うから。

_______________________________________________________密陽

カンヌ映画祭で主演女優賞を獲得したという韓国映画。しかし
内容は、息子を失った母親の痛切な物語という暗いものらしい。
脇を固めるのは、いまや何でもできる名優ソン・ガンホ。
そういえば最近、韓国映画はキム・ギドクしか観てないような…。

<オフィシャルサイト>
http://www.cinemart.co.jp/sunshine/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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亡夫の故郷に、1人息子と共に越してきた女。夫を失った悲しみ
から逃れ、息子を溺愛し、新天地でようやく彼女は再出発する。
金満に振る舞ったり、地元の男性たちの目を惹き、女性たちとも
何とか打ち解けてきた矢先、彼女を再び、思わぬ悲劇が襲う。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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シネマート六本木、池袋ロサでの2館上映。
このパターンが増えてくるのかな…困ったな…。
どちらも空いていると思います。
六本木は格段に新しいので、オススメはこちらですが。

▼六本木 シネマート六本木
6/13(金) 10:50/13:40/16:30/19:20〜21:50(終)
6/14(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい

▼池袋 シネマ・ロサ
11:50/14:40/17:30〜20:00(終)


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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★★
ストーリー :★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★

>テーマ ★★★★<
赦しをテーマに全編を通して描かれる主人公の苦悩は、痛切。
もう少し、問題を整理して出口まで描ければ、満点だったハズ。

>ストーリー ★★<
だいぶ長い。前段の部分について、ここまで引っ張る必要がある?
ハッキリしないラストも好き嫌いを生むだろう。筆者は気にしない。

>キャスト ★★★★<
2時間半を引っ張るのは、カンヌ主演女優賞のチョン・ドヨンが
醸し出す狂気と、絶妙なスパイスとなるソン・ガンホのおかげ。

>スタッフ ★★★<
最後まで徹底して、主人公をいたぶり尽くす仕掛けは満載だが、
特に印象に残った場面は少ない。この映画は役者の賜物だろう。

>総評 ★★★<
苦しい映画でした。テーマは非常によく分かる。
汝の敵を赦し、愛せという、最も難しい宗教的命題に、
この映画は真正面からぶつかって、砕け散るイメージ。

長い映画だが、役者たちがとてもいいので観させる。
チョン・ドヨンよりも、やっぱりソン・ガンホに舌を巻く。
チンピラっぽくて、金持ちでもなくて、天才でもなくて、
時に滑稽で、でもひたむきで、常に前向きな彼の役柄。

その姿が映画にリズムと魅力を与えているのは間違いない。
内容的には、なぜか「ブレス」とそっくりなのだが、
個人的にはキム・ギドクの方が洗練されている印象。
しかし、韓国は本当にクリスチャンが浸透しているんですね…。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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悲しみは、どうすれば消すことができるだろう。
心の傷は、どうすれば癒すことができるだろう。

愛する人を、失う悲しみ。
その人とは、もう二度と会うことができない。
出口のない悲しみは、忘れるしかないのだろうか。

しかし、人は悲しみを忘れることもできない。
葬式に来て、涙のない親族を訝しげに見る人がいる。
時にはそんな親族を、罵倒する親族も現れる。

だが、本当の悲しみに直面したならば、
葬式では、涙も出ないことが分かるだろう。
本当に愛する誰かを失う悲しみとは、
特別な場所で、一時的に湧き上がるものではない。

その悲しみは、つねに同居しているものだ。
日常のなかで、起きるたびに、歩くたびに、
何かを見たり、聞いたりするたびに、思い出すものだ。

その人が、そのとき、そこにいたことや。
あの人が、あのとき、話していたこと。
想い出は、日常のなかでこそ示されるのである。

そのたびに、いちいち泣いていたのでは、
もはや人間は、生活することができなくなる。
悲しみが胸に湧く、その一瞬、一瞬を、
その胸でこらえ、押しとどめながら、人は生きるのだ。

そして、どうにもならなくなって、
時には人は、信仰にすがるのである。

その一瞬に、別の意味を探そうとするのだ。
日常に隠された悲しみを見いだすのではなく、
日常に見えていない神の意志を探すのである。

すると、人によっては明るさを取り戻せる。
朝起きたり、食事したり、笑ったりすることに、
悲しみよりも、別の意味と幸せを見いだせるから。
宗教は、そうした人を救い出す部分で、意味がある。

だが残念ながら、それは悲しみを消すわけではない。
悲しみは、相変わらずあなたのそばに付きまとう。
とりわけ、悲しみを引き起こした「犯人」がいる場合。

愛する人を失ったのは、あいつのせいだ。
愛する人が殺されたのは、あいつのせいだ。
あいつだけは、私より幸せになって欲しくない。
例えそれが、私を救う神の意志であったとしても!

人は、それでも犯人を赦せないものなのだ。
例え、自らは救われ、悲しみが癒されたとしても。
悪を働いた人間が報われる理不尽さを、赦せないのである。

それはきっと、そこに自らの罪を見るからだろう。
人は、愛する人を失ったとき、自らを責める。
どうにもならない死であっても、何かを悔やむ。
ああすれば良かった、こうしていれば、と。

犯人の存在は、その自らの罪を忘れさせる。
悪いのは私ではなく、あいつだと思わせる。
だから、人は敵を赦すことができず、
敵に報いる神の仕打ちを、理不尽だと憎む。

だから、敵を赦す前には、自らを赦さねばならない。
自分は精いっぱい、愛する人を愛したと信じなければ。
そしてそれこそが、いちばん難しい人生の命題なのだろう。

2008/6/12 シネマロサにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「ぐるりのこと。」………………………………………

寡作で知られる橋口亮輔監督の「ハッシュ!」以来の新作。
今回も6年ぶりだそうで。ああ、本誌もそれ以上やってるんだ…。
主役には木村多江、リリー・フランキーという顔合わせを起用。
今回もぎこちない二人の愛を、微笑ましく描く作品、でしょうか。

で、次回もお楽しみに。
明日はちょっと忙しくなってしまい、
次回は来週月曜にさせてください。すみません。
http://www.gururinokoto.jp/


★今後の予定など………………………………………………………

今月はだいたい、以下のような予定。
最大の話題作はやっぱり「インディジョーンズ」。
相当、混むんだろうなあ…凄そうだなあ…。

そしてオスカー受賞作の「JUNO」。
エレン・ペイジが芸達者だと言うことは、
前作で証明されては、いたわけですが。

個人的に気になるのは、クローネンバーグだなあ。
「イースタンプロミス」は、前作と同じく、
ヴィゴ・モーテンセンと組んだサスペンス映画。
ノワールな雰囲気が、他とは一線を画しそう。

というわけで、これからもお楽しみに。

「JUNO」http://movies.foxjapan.com/juno/
「イースタンプロミス」http://www.easternpromise.jp/
「ぼくの大切なともだち」
http://www.wisepolicy.com/mon_meilleur_ami/
「インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国」
http://www.indianajones.jp/
「西の魔女が死んだ」http://nishimajo.com/
「歩いても 歩いても」http://www.aruitemo.com/
「告発のとき」http://www.kokuhatsu.jp/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

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ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
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http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
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ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


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【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.804 2008年6月12日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2008 Ak. All rights reserved.
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韓国映画「シークレット・サンシャイン」感想(チョン・ドヨン、ソン・ガンホ出演)
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