現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2008年06月25日

メルマガVol.802「山桜」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


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  Vol.802「山桜」★★★          2008.6.7(土)
 ̄            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   昔の見合い相手と再会した女が、その男に想いを馳せる。
   彼女はいまの嫁ぎ先で、家族の心ない様子に苦しんでいた。

  【2】Michelin
   新宿テアトルタイムズスクエアでの単館上映。満席です。

  【3】Review
   静かで美しい日本映画。スロウな時間に監督の演出が冴える。

  【4】Column
   逃れられないしがらみに、意味を見いだせる人々の強さ。

_________________________________________________やまざくら

ついに篠原哲雄監督が時代劇に進出。もう、何でもありですね…。
主演には田中麗奈。と、くれば「はつ恋」が懐かしくなりますが。
原作は藤沢周平。と、くればそれなりに内容も展開も予想がつく。
あとはどんな味つけか、によるわけです。それはそれで楽しみ。

<オフィシャルサイト>
http://yamazakura-movie.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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江戸時代の庄内地方。昔の見合い相手と、偶然再会した女は、
見知らぬ男に想いを馳せる。彼女のいまの嫁ぎ先は、あくどく、
ずるがしこい人々ばかりで、彼女はいつも仕打ちを受けていた。
本当は家に戻りたい彼女だが、体裁を考えればそうもいかない。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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新宿テアトルタイムズスクエアでの単館上映です。

なぜか恐ろしく混んでます。週末はほぼ満席のようです。
来週末から渋谷でも上映するようですが、
新宿の広さを考えれば、新宿で観るべきですし。

水曜は確か、男女問わず1000円なので、
お得ですが、ものすごく混むでしょうね…。
オンライン予約もあるらしいので、活用するといいかも。
http://www.cinemabox.com/schedule/times/info.html

▼新宿 テアトルタイムズスクエア
10:40/13:10/15:40/18:30〜20:30(終)

▼渋谷 シネ・アミューズ イースト/ウエスト
6/14(土)〜 10:45/13:00〜15:00(終)


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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★
スタッフ  :★★★★

>テーマ ★★★<
真っ直ぐな生き方では、なかなか幸せを得られないが、それは
古今東西、あまり変わらないということを考えさせられる。

>ストーリー ★★★<
単純な設定で、物語の先も読めるのだが、ぽんぽんとテンポ良く
画面を切り替え、場面を移すので、意外に飽きないところは感心。

>キャスト ★★★<
田中麗奈は、時代劇も「おしん」みたいな役どころも似合わない
が、後半のように純粋に走り出すと、うまく共感を引き出せる。

>スタッフ ★★★★<
やはり篠原監督は、これぐらいのリズムで、人々の日常的な
生活場面を見つめたとき、「構図」や、間の取り方が冴える。

>総評 ★★★<
いい映画だったと思います。
もっと、展開があって、ドラマがあって、
爽快なラストを求める人には、向きませんが。

「武士の一分」は、分かりやすい復讐劇ではありますが、
この映画は、当時の人々の暮らしぶりを見つめるもので、
ドラマというより、小さなドキュメンタリーにもなります。

その点で、ドラマ色は薄いものの、
当時の人々に想いを馳せることもできて、
いろいろ考えさせられ、それが感動を引き出す内容です。

田中麗奈は後半の展開にはピッタリですね。
東山紀之も、表情が崩れない点がむしろいい。
そして何より、篠原監督はこれくらいのリズムで、
身近な日常を切り取ることに、ものすごく長けているのです。

時には、美しい日本の風景を眺めて、
日本人ってこうだよなあ、
と考えるのもいいかもしれませんね。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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よく、「人間関係のしがらみ」に悩む話を聞く。
それを理由に、会社を辞めたりする人も多い。

しかし、この映画を観て分かるように、
かつては、実に多くのしがらみがあった。

結婚相手を、自由に選ぶことはできなかった。
いったん嫁いでしまうと、戻ることも難しかった。
実家にちょっと帰ることも、ままならなかったし、
どんなにいびられても、反抗できなかった。

それだけ、家と家との体裁が重んじられ、
結婚はその家を守るためのルールであり、
人々はルールを守ることを求められた。

あれだけ最悪な家に嫁いだら、
現代の女性なら躊躇無く飛び出すだろう。
あれだけ魅力的な男に、告白されたら、
現代の女性なら躊躇無く駆け寄るだろう。

でも、それはできない。
それが、世の中のルールだったから。
そのルールを自分が破ったときに、
困る人が、私以外にたくさんいるから。

一度、夫と死別した彼女は、
次の結婚では失敗できないと決めていた。
これ以上、自分が家名を汚すことはできない。
それは、愛する両親や兄妹を不幸にする。

だから彼女は、ずっと耐え続けたのだ。
ろくでなしの嫁ぎ先の、ろくでなしの家族に。
どんなに苦しい想いをしても、耐えられたのである。

自分が、誰かのために、なるために。
厳しいしがらみに、人々は耐えていた。
それが苦しくても、逃れられないからこそ、
昔の人々は、そこに意味を見いだしてきたのだ。

そんな時代に較べて、何といまの自由なことか。
会社も、家族も、結婚相手も、選び放題だ。
好きなときに始め、好きなときにやめられる。

しかし、自由だからこそ、逆に人々は、
社会のなかにある人間関係のしがらみに、
なかなか意味を見いだせなくなるのだろう。
耐える必要もないのだから、当然かも知れない。

しかし、理不尽なルールにも意味はある。
耐えるべき時間が、人生には存在する。
そのルールを打ち破るときは、命を賭けねば。

自分が耐え、苦しみ、人生や命を賭けてまで、
彼らが守ろうとした、家族や、貧しい人々。
その姿が、この映画では共感を生んでいく。

そう考えると、いまの時代の問題は、
人間関係のしがらみが、複雑になったわけではなく。
そのしがらみを耐え、理不尽を受け止めてでも、
守るべき誰かの存在が、希薄になったことなのかもしれない。

2008/6/7 新宿テアトルタイムズスクエアにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「リボルバー」……………………………………………

「ロックストック…」から、独自の絵作りで頭角を現してきた、
ガイ・リッチー監督の新作。前作は奥さん(マドンナ)を起用し、
タイトル通りにSwept Awayされてしまったわけですが、しかし、
本業のクライムサスペンスに戻ってくれば、また違う、はず。

で、次回もお楽しみに。次回は火曜の予定。
http://www.astaire.co.jp/revolver/


★今後の予定など………………………………………………………

今月はだいたい、以下のような予定。
最大の話題作はやっぱり「インディジョーンズ」。
相当、混むんだろうなあ…凄そうだなあ…。

そしてオスカー受賞作の「JUNO」。
エレン・ペイジが芸達者だと言うことは、
前作で証明されては、いたわけですが。

個人的に気になるのは、クローネンバーグだなあ。
「イースタンプロミス」は、前作と同じく、
ヴィゴ・モーテンセンと組んだサスペンス映画。
ノワールな雰囲気が、他とは一線を画しそう。

というわけで、これからもお楽しみに。

「ぐるりのこと。」http://www.gururinokoto.jp/
「シークレットサンシャイン」
http://www.cinemart.co.jp/sunshine/
「JUNO」http://movies.foxjapan.com/juno/
「イースタンプロミス」http://www.easternpromise.jp/
「ぼくの大切なともだち」
http://www.wisepolicy.com/mon_meilleur_ami/
「インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国」
http://www.indianajones.jp/
「西の魔女が死んだ」http://nishimajo.com/
「歩いても 歩いても」http://www.aruitemo.com/
「告発のとき」http://www.kokuhatsu.jp/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.802 2008年6月7日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2008 Ak. All rights reserved.
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posted by Ak. at 15:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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