現在公開中の作品一覧(首都圏)

★★★★☆「つぐない」
 ★★★★「4ヶ月、3週と2日」
 ★★★★「マイブルーベリーナイツ」
 ★★★☆「モンテーニュ通りのカフェ」
 ★★★☆「マンデラの名もなき看守」
 ★★★☆「愛おしき隣人」
  ★★★「ブレス」
  ★★★「ノーカントリー」
  ★★★「ランジェ公爵夫人」
  ★★★「王妃の紋章」
  ★★★「フィクサー」
  ★★☆「I'm not there.」
  ★★☆「There Will Be Blood」
  ★★☆「ミスト」
   ★★「チャーリーウィルソンズウォー」

今後は「インディジョーンズ」「JUNO」「イースタンプロミス」ほか

2008年06月24日

メルマガVol.801「アウェイフロムハー」★★★

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☆ ★ ☆  映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★
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【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】
映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、
そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。


_                  __________
  Vol.801「アウェイフロムハー」★★★   2008.6.5(木)
 ̄                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  【1】STORY
   長年連れ添った妻をアルツハイマーの施設に送り出したが、
   夫は例え自分が忘れられても、彼女を最後まで諦めない。

  【2】Michelin
   銀座テアトルシネマでの単館上映。おそろしく混んでいる。

  【3】Review
   物思いにふける瞬間を徹底的に集めた監督の演出が光る。

  【4】Column
   未来は人を孤独にする。いまの幸せは、永遠ではないから。

______________________________________________Away from her

若き実力派女優、サラ・ポーリーによる初の長編監督・脚本作。
最初はアイドルっぽい雰囲気だった彼女も、いまや大女優になり、
ついにはこの映画でオスカーにノミネートされたりしてしまった。
才媛だったんですねえ…しかも内容は老夫婦の重たい恋愛物語。

<オフィシャルサイト>
http://www.kimiomo.com/


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┃1┃ STORY (観ていないあなたへ)
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長年、連れ添ってきた妻が、次第に物忘れをするようになった。
彼女はアルツハイマーの施設に入る決断をするが、夫は苦しむ。
渋々、彼女を送り出した夫であったが、彼女は施設にいるうちに、
夫のことを忘れていく。しかし、彼は彼女をあきらめられない。


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┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ)
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銀座テアトルシネマでの単館上映です。

恐ろしく混んでいます。なんでこんなに?というくらい。
週末は1時間前には席を確保する必要があるでしょう。
全席指定なので、早く席を確保してからは、
急激に変わりつつある銀座の街並みを歩くのもいいのでは。

しかし、この客層の時は、平日最終回が空いているはず。
逆に朝イチは満席必至です。ご参考までに。

▼銀座 銀座テアトルシネマ
11:30/14:00/16:30/19:00〜21:10(終)


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┃3┃ Review (観おわったあなたへ)
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【ポイント】★★★

<内訳>
テーマ   :★★★
ストーリー :★★★
キャスト  :★★★★
スタッフ  :★★★★★

>テーマ ★★★<
アルツハイマーをテーマに、忘れられていく価値を見いだせる、
人間関係の特別さを描く。このあたりは、最近よくある内容。

>ストーリー ★★★<
遠くから妻を見つめ続ける夫が延々と描かれるので、単調だが、
時系列をばらしたり、うまく間をとったりして、退屈させない。

>キャスト ★★★★<
ジュリー・クリスティの演技は、どこまで彼女が自分を忘れ、
夫を覚えているのか、戸惑わせるには充分。夫もなかなか魅力的。

>スタッフ ★★★★★<
単純な内容だが、人間が孤独になる瞬間、物思いに沈む時間を、
日常生活のなかから拾い出し、沈黙で指し示す演出は傑出している。

>総評 ★★★<
いやー。サラ・ポーリーってすごい人なんだなあ。
ただの美人じゃなかったんだ。天は二物を与えるんだなあ。

とにかくこの映画は、ひとつひとつの場面が考えさせる。
アルツハイマーが男女の仲を分かつのは、よくある内容だが、
この映画では、その絶望が仕向ける思索と孤独が絶妙に描かれる。

妻を送り出す瞬間、二人が別れを決意する瞬間、
乗っているエレベータ、帰り道の長いドライブなど、
スローモーションでも、過剰な音楽があるでもないのに、
あえて沈黙する場面を次々とつなぐことで、観客を考えさせる。

そういえば、サラ・ポーリーの演じてきた役は、
「死ぬまでにしたい10のこと」も「めぐり逢う大地」も、
「アメリカ、家族のいる風景」も、他を振り返ってみても、
確かに、何か考えをめぐらせてるような雰囲気が多い。

彼女はきっと、思索にふけるのが好きな人なんだろうなあ。
ちょっと哲学的なセリフ回しも、とても効いている。
あとはその思索に、答えが見つかったりすれば、
きっと彼女は、4つ星を超える映画を撮るような気がします。


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┃4┃ Column (観おわったあなたへ)
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毎年、当たり前のようにやっていることがある。
ずっと何年も続けていることは、誰にでもある。

しかし、それはいつまで続くのだろうか。
10年経っても、20年経っても、同じなのか。

例えば、いまから何十年経っても、私はこうして、
映画館に通って、映画を見つづけているだろうか。

毎週のように通っている、さいたまスタジアム。
40歳になっても、60歳になっても、通えるだろうか。
そしてその頃も、浦和は優勝を争っているだろうか。

いま、私の目の前には、愛している人がいる。
何年経っても、何十年経っても、その人を愛せるだろうか。
その頃も、その人は、私のことを愛しているだろうか。

どんなことにも、永遠というものは存在しない。
未来は容赦なくやってきて、きっといつか、
いまあるものを奪い、そして記憶だけが残る。

それは、いつか来るべき孤独である。
最初から分かっているはずなのに、
忘れてしまおうと、見てこなかったものである。

いざ、その事実に直面するとき。
人は、長い年月の積み重ねに驚き、
そして、来るべき瞬間におののく。

愛する人を送る、ドライブは短く。
彼女と最後に過ごした日々は一瞬。
彼女を、思い切り抱きしめたことさえも。

それに引き換え、帰り道のドライブは長く。
ひとりで住まう広い家は、ぽっかりと寂しい。
雪かきをしても、家事をしても、虚しくなる。

毎日、期待を込めて彼女に面会し、
毎日、期待を裏切られて哀しい想いをする。
彼女を見送る瞬間、エレベータさえも長い。
彼女を遠くに見つめつづける食堂の時間も長い。

彼女を見棄てようとしても、見棄てられない。
他の人を抱きしめてみても、忘れられない。
他の人と関係までもっても、埋め合わせられない。

もう、どうやっても彼女に愛は伝わらない。
彼女から明確な答えが得られない以上、夫には、
自分自身との問答が続き、絶望を加速させる。

いつか、この日が来ると分かっていても。
人が、その日を受け入れることは、何と難しいことか。
まして彼女は、目の前に生きているのだから。

まだ、幸いなことに私には時間がある。
人が、その日を忘れるためには、記憶しかない。
その日の後悔を、少しでも少なくするためには、
楽しい想い出を、たくさん作ることしかない。

映画も、サッカーも、愛することも。
精いっぱい生きて、精いっぱい楽しむことだ。
例え、いつか別れるとしても、想い出は色あせない。

2008/6/5 銀座テアトルシネマにて。


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┃6┃ 次回予告 ほか
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その他、筆者からのお知らせなどなど。


★次回予告「山桜」……………………………………………………

ついに篠原哲雄監督が時代劇に進出。もう、何でもありですね…。
主演には田中麗奈。と、くれば「はつ恋」が懐かしくなりますが。
原作は藤沢周平。と、くればそれなりに内容も展開も予想がつく。
あとはどんな味つけか、によるわけです。それはそれで楽しみ。

で、次回もお楽しみに。次回は明日の予定。
http://yamazakura-movie.com/


★今後の予定など………………………………………………………

来月はだいたい、以下のような予定。
最大の話題作はやっぱり「インディジョーンズ」。
相当、混むんだろうなあ…凄そうだなあ…。

そしてオスカー受賞作の「JUNO」。
エレン・ペイジが芸達者だと言うことは、
前作で証明されては、いたわけですが。

個人的に気になるのは、クローネンバーグだなあ。
「イースタンプロミス」は、前作と同じく、
ヴィゴ・モーテンセンと組んだサスペンス映画。
ノワールな雰囲気が、他とは一線を画しそう。

というわけで、これからもお楽しみに。

「ぐるりのこと。」http://www.gururinokoto.jp/
「シークレットサンシャイン」
http://www.cinemart.co.jp/sunshine/
「リボルバー」http://www.astaire.co.jp/revolver/
「JUNO」http://movies.foxjapan.com/juno/
「イースタンプロミス」http://www.easternpromise.jp/
「ぼくの大切なともだち」
http://www.wisepolicy.com/mon_meilleur_ami/
「インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国」
http://www.indianajones.jp/
「西の魔女が死んだ」http://nishimajo.com/
「歩いても 歩いても」http://www.aruitemo.com/
「告発のとき」http://www.kokuhatsu.jp/


★最新情報はブログにて!!…………………………………………

ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。
http://filmandlife.seesaa.net/

※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check!

ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、
小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。

また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、
映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。
ぜひぜひアクセスしてください!!


★これまでのバックナンバー…………………………………………

バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、
それぞれ以下のページをご参照くださいませ。

http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ)
http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ)

メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。
ただし検索機能がついておりませんので、
ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。
http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【映画のなかの人生、映画のような人生。】
 Vol.801 2008年6月5日
 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/
 (C)2001-2008 Ak. All rights reserved.
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